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夏はやっぱり  北海道!!

小樽はお初

まだ7月と言うのに、この暑さには参った💦
初旬から蝉が鳴き始め、この声を聴くと「夏本番!」からの「遠くへ行きたい」感じになる。それも避暑、避暑、涼しいところへ…。
この『noteの旅』を始めた時から、《北海道》は特別に楽しみにしていた。「いつにしよう…?どこに行こう…!?」(^^♪ 
11回目にして遂に、その時を得た。10回続いた自分へのご褒美だな。
ところが流石に一等観光地・北海道、私自身、何度も旅行した経験があり、殊に暇を持て余す学生時代に友人グループで、一周とまではいかないけれど4分の3周ぐらい遊びに行っているのだった。札幌、函館、網走、知床、阿寒湖、摩周湖、洞爺湖、トマムに美瑛…。もちろん、まだまだ他に行くべき土地はあるのだが、今の身ではそんなにゆっくりとした連休は取れず、せいぜい二泊がやっと。うーむ。頭を悩ませていると、ふと、小樽が浮かんだ。
観光地として小樽が注目され始めたのは、いつ頃だろう? 少なくとも私の学生時代には、そんなにメジャーではなかったと思う。未だ踏みもみず小樽。(実は且て札幌を凌ぐ北海道随一の観光都市だったようです(;^_^A)
運河の倉庫街のロマンチックな夜景の写真、美味しいお寿司に百貨店の物産展でお馴染みのちーずけーき。「いいかも…?」と思っているところへ、娘からこんな情報が。
「私、修学旅行で小樽に行って、すごく良かったんだけど、もっとゆっくり見て廻りたかったんだよねぇ。それに一回《青の洞窟》にも行きたいし…」
え!?何ソレ❔
《青の洞窟》って小樽にあるん❓ テレビかなんかで見て、私も一度行ってみたいと思ってたんよ!!😍
調べてみると、世界的に有名なのはイタリア・カプリ島にあり、似たような国内スポットとしては沖縄・恩納村がよく知られている。恐らく私がTV番組で見たのはこの沖縄。他にも佐渡島や能登半島にも水面が青く輝く洞窟があるらしい。小樽のものも、なかなか評判が良く、期待大!
うきうきで行先は小樽に決定。学生時代は、30時間かけて安い船旅をしていたが、今はもう飛行機で1時間半。あっという間に新千歳空港に着いた。

予定変更も旅の醍醐味

《新》千歳空港は、予想以上に賑わっていて、吹き抜けのおしゃれなロビーにショップやレストランも充実。映画館や温泉♨まであり、ビックリ! 何度か飛行機で北海道に来たことがあるはずだけど、私の記憶にはこんな広くて新しい空港のイメージはなく、「もしかして、私が以前降り立ったのは、古い千歳空港…?」と思ったが、新千歳空港になったのは1988年なのでやはり来たことがあるはず。ただ、新ターミナルビルの完成が1992年、国際線のターミナルビルは2010年からというので、随分リニューアルを重ねているのだろう。2008年の洞爺湖サミット開催も大きな変化のきっかけのようだ。
この日はとりあえず札幌泊の予定で、札幌の街を散策するつもりだったが、雨も降っていたため、そのまま空港内を満喫。スーパーラウンジでお茶しながら、だだっ広い滑走路を離発着する飛行機を眺めていると、灰色の機体に黒猫マークの飛行機が!? 残念ながらカメラは間に合わず( ;∀;) 知らなかったのだが、今年4月に貨物専用機として運航が始まったらしい。ああ、写真撮りたかったなあ!!

