DX3rdキャンペーン「REnne ある古代種の1000 年記録、またはオーヴァードによる転生の証明。」NPC裏話その1
本作品は「矢野俊策/F.E.A.R.」「KADOKAWA」が権利を有する
『ダブルクロス The 3rd Edition』の二次創作物です。
(C)矢野俊策/F.E.A.R./KADOKAWA
こんにちは。九十九縁です。
DX3rdキャンペーン「REnne ある古代種の1000 年記録、またはオーヴァードによる転生の証明。」を遊んでくださりありがとうございます。
本ページはシナリオをPLとして参加していただいた方、またはGMとしてシナリオを回す予定の方に向けた、主にふせったーに不定期で流していたNPCの裏話や設定をまとめたものです。
そのためDX3rdキャンペーン「REnne ある古代種の1000 年記録、またはオーヴァードによる転生の証明。(以下REnne)」の本編すべてのネタバレを含みます。
「REnne」本編をこれから遊ぶ予定の方、「REnne」に参加途中で終章を遊び終えていない方は閲覧を控えるようお願いいたします。ただしあくまでも本編とはほぼ無関係な裏設定であるため、「REnne」のGMを行う方が必ず読まなければならないものではありません。あくまでもフレーバー要素として捉えてくだれば幸いです。
なお、2024年4月に公開した「REnne」の追加シナリオ「REnne DLC:再演よ、永遠に」のネタバレは含みません。
以下「REnne」本編のネタバレを含みます。
NPC裏話その1 キャンペーン全編NPC
その1ではキャンペーン全編あるいは2つ以上のシナリオを通して登場したNPCの裏話を記載いたします。
人形晶(ひとかた あきら)
シンドローム:ブラム=ストーカー
コードネーム:なし
ワークス/カヴァー:工作員(本来はレネゲイドビーイング)/村人
性別:女 年齢:50歳(第一章・死亡時点)
身長:156cm 誕生日:3月29日(たんぽぽの誕生花月日の一つ)
覚醒:死 衝動:破壊
Dロイス:「古代種:REnne」
一人称:あたし
好きなもの:【不老不死】、クラシックバレエ、たんぽぽの花
嫌いなもの:死、実験室、雪
PC、特に【不老不死】にとってのキーパーソン。晶のエフェクト《輪廻継承》によって【不老不死】は不老不死のオーヴァードとなってしまいます。
彼女は第一章より50年前にマエストロのエフェクト《赤色の従者》《血の絆》《不死者の人形》《従者の目覚め》によって生み出された自我を持った従者でした。その姿はかつてマエストロの親友であったレネゲイドビーイング、ビアンコの姿を模して作られていますが、マエストロがビアンコの髪色を勘違いしていたため赤髪となっています。指が6本あるのもビアンコがそうだったからです。
もとはマエストロの補佐を担っていましたが、実験成功の可能性が高く元から異能(=オーヴァードとしての能力)を有していた【不老不死】が十八番村へ来てからはマエストロが《鮮赤の牙》によって姿の変わらない晶の年齢に対する認知や記憶を誤認させて【不老不死】の幼馴染として潜入させていました。しかし、記憶を操作したのはあくまでも晶の年齢や容姿だけであり、【不老不死】が村で晶と築いてきた思い出や友情は本物です。マエストロも晶と【不老不死】の関係性には指示や口出しをしていません。手を加えていない自然から生まれた絆が美しいことをマエストロは誰よりも知っているからです。
晶の自意識としては【不老不死】のことが大好きで何よりも大切なこと、クラシックバレエが好きで将来は村の外でバレリーナとして踊ることが密かな夢であること、そしてその夢は絶対に叶わないとわかっていることなどがあります。
そして第一章より3日前、【不老不死】にマエストロの血液を投与する覚醒実験を行った際、暴走した【不老不死】に殺害されることにより、従者から一個体のオーヴァード、古代種のレネゲイドビーイングとして覚醒、自らの意志でエフェクトを使用できるようになります。自らの意志で初めて使ったエフェクトが【不老不死】を従属させる《鮮赤の牙》だったことは彼女にとって皮肉でしょう。
