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ついに全員制へ?どうなる横浜の中学校給食
今の横浜の中学校給食は?
横浜では、2017年から始めた配達型業者弁当の「ハマ弁」を法律上の「給食」に位置付ける形で、2021年4月から「選択制デリバリー方式」の中学校給食をスタートしました。
選択制とは、お弁当や他の昼食を持参してもいいし給食を注文してもいいという制度。
「デリバリー方式」とは、市外工場で作られた お弁当を各学校に配送する方式のことをいいます。
現在、30%の生徒が中学校給食を利用しています。
新しい計画が出ました!
現在の給食は、最大でも生徒の4割分の供給体制しかなく、生徒全員が利用することはできません。こうしたなか、2021年の市長選挙で 「全員給食」を掲げた山中竹春市長が当選。今年8月、2026(令和8)年度から「中学校給食の利用を原則」とする方針が新しい計画の中で示されました。
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実施方式は引き続き「デリバリー方式」とし、既存工場での供給数を増やすことと市内1~2カ所で工場を新設することで全生徒・教職員分(8万3000食)の供給体制を確保するとしています。
冷たいおかず 評価は二分
市教育委員会は2026年度一斉開始の「実現可能性が最も高い」のは現行の「デリバリー方式」だとしています。
しかし、市教委のアンケートでは現在の給食の生徒満足度は「満足」「やや満足」、「不満」「やや不満」がいずれも合計34%と評価が二分。
不満の理由は62%が「温かさ」だと答えています。
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デリバリー方式の場合、食中毒を防ぐため低温配送する必要があります。現在、ご飯と汁物は温かく提供できていますが、主菜や副菜は冷たいまま。この問題の解決について市は「検討課題」としていますが、過去には再加熱を検討し断念しました。
半数の中学校「できたて」できる
市教委の調査では、市立中学校145校のうち 約半数の72校で「自校調理方式」「親子方式」 「きょうだい方式」のいずれかで実施可能だとわかっています。
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横浜の小学校は、学校に調理室がある「自校調理方式」です。 調理員と顔が見える関係で栄養士とも距離が近く、学校で栽培した大豆を収穫しての味噌づくり、地元農協や農家と連携した授業などの食育が実践されています。
デリバリー方式は適温提供できず、アレルギー対応も難しく、学校に栄養士は配置されません。災害時の施設活用もできず、2018年には積雪の影響で「ハマ弁」が配達できなかったこともありました。
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生徒たちの将来の食生活を豊かにするためには「できたて」が一番!全国に「おいしい」と誇れる中学校給食にしたいですね。
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