翌朝、いよいよ札幌からバスで小樽に向かう。特急バスなので、大型の観光バス仕様なのだが、明らかに通勤の乗客が大半で、(平日だったこともあり)観光客はちらほら。けっこう満席近くになった。また、噂には聞いていたが、小樽より先のニセコに向かう外国人観光客も多いようだ。乗車中に私の携帯が鳴り、知らない番号だと思いつつ出てみると、予約している《青の洞窟》クルーズの会社からだった。
「本日の運航は全て中止になりました。」との連絡。大ショック~(>_<) 少々雨模様ではあるものの、まさか中止になるとは思っておらず、「え~、すごく残念です。午後からも無理そうですか?」と食い下がる。「午後からさらに波が高くなる予報ですので、今日は全便欠航となります。」とのお返事。たしかに申し込みのHPにも天候による欠航もある、と書かれていた気がする。いや、ハッキリ記載されていた。でも都合よくそこはスルーしていたな、私。
いや、待てよ。【今日《青の洞窟》と街中散策、明日は水族館】の予定だったけど入れ替えては?と思い直し。「明日の予約状況はどうですか?」と訊ねてみると、同じ時間で空きがあるとのことヾ(*´∀`*)ノ
結果、この日程変更で大正解となる。

思ってたんと違う 小樽運河

まずは小樽らしいランチを探しに、堺町通商店街を目指す。当初私は、てっきり運河の川端にお店が軒を並べて並んでいるのだとばっかり思っていた。川端を歩きながら雑貨屋さんや飲食店を覗くイメージ。実際に行ってみると、運河のほとりは片側が遊歩道になっていて、反対側は水際まで旧い倉庫が立ち並んでいた。倉庫が飲食店などになっていて、裏の道にある入口から入店すれば、運河を眺めながら食事ができる、ということらしい。

お馴染みの小樽運河の夜景 

小樽は明治初期に急激に開発が進み、一時は北日本随一の商都として栄えていたそう。戦後、その勢いは失われ、この運河も埋め立てる計画があったとか。大正期の金融機関のどっしりとした歴史的建造物、廃線となった手宮線の鉄道跡など、運河をはじめとした街の景色を守ることで、今あらたに観光地としての魅力に注目が集まる。

かつて『金融の街』と言われ、大正末期には、25行もの銀行があった
旧い建物を上手く活かした街づくりを目指す

そして今、小樽の賑わいを感じるには、堺町通商店街がベスト。かわいい小物やガラス工芸品のお店が何軒もあり、オルゴールやとんぼ玉、風鈴などのショップを見始めるとキリがない。食の方も、お寿司に海鮮丼、うに丼、スイーツも和・洋両党、ラーメンに地元のソウルフードあんかけ焼きそばetc.…観光客もこぞってこの通りにやって来る。平日にも関わらず、かなりの数。車も通るので、土日は歩くのも大変だろうな。ちょうどおたる潮まつり、ゆかた風鈴まつりなどが近かったためなのか、通り沿いのあちこちに風鈴が吊るされ、風が吹くと心地よい音が響き渡り、なんとも言えず風情を感じる。小樽のガラスは、ニシン漁に使う〈浮き玉〉や〈石油ランプ〉など実用品として育まれた技術を残そうと、ガラス工芸品やグラスなどの食器、風鈴に姿を変えていったのだという。

大正硝子のお店 深海魚やくらげ、歯、海鮮丼などユニークなガラス細工が並んでいる
なんともレトロな雰囲気
天井から下がっているのがニシン漁に使われていた浮き玉
硝子屋さんの親切な女性スタッフに伺って、お薦めのお寿司屋さんで待望のランチ。
器も素敵 右上の《うに刺し》は 25g で1650圓也

これらのお店の建物そのものが古くて懐かしい感じがする建造物なのだ。
そぞろ歩いているだけで楽しい。
が、急がねば水族館の閉館時間が近づいて来る。
その前に、小樽駅の近くに一か所だけ立ち寄りたいところが。