レネゲイドビーイングとして独立し、従者としてマエストロに縛られなくなった晶ですが、オーヴァードに対する知識も何もなかった晶自身にはそのような自覚はなく、むしろ自らが実験体として消滅する可能性に怯えるようになってしまいます。骨一つ残らず消えるのは嫌だ、でも【不老不死】を裏切って嫌われるのも嫌だ、【不老不死】を失うのも嫌だ。思いの板挟みによって精神をすり減らした彼女は最終実験である【不老不死】第一章【定命者】との戦闘を強行します。そして無意識のうちに《輪廻継承》を使用し【不老不死】を「古代種:REnne」にし、自身は「古代種:REnne」の効果によってジャーム化してしまいます。自分が選ばれなかったことに絶望した晶は、あれほど守りたかった【不老不死】との絆も自分自身の命も破壊の限りを尽くしEロイス「悪意の爆発」によって死亡します。
ちなみに私がGMを行う際の裁定ですが、第一章クライマックスで【不老不死】が晶と戦うことを選ばず晶の提案を受け入れた(=自分が晶に殺される)場合、クライマックス戦闘を省略しています。しかしたとえ晶の提案を受け入れたとしても展開と結末は変わりません。不老不死になるのは【不老不死】だし、ジャーム化するのは晶の方です。ただ一点変えているのは、ジャーム化した晶は提案を受け入れた【不老不死】に対してはEロイス「砕け散る絆」を使用しません。使用しようとする自分自身を最後の最後に残った理性で押し留め、「私のこと忘れないで」と告げ、Eロイス「悪意の爆発」によって死亡します。
消滅を恐れた晶ですが、彼女は従者ではなくレネゲイドビーイングとなったため死体は損壊が激しいながらも残りました。晶の遺体はマエストロがいち早く回収し、900年後にビアンコが復活するその日まで修復され丁重に保管されていました。マエストロが晶のスティレットを回収しなかったのはあの惨状で晶の死体の回収を最優先にしたからです。
ちなみに第二章でも晶と瓜二つの従者がエネミーとして登場しますが、晶とは完全に別個体であり、また晶のように自我も持ち合わせていません。
終章では保管されていた自分の肉体にビアンコが蘇ることでビアンコの「奇妙な隣人」として復活を果たします。しばらく肉体の主導権はありませんでしたが、【不老不死】の窮地に際し肉体の操作権を奪い【不老不死】を救います。【不老不死】が晶と再会できるのは歪んだ輪廻(=REnne本編)のみであり、【不老不死】が950年生きさせられた答え合わせの一つでもあります。自分の行いはどうあっても許されないと思っている晶は謝罪の言葉は口にせず、代わりに950年前と同じ言葉を、今度は贖罪と祝福を込めた「死」を【不老不死】に贈ります。その後はビアンコに対し《輪廻継承》を使用することでジャーム化して意識を失い、ビアンコもろとも永遠の生という地獄に囚われることを選びました。
PCが終章のSロイスに人形晶を選んだ場合、歪んだ輪廻のPCが生まれ変わった際の「奇妙な隣人」、寄生型のレネゲイドビーイングとして復活します。復活した彼女は今度こそ裏切ることなく大切なただ一人の隣人としてPCの側にいることでしょう。
エンディングを迎えた後の正しい輪廻での晶は第一章で死亡し、それきりです。肉体はREnne本編同様マエストロが回収、修復し保管していました。
【PCに対して】
・【不老不死】
ほんの最初こそマエストロの命令で側についていた晶ですが、長く共に過ごした【不老不死】のことは誰よりも大切に思うようになりました。【不老不死】が家族愛を向けるならば家族愛を、友情なら友情を、恋愛感情なら恋愛感情を向けるでしょう。
彼女が【不老不死】を愛しており、誰よりも大切に思う気持ちは紛れもなく本物です。しかし、自分が従者であり【不老不死】(を含む村人全員)を裏切っていることに苦悩し、従者ゆえに主には逆らえない(と思い込んでいる)ために最終的に【不老不死】を裏切ります。それでも無意識のうちに《輪廻継承》を使用して【不老不死】を不老不死の存在にしたのは「【不老不死】に死んでほしくない」というあまりにも強すぎる思いからかもしれません。
・第一章【定命者】
【定命者】含め半ば騙すように引き入れた村人全員に罪悪感を抱いています。赤子を見るのは【定命者】の息子が初めてだったのでもの珍しかったことでしょう。
本当なら村人として【定命者】を頼りたかったし、【定命者】の息子の成長を見ていたかった。それが叶わぬ願いであることも理解していました。
