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2025/2/12 同級生は成長しない
キャッチーなタイトルだな。残念ながら悲しい話とかではなく、ただのギャグだ。余命数十年。君の粉瘤を食べたい。
おとえらび
いつも歩く時はイヤホンをしないのだけど、珍しくバイト帰りに曲を聞きながら歩いた。音楽はノイズキャンセリングにして小さめの音で聞くのが好きだ。今日もそのようにして歩く。
途中、お気に入りの道にさしかかる。ガタガタの側溝のフタが並ぶ道だ。飛び出ているとこを踏むとカコンといい音が響くので、いつも踏んで歩いているのだ。
さて今日も来ましたよ、と体重をかける。ところが、足では「カコン」をたしかに感じたのに、耳はその音を拾わなかった。それもそのはず、イヤホンにシャットアウトされてしまったのだ。
そうか、音楽を聞くってことは、カコンを聞かないってことなのか。耳に入れる音さえも、その利益を比べて、選択しなければいけないんだ、とぼんやり考えた。
今聞いている音楽と、聞かなかったカコン。どっちの私の方が幸せだっただろう。どっちを先に忘れてしまうんだろう。
同級生は成長しない
上記のサイレントカコンの直後、向こうから歩いてくる人影が目に留まった。どうやら小学校で同級だった男子のようだ。幼稚園から一緒でそこそこに思い出もあるが、そういえば中学の辺りから見かけなくなってしまった。成人式にも来なかったようだし、珍しいチャンスかもしれない、ちょっと手でも振ってみるかと思った。
すんでのところでやめた。あっぶねえ。
小学生に手を振るところだった。
そいつは、十年前小学生だった友達にそっくりな、赤の他人、赤の小学生だった。同級生が私と同じ速さで年を取るということを忘れていた。小学校の時の同級生は今では大人、成人式に行く年齢なのだ。自分が阿呆すぎて怖い。変質者になるところだった。
今の私も、誰かの過去の空似かもしれない。道ですれ違った誰かや、バイト先の客の中に、私に手を振りたかった人がいたかもしれない。振ってくれれば、知らない人にでもウキウキで振り返したのになぁと思う。
王子
今日の写真は、一昨日散歩した時に見つけた看板だ。
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とっても好き。たとえ和菓子屋でも、義務教育が定めた日本語の正解に従う必要はない。俺たちでぶっ壊そうぜ、漢字の理屈をさ……
あずき王子、買えば良かったな。和菓子屋という敷居の高さにびびってしまった。
最近ぽんぽんと投稿する文章を読んでくれている皆さん、ありがとう。いいねが付くととっても嬉しい気持ちになります。よきなのはお前のほうだぞ。はーと。