龍宮神社 明日のクルーズ無事運航を祈願して

おもろ海獣集合! おたる水族館

時間が足りなくなったので、小樽駅前からタクシーに乗り、おたる水族館へ向かう。海岸沿いのバス道から少し高台に上がった所が入口で、タクシーを降りた途端、振り返って眼前に広がる日本海に感嘆。この辺りの海岸は、ニセコ積丹小樽海岸国定公園の一部。さすがに素晴らしい眺めだ。
閉館まであまり時間がなく、大急ぎでまず屋外の《海獣公園》の案内板の方へ行ってみた。
どうやらペンギンショーをやっているらしく、遠足の幼稚園児たちの歓声が聞こえて来る。その手前のプールでこの子に目が留まった。

すぐ隣で園児たちが騒いでいるのに、立ったままず~っと寝ているあざらし❤

ここのペンギンショーは、『言うことをきかない自由気ままなペンギン』が売りらしい。飼育員さんを無視して勝手に動き回るペンギンに、子供たちは大ウケ。
『ペンギンプールは【しゃっけー!プール】です』、と看板があり、『しゃっけえ(北海道弁で:冷たいの意)風にあたって快適! また後方の石狩湾を借景しています』と。ダジャレ!?
そう言えば商店街の昆布屋さんの看板に『七日食べたら鏡をごらん。貴女もなれます楊貴妃に』とあった。小樽って、このノリなのかしら(≧◇≦)

ペンギンの次に、トドのショーもあり、逆立ちしたり、ジャンプ台からのトドダイブがあったり。体が大きいので迫力満点。ラストに子供たちが大はしゃぎしたのがこちら。

この日は、トドの《バシャ!!》でした 
大きな尻尾をバシャバシャして大量の水を飛ばして子供らをずぶ濡れに
「キャーッ!」と悲鳴をあげて逃げるのに、また近寄っては何回も楽しんで

この《海獣公園》は、本物の海をただ区切って飼育しているので、本当に自然に近い暮らしをしている。すぐ後方の通称《トド岩》には、冬になると大勢の野生のトドたちがやって来るそうだ。今の時期は、もういない。もっと北の冷たい海に移動している。

海獣公園のすぐ向こうの外海に見える《トド岩》
左下には海獣公園から本館へ上がるエスカレーターの屋根が写っている

エスカレーターで上がって本館へ戻ろうかと思ったら、『セイウチは見ましたか?』と看板が。ペンギンやトドのプールと反対方向にセイウチがいるらしい。行って見てビックリ!!  なんてでっかいの!?
雄の《ウチオ》が3m20cm   体重1500kg
雌の《ウーリャ》でも2m60cm   体重 800㎏
水槽のすぐそばまでウチオが近寄ってきてくれたが、あまりに大きくてタジタジ。牙だけでも私の身長ぐらいあるんじゃない!?と思うほど。この大きな身体で《バシャ!》されたら、園児は吹っ飛ぶんじゃないかしら?
そしてその隣にいたイケメンくんに、目が釘付けに。

あごひげアザラシ 乾くとひげの先がカールする
泳いでもまたこのポーズ、この角度に戻って来る
この眼力に 私は完全ノックアウトされました(笑)

あまりに海獣公園が楽しくて、本館は走るように回った。
世界最大の水タコや、かつて石狩川の主と呼ばれ《鮫様》として祀られていたチョウザメ、日本ではここだけで飼育されているネズミイルカなど。ネズミイルカとコツメカワウソは、めっちゃ可愛い❣ ヒラメとカレイが水槽の中をひらひらと泳いでいたのも珍しい。(よく水槽の底の砂地に隠れているよねぇ…)
イルカスタジアムには間に合わず閉館時間となり、後ろ髪を引かれつつ、水族館を出た。すると、海岸の端の方に虹が掛かっていた。明日も良い日になりそうだ。

