デザインで楕円を使う前に正円を検討してみて欲しい
さて今回は、「デザインで楕円を使う前に正円を検討してみて欲しい」というタイトルでお送りいたします。
楕円というオブジェクト
皆さんは「楕円」というオブジェクトを知っていますでしょうか。もちろん知っている方がほとんどだとは思いますが、楕円は正円が縦や横に引き伸ばされたような図形のことです。
wikipediaでは、
となっています。
デザイン上、正円も楕円も左右対称なオブジェクトですが、正円は調和の取れた安定、楕円は不安定を表すことができます。
楕円はどれくらい使われてる?
では、普段見かけるデザインで楕円はどれくらい使われているでしょうか?
楕円のデザインで代表的なものは?と聞かれると、意外とあまり出てこないのではないでしょうか?
一昔前のアンティーク調のロゴや看板などでは多少見かけるかもしれませんが、近年のデザインでは見かける機会がグッと減っている印象です。TOYOTAやSUBARUなどの車メーカーのロゴも実は楕円ですが、最近楕円のロゴになったというわけではなく、一昔前からずっと楕円のロゴが使われてきているというだけです。
近代では楕円はダサい?
ここで一つ仮説を立てますが、近代のデザインで楕円はダサいと感じやすいのかもしれません。例えば、製品広告で「3つの特徴」を謳う時に、3つの正円を使うのと、楕円を使うのではかなり印象が違います。
個人的にですが、楕円は少し野暮ったい印象になりがちなので、極力楕円は避けるようにデザインをすることが多いです。デザイン初心者がやりがちなのは、吹き出しに文字を入れる時、横に文章を流すことによって、吹き出しの中に文字を収める意識が強くなりすぎ、楕円の吹き出しを多用してしまうことがあったりします。
場合によっては、長方形の吹き出しや、正円の吹き出しを意識して画面を構成すると、不安定な気持ち悪さが改善するかもしれません。
正円には収めなくてもいい
正円を使うという話をしましたが、「正円には必ず要素を収める」という意識は早めに捨てた方がいいと思います。例えば、吹き出しを例に挙げると、少し長めの文章が入る場合、吹き出しをはみ出してもフチに色をつけることなどで、要素の一体感を保ったままレイアウトをすることができます。
Illustratorなどでは、要素をグループ化して、アピアランスから線を追加し、内容の一番下に持っていくことで、要素全体のフチドリをすることができます。
まとめ
デザインをする時に、楕円を使いたくなるような場面に出会ったときは、まず正円でなんとか表現できないか考えてみてください。もちろん、適材適所で楕円が有効な場合もありますが、多くは正円で構成した方がすっきりと安定した画面構成になると思います。
たった一つの細かいことですが、無意識に気をつけるようになるとデザインが安定するのでおすすめです。
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