人に大切にされない人。
人に大切にされたいと思うのは人間の生まれ持った当たり前の本能みたいなもので、自分が大切にされたいから自分も人を大切にしようと思うのも本能だと思う。
しかし、昨今は大切にされていないと感じる人が増えたのは、近代の暮らしの中ではSNS中心文化となり、特に都会暮らしなんかでは、近所付き合いをする人も減り、うちのマンションなんかではすれ違い様に挨拶しても無視をされる状況も多々あるくらいで、人を見ない、だれかを大切にすると言う「いわゆる成功体験」をしてこないで大人になっている人が増えたように感じる。自分も両親にはあまり恵まれた生活ではなかったが、他の周りの人は沢山いて、仲間や人の大切さは、おじいちゃんや友達、近所の人みんなが教えてくれた。今時の若いものは…という台詞は好きじゃないけど、本当にそう言いたくなるほど「一人が好きだ」と言う若い人たちが、私の周りにも沢山いる。話を聞いていると、一人が好きな理由は、人に大切にされることが難しい世の中だと感じさせる内容が多いからだ。一人が好きと言うより、「一人の方が良い。」と言う表現が正しいと感じる。
私は昭和生まれで、学校が終われば常に友達の家にみんな集まるのが当たり前で、ファミコンゲームなんかはあったけど公園に行けば誰かしらいたし、連絡ツールはたまに家電話くらい。携帯電話なんて初めて持ったのは18才になってからだったし、ちゃんとSNSを始めたのは30を超えてからだった。私は人一倍一人暮らしに慣れるのも大変だったと思う。環境が変わるだけでも寝れなくなる気質で、夜は寂しいと言う気持ちばかりだったから恥ずかしい話、30才くらいまでは毎日のように友達に電話をかけたくて不眠症になった。snsやYouTubeが普及したおかけで、今では一人も好きになりだいぶ不眠症も良くなって来たが、28から10年ほどかかった。しかし、誹謗中傷が絶え間なく流れ、SNSに傷つけられる日もあり、今の若い人たちはこれを当たり前にして、自分を自分だけで守り、一人が好きと呼べる生活に育つのだから、時代の流れには本当に驚く。SNSをきっかけにいじめにも発展したり、人の命までもを奪う。そして、たった10.20.の年が違う子たちに「おばさんもうその考えは古いよ」と言われるのだから。ただ、人から大切にする事を教えてもらえずに生きてきて、自分を大切にする意味も持たずに嘆いている子たちが沢山いる事については本当に胸がいたくなる。SNSにより今は近所付き合いが薄いとかの事もそうだし、親や周りに助けてくれる人が居なくなり、自分のことは自分でまもるしかない子供たちや若い人が増えている。
とりあえず、スマホの画面を随時見せてベビーカーをひいているお母さんたちも多い。人と人とのふれあいや教育とは何かを考えさせられる日々である。