念願叶って 青の洞窟クルーズ

翌朝、しっかり朝食を摂った後、ホテルのスタッフに「今日はいい按配ですよ。前日少し荒れて回復したタイミング、光の射し具合も午前中が良いらしいです。」と見送られて、予約していたクルーズ船乗り場へ。
10:30の便に、20名くらい集まっていただろうか。もうひとつ前の朝一のグループの船が戻ってきて、全員乗れるのかしら?と疑問に思ったら、もう一艘用意されていて、私達は赤い方の船に案内された。座席も船長さんの指示でスムーズに乗船。座ったらまずは救命具の説明があった。飛行機のライフベストのようなものを想像していたら、なんとも簡単で小さなウェストポーチのような救命具だった。暑い夏の日中、これは助かった。もし、水に落ちて、この救命具が水を吸うと、たちまちに膨らんで浮かぶようにできているそうだ。船長さんも同様のタイプの救命具を腰に付けているが、「皆さんのやつの方が高いです」とさっそく笑いをとっていた。
小樽港の防波堤を抜けると、真っすぐに続く水平線に心が躍る。と、ここでいきなり船がスピードアップ!遊園地のジェットコースター並みにドキドキした。もし前日に予定通り乗っていたら、気持ち悪くなっていたかも(;^_^A
札幌からバスの車中でパンなどをかじっただけの朝ご飯で、ホテルに荷物を預けて速攻乗船というスケジュールだったので、ゆっくり朝ご飯を食べて集合場所も余裕をもって歩いて行けたのが良かった。少し緊張したものの、次第にスピードにも慣れ、広い海の景色を愉しむことができた。海風にさらされると少し寒く感じて、用意してきた上着を羽織る。
しばらく走ると、スピードを緩めて船が停まる。ちょうど昨日見た《トド岩》がすぐそこに! 岸の方には、あの海獣たちがいる水族館が見えた。もう嬉しくて、本当にこの予定に変わって良かった。
その他にも、ニシン漁で財を成して建てられた《鰊御殿》、手をあげたクマに見える岩、ロッククライミングのフィールド《赤岩》、かつて断崖絶壁に建っていた高級料亭《龍宮閣跡》など、フォトスポットごとに船を停めて解説をして下さるので、最初猛スピードで進む船上でカメラを構えていたが、その必要はないと分かった。

こちらは、「何に見えるかな?」とクイズ。
石狩湾の海水をずず~っと吸い込む象さんですね!

そして念願の《青の洞窟》に到着。他にも近場からやって来る2人乗りのカヤックや、数人乗りのモーターボートなどが入口で待機している状態。洞窟内に入るのは一組だけ、滞在時間も決まりがあるということで、周辺を案内してもらいつつしばらく待つが、どこを見ても絶景なので飽きることは無い。
入口辺りの海も透き通ったブルーで、充分美しい。待っている間に教えて頂いたことには、海底の砂地が真っ白なのは、うにがサンゴを傷つけるからで、その白さが澄んだ青色の秘密なんだそう。確かに海底をよ~く見ると、黒いウニがたくさんいた。洞窟入口辺りを群れて飛んでいるのは、コウモリかな、と思って訊いてみると、イワツバメとのお返事。巣が中華料理のスープになるとか…上にも下にも高級食材の宝庫!? でも普通の燕よりかなり小さくて群れて飛んでおり、シャッターを何度か切ったが、まったく写らず。後で調べたらショウドウツバメ(小洞燕)ではないかな、と思う。
10分ほど待っただろうか、我々の順番が来て、いよいよ洞窟の中へ。
一度奥まで入って振り返ると、それまで以上に青く輝く海があった。

太陽光が洞窟内に射しこみ、海中に泳ぐ魚らしき影も見える
洞窟内の断層も赤、緑、碧、と彩り豊か
この写真で見るよりずっと感動的な碧さだった
カメラマンの腕不足を痛感
洞窟を出る瞬間 オーブが見えた!

帰りの航路、トド岩付近でカモメに餌やりもできて、大満足のクルーズでした。

うに、は美味しいけれども…?

ちょうど時期も、うにシーズンで、何度でも食べたい、と思っていたが、こんな食べ方もあり…

ちょっと手を出す勇気がありませんでした💦
こ、これはっ! 絶対美味しいやつやん❤
めちゃくちゃワインに合いました✨

令和6年7月の旅。さすが北海道…すごく長文になってしまった(^_^;)

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