凪の時代
『水星の魔女』ロスを満喫しているかい?
好きになれた作品が放送を終えた後のロス気分は、格別でしょ?
今回は、ガンダムの放送されていない、凪の時間を、この
「全てのガンダムを視聴した偉大な人(注意・誇張)」
九情承太郎が、ダイジェストで振り返りましょう。
【初代ガンダム〜Zガンダム】
凪の時間なんて、無いよ!(いきなり)
1980年代のテレビ放送は、アニメの再放送黄金時代。
ルパン三世、宇宙戦艦ヤマト、巨人の星、銀河鉄道999、デビルマン等、名作級の作品に、休みはない。
特に初代・機動戦士ガンダムは、ガンプラが空前の大ヒットにつき、再放送のエンドレス。
しかも、当時は富野監督が毎年毎年毎年毎年、ロボットアニメ作品を間断なく作り出していた時期。
ガンダム→イデオン→ザブングル→ダンバイン→エルガイム→Zガンダムと、シームレスで富野監督時代。
この頃はまだ、凪なんて起きていなかった。
【Zガンダム〜ZZガンダム】
凪、起きません。
Zガンダムの翌週、ZZガンダムです。
【ZZガンダム〜逆襲のシャア】
起きる訳ないでしょ、お祭りですよ。
この頃はアニメ専門雑誌も流通し、遂にアムロとシャアが対決する劇場版が作られるとの情報が出回り、お祭り。
ZZガンダムの次に始まったドラグナーも、ガンダムみたいなもんだし(暴論)
【逆襲のシャア〜F91】
ようやく、本当に、サブタイトル通りの、凪の時代です。
アムロとシャアが、死んでしまったし(生死不明と解釈する余地はあるけれどね)
本当に、ぽっかりと、終わってしまった感が漂っていました。
OVAでスピンオフ(0080、0083)が作られて大いに楽しみましたが、世界観は閉じたまま。
そこへ打ち込まれる、完全新作劇場版『機動戦士ガンダムF91』
不安が大きかった!
アムロとシャア抜き!!
約三十年後の、宇宙世紀!!!
スタッフは豪華だけれど、不安の大きさが分かってもらえようか?
見慣れた機体は、ジェガンだけ(笑)
もうこの頃には俺も高校生で、富野監督が「同じ作風の作品は作らない、アグレッシブな人」と理解していたので、F91もZやZZと同様、
「ガンダムのシリーズではあっても、時間軸と世界観を引き継いでいようと、違う味付けの作風になる」
と、理解して新作を待ち受ける訳。
この不安、想像しみて。
人気シリーズの新作が、キャラも作風も総入れ替えという状態で再出発するの。
ラブライブ! みたいに、キャラと場所だけマイナーチェンジするシリーズと違い、ほぼ新作。
見るのがすんごく怖かったけれど、映画上映直前のテレビ特番で、敵モビルスーツがビームシールドを張りながら戦闘するシーンを見た瞬間、反転。
はい、疑った俺がバカでした、未熟でした、目が節穴です、大馬鹿者です、無能です。
この瞬間から、富野由悠季監督を一切疑わない生き物が誕生しました。
そして、待ち侘びました。
F91のテレビシリーズ版が始まるのを。
だって、映画の最後に、これは序章だって書いてあったし。
コスモ・バビロニア戦争、全然終わっていないし。
【F91〜Vガンダム】
この頃には月刊ニュータイプを毎月購読していましたので、衝撃の情報に戸惑っておりました。
F91のテレビシリーズ版企画は流れ、代わりに更に約30年後の時代に設定したVガンダムが始まると。
おいおいおいおいおいおいおいおいおい!!
あそこまで盛り上げておいて、F91打ち切り?!
打ち切りしないと死んじゃう病気ですか??
と、ザビーネの行末を心配しつつ、Vガンダムを毎週毎週楽しみました。
たっぷりと楽しんだ一年後、誰も予想のしなかった、ガンダムの黄金時代が。
なんと、四年連続、四作品がテレビ放送開始。
Vガンダム
Gガンダム
ガンダムW
ガンダムX
後にも先にも、前人未到の四年連続ガンダム作品。
しかも、最後のガンダムXは打ち切りという、ガンダムの伝統を守る心意気(守らなくていいですけど)。
ガンヲタにとって、脳内にガンダム汁が途切れずに分泌し続ける、至高の四年間でした。
そして、もうこの頃には、悟った。
サンライズは、いやバンダイ(後のバンダイナムコ)は、ガンダムに凪の時間は与えないって。
テレビ作品の途切れた合間は、OVAシリーズが、ゲームが、コミックが、小説が、隙間なく発表され続ける。
そう、休みなんて、ない。
君たちは、既に、ガンダム世界の沼に、頭までドップリと浸かって、逃げられないんだよおおおおおおおおおおおおお
凪の時代なんて、はじめから何処にも存在しないのさああああああああ
『水星の魔女』が終わった?
ハサウェイとSEEDと一年戦争ものの新作が、もう出番待ちだぜ〜〜〜??
あーーーーーはっはっっはっはっはっっっははっは(ガンダム沼の中から手を伸ばし、読者の足を引っ張る九情承太郎)