VSR-10 Maple Leaf MLC S2ストック+PSGグリップカスタム
【はじめに】
Maple Leaf社製VSR-10用MLC S2ストックと同社のPSGグリップの組み合わせでカスタムVSR-10を組んでみました。
※7/31 シリンダークイックリリース機能について追記しました。
【純正ベースカスタムのパーツ構成】
ストックとグリップ以外の主な構成は以下になります。
•VSR-ONE用レシーバ(多分Gスペックと共通)
•VSR-ONE用マウントベース
•VSR-ONE用シリンダーボルト
•Gスペック用サイレンサー
•Gスペック用純正アウターバレルミドルショート加工品
•Gスペック用純正バレル200㎜カット品
•Gスペック用トリガーボックス
•プロスナイパー用ボルトハンドル
基本的に東京マルイ純正パーツなのですり合わせ等の無いお手軽DIYカスタムです。VSRはこんな感じで純正パーツの組み替え+社外パーツで、様々なスタイルを作れるのが良いところ。
カスタムの方向性としてはVSR-ONEの加速シリンダーと200mmのインナーバレル長を活かす設定です。また、アウターバレル等はGスペック純正パーツ利用でサイレンサー装着時でもかっこよくかつ、取り回しを向上さた屋内外のフィールド問わず使える近距離〜中距離向けの構成をテーマとしています。
性能面ではチャンバー周りは純正仕様でシリンダーボルトの内部はいじっていないのでVSR-ONEとほぼ同じ初速です。(0.2gBB弾で80前後)
【ミドルショートサイズアウターバレルについて】
唯一自分で加工していないパーツ、ミドルショートサイズのアウターバレルは某オークションサイトで新品の加工品を入手しました。
ノーマルのアウターバレルの全長をカットした上で、工作機械でマズルキャップが入る部分のネジ切りがされており、ノーマルのマズルキャップがそのまま使えます。
さらに付属のマズルキャップはインナーバレルがキャップの外に出られるよう加工されており、アウターバレルより長い寸法のインナーバレルでも使用できます。
純正のマズルキャップはインナーバレルが先端から出ないよう内部に段差があり、アウターバレルより長いインナーバレルは使えません。これはメーカーの改造防止策かもしれません。
外観の印象を大きく変えるアウターバレルの加工に関して、私の手持ちの道具と技術ではここまで綺麗な加工は不可能なのでここはプロの技術を拝借しました。
インナーバレルはGスペックの300㎜をパイプカッターで切断した後に面取りしています。
先のマズルキャップ加工でサイレンサー内にインナーバレルが100㎜程出っ張っりますが無加工300㎜の長さでも取り付可能です。
今回は加速シリンダーを活かしたカスタムとしたかったので相性を考えてインナーバレルは200㎜に加工しました。
【カスタム後の全長について】
下はアウターバレルの長さの比較画像です。
今回製作したMLC S2ストックカスタムは下の画像の「3番」です。
Gスペックサイレンサー付き(2番)よりは短く、Gスペックサイレンサー無し(4番)とちょうど中間の長さで、プロスナイパー(1番)よりは短く仕上がりました。
BB弾発射時の音量は主観ですが(2番)が一番静かで次に(1番)次いで(3番)最後に(4番)の順番に大きくなります。
意外やプロスナイパーが静か。ちなみにノーマルVSR-ONEは(4番)を超えた発射音量です。
【PSG(プレジション•スナイパー・グリップ)】
グリップはMaple Leaf社製PSG(プレジション•スナイパー・グリップ)を使いました。取り付けはガスブロ規格です。
特徴的なサムレストは取り外しも可能な作り。説明書の付属も無く取り付け方向がいまいち不明でしたが、どうやら薄くなっている方が手首側のよう。
グリップに関しては他の選択枝も数多くあるのですが、今回はMLC S2ストックとサムレスト付きPSGグリップ組み合わせの効果を体験したかったので選んでいます。
サムレスト付きPSGグリップの握り方についていくつかのパターンを試してみた所、私の場合は写真のようにサムレストの上に親指をスタイルがむちゃくちゃしっくりきました。
ここに親指を置くと、指の先端がフレームにある窪みに若干はいるのですが、この時の手の状態は手のひらや手首から肘にかけて力みやこわばりがとても少なく、スムーズにトリガーが引ける握り方に自然となります。
