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空を取り戻した日

オオスミタケシが亡くなった。

最近ではデザイナーとしての顔のが有名だったのかもしれない。
が、私にとって日本語ラップにハマる最初のきっかけになったSHAKKAZOMBIEのMCという印象の方が強い。

日本語ラップの記事は何度かnoteで書こうと思っていたのだが、ここ最近のシーンにとんと疎くなった為、止めていた。

しかし

OSUMIが亡くなったと聞いたらそりゃ黙っちゃいられない。

SHAKKAZOMBIEは1DJ2MCのヒップホップグループ。
メンバーはOSUMI、HIDE-BOWIEのMC2人にトラックメイカーのTSUTCHIE。結成は93年で96年にcutting edgeからメジャーデビューしました。
さんぴん前に産まれた高校生、大学生の年代からしたらクラシックでしょう。

私とシャカとの出会いは今から23年前。
98年に放映されたアニメ【カウボーイビバップ】の最終回の挿入歌で使われた曲--空を取り戻した日からでした。
因みにこの曲は97年にリリースされた1stアルバム【HERO THE S.Z.】に収録されております。

まず、カウボーイビバップ自体がメチャクチャ格好いいアニメだったのですが、その退廃的な世界観にこの曲がガッチリとハマったのでした。
当時小学生だった私はこの曲に衝撃を受けた訳です。

『なんつー格好いい曲なんだ!?』

と。
聴いた瞬間ゾワゾワしました。
TSUTCHIEの美しい叙情的なトラックにOSUMIの声が心地よく響く。少し抑え目のフロウはポエトリーリーディングに近いものを感じます。(私だけ?)
ビートもさることながら、リリックの文学性が今聴いても古さを感じさせない所以ではないでしょうか。
後に私がジャジーヒップホップやポエトリーリーディングにハマったのも、シャカに多大な影響を受けた事が要因かと。

90年代を代表するグループなのですが、意外と名前が挙がらないのは00年代以降の目立った活動がファッションの世界へと向かったからでしょうか。
しかしながら我々は素晴らしいアーティストとデザイナーを同時に失う事となったのです。

今、私達が置かれている状況にこのバースが胸に刺さります。

いつの日かあの時の空取り戻し
迷える者同士 輪になり夜通し
語り合い忘れられない
うつむいた日々を笑い飛ばしたい

Big-O,R.I.P.





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