【他NPCに対して】
・マエストロ
創造主にして絶対的な主。彼に逆らえないし、逆らうという発想すら抱きませんでした。晶は厳密には独立したレネゲイドビーイングとなっているのでマエストロとの主従関係は切れていますが、レネゲイドビーイングという概念すら存在しない第一章の舞台でそれを知る者は主であるマエストロ含めて誰もいませんでした。
・他の村人たち
第一章【定命者】と同様に罪悪感を抱いています。晶は村人たちに対して別け隔てなく明るく接していましたが、親密に接していたのは【不老不死】に対してだけです。
・ビアンコ
自分の元ネタなんだろうな、以上の感想を持っていません。本編でビアンコと晶が会話することはありませんでしたが、「奇妙な隣人」として会話が成立していたとしても性格と好みの違いが大きすぎて仲良くなれなかったと思います。
マエストロ
シンドローム:ブラム=ストーカー/ソラリス
コードネーム:悲劇の指揮者[マエストロ]
ワークス/カヴァー:FHセルリーダー/不死者、悲劇愛好家
性別:男 年齢:1025歳(第二章・死亡時点)
身長:165cm 誕生日:6月17日(現代日本の暦に当てはめた場合・シロツメクサの誕生花月日の一つ)
覚醒:死 衝動:解放
Dロイス:「古代種:REnne」「亜純血」
一人称:私(小出玄としての擬態時は僕)
本名:ネロ・エスポージト(Nero Esposito)
十八番村での偽名:小出玄(こいで げん)
好きなもの:悲劇、悲劇に立ち向かう人間、劇、詩、鳥、バジル
嫌いなもの:傍観者、尖ったもの(先端恐怖症)、犬と猫
苦手なもの:酒(下戸)
PCにとって第一章・第二章の元凶であり宿敵。
共和制へ移行前のイタリア王国出身。元々貧しい家系ではありましたが10歳の時に父親の死をきっかけに一家は離散、一人日雇い労働で細々と生きながらえていました。母親と3つ下の妹がいましたが一家離散以降彼が家族と再会することはありませんでした。
父親の唯一の形見である鳥の姿をした鉱石の彫刻の素材がたまたまビアンコの本体(=賢者の石)の依代であったことからビアンコのヒューマンズネイバー(≒人間のガワ)の可動範囲でありビアンコの本体である洞窟に入ることができ、そこでビアンコと出会います。孤独だった彼にとってビアンコは唯一にして最大の親友でした。
第二章時点より約1000年前に戦争で逃げ遅れたところ死にかけ、ビアンコのエフェクト《輪廻継承》によって「古代種:REnne」を押し付けられ不老不死のオーヴァードとして覚醒、目の前でビアンコを失います。この時右目を賢者の石で作られたナイフで抉られており、髪で隠していますが右目は眼球がありません。
「REnne」本編で様々な悪事を働いていたマエストロの最大の望みは「地獄でビアンコと再会すること」。一家離散前はキリスト教徒であったことから自ら命を断ったビアンコを地獄行きだと考えているマエストロは、しかし「古代種:REnne」のために自分では死ねないため、地獄へ行くために「悪として殺されること」を考え、約1000年間そのためにマエストロというヴィランを演じ続けます。とはいえ彼の悲劇愛好家としての趣味ももちろん含まれています。
第一章でマエストロは「君(【不老不死】)は選ばれた。そして私も選ばれている」と言うシーンがありますが、PCから「何に選ばれたんだ?」と問われたら「運命に」と答えています。マエストロ自身は自分が不老不死になったことをしっかり呪っており、その呪いを解くために【不老不死】に同じ呪いをかけたので「選ばれている」という言葉は完全に皮肉です。目的のために自らヴィランになる男。そしてそれを心の底から楽しんでいる男。
新たな不老不死者よ、私を呪ってくれ。そしてその呪いで私を殺す方法を見つけてくれ。
