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第九会議室、制作状況。

編集の筒井です。
第九会議室のはじめての同人誌。はじめてながらも、順調に進んでおります。
私は一応編集とやらを担当していますが、ここでの編集のお仕事は大変楽で、「作品なんでもいいから出してください」というと、9人から16作品集まる、「本にするのってどうするんだろう」と思っていたらプロの編集者のメンバーが「僕やります」と全部やってくれる、「表紙がいるなあ」と思っていたらメンバーがかっこいいのん描いてくれる、校正はしてみたけど「みんな、誤字とかないなあ」って感心してさらっと通したらあとでプロの編集者から誤字指摘などあり謝る、まあ私は本当にそんなことしかしていないのですが、皆様のおかげで9月10日の文学フリマまでに完成しそうです。

表紙案はこんな感じで、文庫本サイズでの仕上がりとなります。288ページ。
かっこよくないですか?
まだ手にとってはいませんが、本物の文庫みたいに見えます・・!
市販の文庫本の余白を測ったり文字数を数えて、紙質も調べて、なるべく近づけていきました。皆様に負担なく手に取っていただけるように読みやすさ重視で考えてみました。

中をめくってみた動画などもよかったらご覧くださいませ。

肝心の収録作品ですが、タイトルと著者名だけお見せします。
(9作家16作品)
ひゃくぶんのいち 本多あにもる
アイアンハート 高木大吾
燕/太郎/火 ジロウ
バス、その車窓 影山空
僕のババロニア/手の平の星空 南﨑理沙
銀河の動脈/伝書天馬ー翼のレクイエム 船曳秀隆
我が自転車所在不明にて 森岡大
口風琴十穴奇譚/蝶の骨/夜を牽く男 旦部辰徳
神様にでもなったつもりかい?/葉子さんの休日 筒井透子

ほんの2ページの掌編から、原稿用紙100枚弱の中編まで取り揃えています。
何がすごいというと、ほぼ全員、同人誌作成は初めてです。初めて活字になりました、という人が多い、と聞くと、大丈夫かな、と思われるかと思いますが、いやいや。これがまた。

内容のご紹介はこれから、と思っていますが、編集後記を抜粋して、全体の紹介にさせていただきます。

編集後記

 文藝サークル「第九会議室」がお届けする「第九会議室」創刊号を手に取ってくださり、本当にありがとうございます。

 私たち第九会議室は、大阪の谷町六丁目の小説学校の一室で出会い、集まった団体になります。年齢は二十代から五十代までとバラバラ、職業も、編集者、国家公務員、医療、福祉、美学関係、社会の教師、警備員、元和菓子屋、学生、などなど、バラエティに富み、合評中もそれぞれの専門知識が飛び交います。つぶあんとこしあんの地域性、など。

 他の趣味も、バンドをやったり(パンクもいればジャズもいる)、絵を描いたり能を嗜んだり(「能やってるんですね、いいですね、僕もやりたいと思ってたんですよ」って会話をここで初めて聞きました)、とにかくバラバラです。

 小説を書く、という共通点だけで集まったメンバーですが、もちろん小説の好みも書くものもバラバラ。全員が強烈な個性を持っていて、私、筒井はいつも、ここにいると自分が凡人であることに悩まされます(そしてそれも否定されます)。

 今回、この強烈な個性を皆様にも広く読んでいただきたくなり、同人誌発足となりました。9名から16作品も集まりました。掌編から中編までバラバラ、ジャンルもバラバラ。自己紹介を集めてみたらそれもバラバラ。さてはとんでもない闇鍋が仕上がると思いつつ、集まったものを通しで読んでみたところ。なんでしょう、各人の個性はそのままで、案外ひとつしっかりと芯の通った、統一感のある何かが立ち上ってきたのは、意外でした。

 少し不思議な純文学、といった趣の作品が集まったと思います。自信を持ってお届けいたしますので、お楽しみいただけましたら幸いです。また次号に繋がりますよう、引き続き切磋琢磨してまいりますので、今後ともよろしくお願いいたします。

 プロ目線で編集作業を一手に引き受けてくださった高木大吾氏に感謝。彼がいなかったらこの企画は100%頓挫していました。いろいろな我儘や遅延にも鋼のこころで取り組んでいただき、ありがとうございました。

「第九会議室創刊号」編集後記より


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