まるで、右手の肩から先を完全脱力しぶらんとぶら下げて、自然と場所が定まる指の位置と手のひらの筋力バランスの状態に、すっとグリップが差し込まれたような感覚。
ただ、私はどちらかというと手が大きい方なので小さい方はまた違う感覚になるとは思います。
【ユーザーフレンドリーな使用感】
当初、MLC S2ストックとPSGグリップの無骨なデザイン同士の組み合わせはもっとゴツゴツした使用感を想像していましたが、実際は真逆でとても自然なグリップ感と馴染みやすさに感動しました。
約9mの距離での委託無しのプリンキングでは軽量ストックに関わらずトリガーを引いた後ブレが起きにくいように思えました。
同じMaple Leaf社製のMLC S1のような重量のあるストックの場合、多少トリガーの引き方が雑でも銃のブレを抑える効果がありますが、軽量ストックの場合はトリガーを引いた際のブレがダイレクトに着弾に影響するよう思えています。
ちなみにMLC S1の場合、手のひら全体を隙間無くグリップに密着させた上で親指はボルトキャップの真後ろがしっくりきます。
ここから銃を保持する左手と、右手の親指を常に銃の重心と合わせつつ、右手の親指と人差し指をグリップ越しに合わせる感じでトリガーを引くと私の場合は安定します。
ただし、これは立射でのプリンキングの場合で委託射撃やゲームになるとまた違う臨機応変な対応が必要でしょう。
脱線したので再び話しをMLC S2ストックに戻します。
MLC S2ストック+PSGグリップの組み合わせは、最適化されたグリップ周りの形状の効果でトリガーワークからくるブレが発生し難くなるようです。
カスタムでは重量を活かしたS1とはまた違うアプローチで命中精度の向上をしつつも、取り回しのしやすい大きさと重量感を実現できたと思います。
【VSRの良いところ】
東京マルイのVSRは内部パーツだけではなくストックの選択肢も非常に多く、ストック交換による使い勝手の違いも楽しめる点が気に入っています。
今後は稀に起きるコッキング不良と初速調整の為にシリンダーを分解してカスタムを進める予定です。
【ここにも機能的デザインが】
最後に、MLC S2ストックは組み上げた後は勿論ですが、ミニマムにまとまったパッケージデザインも気に入っているので写真を一枚。
7/31追記
【シリンダークイックリリースカスタムについて】
MLC S2ストックには、標準でトリガーガードの穴から内部のシリンダーリリースレバーまで到達する空間があることに気がつきました。
トリガーガードの真下から穴を覗くと内部に銀色のシリンダーリリースレバーが見えます。
そこで、ここを利用してシリンダークイックリリース機能を加えてみました。
上の画像は加工後です。ノーマルのトリガーガードに取り付けるより後付け感が少ないように思えます。
ノーマルのVSRでは地味に面倒なトリガーガードに穴を開ける手間がありますが、MLC S2ストックではドンピシャの場所にドンピシャな大きさの穴があり面倒な穴あけ加工不用です。
必要な作業はシリンダーリリースレバーへのキャップボルト取り付けと横のギザギザを削る作業です。
詳しい作業内容は過去記事をご参照ください。
加工したシリンダーリリースレバーの組み込みにより、レシーバーをストックから取り外さなくても後付のキャップボルトを下に引くことでシリンダーの着脱が可能となります。
シリンダーの取り外し時は普通に真っ直ぐ引くとボルトセフティがシリンダーの溝に引っかかってしまうので、あらかじめシリンダーを少し回転させ、ボルトセフティを溝から逃しつつ抜くのがコツです。
また、シリンダーの取り付けにはレシーバ内部のシアーをピンポンチ等で押して倒しつつシリンダーを入れます。
標準でシリンダークイックリリース機能があるMaple Leaf MLC-338やHFC VSR-11の操作性には及びませんが、シチュエーションで複数のシリンダーを使い分けたりメンテナンスをする際には効果的な加工だと思います。
短いスプリングを利用したカスタム等でシリンダーリリースレバーが自重で落下してしまうような場合は不向きでしょう。
また、ゲームフィールドによっては初速測定後の分解調整NGな場合がありますのでご注意ください。
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