不老不死になり5年ほどは地元で日常生活を送っていたものの、身体の成長が止まっていることを完璧に自覚してからは900年ほど表の人間社会から隠れて生活をしつつ主に自分の身体を使った実験に没頭します。とはいえ人間と全く関わりを絶っていたわけではなく裏社会の情報屋と取引したり仮面パーティーに神出鬼没に現れたりしていました。不老不死になる前から対人能力と情報収集能力に長けていたため世情には聡く、レネゲイド拡散前からFHともコネを作っていたことでしょう。また絵の才能があったため「神出鬼没の匿名画家」として姿を隠しながら資金集めにも成功しています。1000年の間に異性との交際経験もあったでしょうが、自分が呪われた不老不死という自覚があるため長続きしなかったと思います。活発に活動していた直近100年では恋愛感情を利用していた一面もありました。見た目は整っている方だった上にカリスマ性もあったのでモテたことでしょう。身長は現代では低い方ですが、彼の出生当時からすれば平均的な身長でした。
第一章の50年ほど前より古代種実験のために「十八番村」を設立。その10年後、とある火災現場で途方に暮れていた男を救助し村に引き入れます。その男が自分自身を火災で亡くなった彼の息子と勘違いしたため、そのまま彼の息子の名前である「小出玄」を名乗るようになります。その後は第一章の事件が発生するまで村人を実験体としつつ、小出玄として村を運営していました。
第一章の事件で逃亡後はFHのコネを利用して新たなFHセル「シアター」を設立します。この時50年間ほどは【不老不死】という実験の完全成功例がいる(=悲願である「死」の目処が立っている)ことやデスティニーやライアン、ギフトといった今までなかった「仲間と過ごす」経験をしていたこともあり最も情緒が穏やかになっていました。穏やかな情緒の傍らでテロ行為はしっかり行っていますが。歪んだ輪廻(本編第二章)でのジャーム化は本来ありえない現象であり、理性を重んじていた彼にとって非常に不本意で屈辱的なものであったため、もしあの世があったら彼は穴があったら入りたい状態になっていたことでしょう。
エンディングを迎えた後の正しい輪廻ではマエストロはジャーム化することなくPC達の攻撃と「晶のスティレット(=紅きミセリコルデ)」の効果により心臓を刺され穏やかに死亡します。
【PCに対して】
・【不老不死】
【不老不死】を含め十八番村に引き入れた人間のことは大切に接していました。あくまでも「大切な実験体」としてではありますが。特に【不老不死】と人形晶は成功の可能性が高かったため、二人の実験成功のために村と失敗した実験体であるその他の村人全員を犠牲にしました。
第二章では【不老不死】が自分を殺すくらい力をつけることを待ち望んでおり、オープニングでは再会を偽りなく喜んでいました。「晶のスティレット(=紅きミセリコルデ)」によって心臓を刺された際、彼は心から安堵していました。
・第一章【定命者】
成功の可能性が高い大切な実験体であると同時に自分の不注意で逃がした実験体(ジャーム)によって第一章【定命者】の伴侶を死なせてしまったので村ではかなり厚遇していました。また第一章【定命者】が子に向ける感情はどのようなものであれマエストロにとって羨望があったのでしょう。それこそ赤の他人と家族ごっこを演じるくらいにマエストロには家族、とりわけ父親に対し未練があったのです。
・第二章【定命者】
第二章【定命者】のことはクライマックスまでほとんどノーマークでしたが、その結果クライマックス戦闘で完全な不意打ちを食らうこととなりました。家族がおらず長い間孤独に過ごしていた彼は「継承」の強さを、若者の成長スピードを知らなかったのです。
【他NPCに対して】
・ビアンコ
最大限の憎悪を抱きながら今でも親友だと思っており、地獄での再会を切望しています。しかし、マエストロの死と同時にビアンコが復活するため彼らがあの世で再会することはありません。【不老不死】が1000年生き、ビアンコの復活のタイミングがずれた歪んだ輪廻(=REnne本編)を除いては。
同じバッドエンド至上主義ではありましたが、厳密な趣味趣向が大きく異なっていたことにビアンコが死ぬ瞬間まで気づきませんでした。
マエストロは赤く光る洞窟内でしかビアンコと会っていなかったため彼女の白い髪を赤髪だと勘違いしていました。そのためマエストロが描いたビアンコの肖像画や従者としてビアンコの姿で作り出された人形晶などの姿は全て赤髪となっています。
・人形晶
