きりんと牛乳とラーメン
「魔の2歳児」
私があーちゃん(息子)を育てていた20年前から言われておりました。
御多分に洩れず我が家も理解し難いあーちゃんの自己主張に振り回されておりました。
あの日もそう。
夕方からぐずぐずとし始め、眠たいからだろうとさっさと入浴を済ませ(ぐずぐず)、ご飯も食べ(ぐずぐず)、お気に入りの「隣のトトロ」を観て(ぐずぐず)、さっさと寝てもらおうとしたのに・・・寝ない。
ぐずぐずの嵐。
泣いて、喚いて、訴えてくる。
泣きながら「きりんさん、やっしょー!」
なんなの?キリンがどうした?!
抱っこしてものけ反りながら「きりんさん、やっしょ!!」と泣く。
泣き続け、ホトホト疲れて、夜遅くにその日はなんとか眠りました。
・・・二日後、気付きました。
きりんさん=トイザラス!
あの日昼間に私が「後でトイザラス行こっか?」と声を掛けていた事を思い出しました。
あーちゃんの「やっしょ」は多分「約束」です。
訳すると「トイザラスに行こうって約束したのに!!」です。
めちゃくちゃ反省しました・・・
母に分かってもらえなくてどんなに辛かっただろう。約束を反故にされてどれだけ悲しかっただろう。
子どもは驚く早さでどんどん成長しているのに、私は昨日と同じように応対していました。その成長の早さを考えていませんでした。
よく聞いてみれば色んな事をお話ししてくれていました。
「にゅうにゅう=牛乳の入ったブリキ缶の絵=ローソン」
→「ママ、ローソンがあるよ」とか
「ちゅるちゅる=ラーメン=ラーメン屋の暖簾」
→「ママ、ラーメン屋があるよ」とか。
牛乳が飲みたかった訳でもラーメンやうどんが食べたかった訳でもなく、見えたものを教えて、一生懸命会話してくれていたんです。
「ぐずってる」で片付けていた母の怠慢です。
この一件があってからは「魔の2歳児」と思うことがなくなりました。だって全然「魔」じゃないから。ただ伝えたい事があるだけ♪
私にはそれが分からない(時もある)だけ。
因みにこちらが何気に話した言葉をすっごく記憶しているという事も分かったので以降適当な言葉がけや、悪態つくのは慎むよう心掛けました。
私たちはあーちゃんとの約束を必ず守るし、守れない約束になる可能性があるならば約束しない。
息子が成人した今も尚、その気持ちに変わりはありません。