元々自我のない従者を作成・使役する能力を持っていたマエストロでしたが、50年前にものは試しにと《従者の目覚め》を使用し自我を得た従者である晶を生み出します。以降マエストロは従者という扱いなりに彼女を大事にはしており、名前や彼女が欲したバレエシューズを与えたり、実験成功の可能性が高い【不老不死】の側につけたりと自我のない従者よりは厚遇していました。また晶が古代種の独立したオーヴァードとなって以降は【不老不死】と同じくらい大切な実験体であり可能性として接していました。
ジャーム化した晶は「マエストロは自分ではなく【不老不死】を選んだ」と叫びましたが、当のマエストロは自分に選択権があるとそもそも思っておらず、不老不死にならなかった方がジャーム化するという《輪廻継承》の特性をこの時初めて知りました。【不老不死】と人形晶、どちらが不老不死になっても良かったし、できることならふたりとも不老不死になって二人で自分に立ち向かってほしかった。彼は【不老不死】と人形晶にかつての自分自身とビアンコを無意識に重ねていたのです。
第一章後も人形晶(≒ビアンコ)と同じ姿の従者を必要時に生み出し使役してはいますが、晶のように《従者の目覚め》によって自我を持った従者を作成することは二度とありませんでした。
・終里坂天命
「古代種:REnne」の謎を解くため【不老不死】に同じ存在になってもらい時間を与えたら、横から50年かけて謎を解きかけている全くの他人である定命の名探偵が現れてびっくりした。ヴィラン願望のないマエストロが早くに天命と出会っていたらマエストロはもっと穏便に死ねたことでしょう。
余談ですがマエストロの妹は当時同盟関係にあった日本に渡り、その後終里坂家の立役者となる男と国際結婚を果たしたためマエストロと終里坂天命はうっすら血が繋がっていることになります。そのことをマエストロが知ることはありません。
・デスティニー
長い永い腐れ縁。デスティニーとは自身が不老不死となった直後に出会い、その後1000年近い付き合いになります。十八番村を設立し運営していた50年の間は研究に集中したいことを理由にマエストロ側から接触を避けていました。
黒い靄のような存在でしかなかったデスティニーの人間の姿(≒ヒューマンズネイバー)はマエストロがデザインしました。なんだかんだ話は合った上にあまりに長い付き合いでもあるため、ビアンコの他にできた親友といっても過言ではないかもしれません。
正しい輪廻に戻った世界にデスティニーはいませんが、正しい輪廻でもふとした瞬間誰かとずいぶん長く話した気がする、そんな懐かしさをマエストロは抱くかもしれません。
・ライアン
FHの戦場を彷徨っていたら滅多斬りにされたので色々話を聞いたら戦場での希死念慮があったため、大喜びで死のプロデュースをしました。
その他にも暴走しがちな信者や癖の強い幹部であるデスティニーやギフトの相手をしてくれていたので重宝していた所もあります。またライアンのギフトに対する想いにも気づいていましたが、外野がつつくより本人たちに関係を構築させた方がより面白いからと放任していました。
ライアンが自分の計画によって死闘の最良の相手を見つけ、戦いの中で満足して死ねた様も遠方から見届けています。
・ギフト
任務に向かったライアンが拾ってきたのでそのまま引き取りました。拾われた当時のギフトは生き別れた当時の妹と同じ年齢だったため、なおのこと世話を焼いていました。ライアンへの寵愛は誰から見ても丸見えだったので当然知っていましたが、両思いながらすれ違う二人が面白かったので放任していました。年齢差に関しては1000年生きている自分がとやかく言うのは野暮だろうと大して気にしていません。
彼女が正気を失い死亡した際はライアンの死に様に横槍を入れたのでやや不快感と大きな同情を抱いています。
終里坂天命(おわりざか てんめい)
シンドローム:ノイマン
コードネーム:名探偵終里坂
ワークス/カヴァー:探偵/名探偵
性別:男 年齢:21歳(第一章)/71歳(第二章)
身長:177cm 誕生日:10月15日(金木犀の誕生花月日の一つ)
覚醒:生誕 衝動:嫌悪
Dロイス:「特権階級」
一人称:私
好きなもの:謎解き、家族、【不老不死】、【定命者】一族
嫌いなもの:解けない謎、セロリ
第一章、第二章通してPCにとって絶対的な味方となるキャラクターです。
特に第一章が展開が暗くなっていくシナリオなので、PLの気持ちが沈みすぎないようユーモアに特化した底抜けにマイペースで明るく声の大きな味方NPCを作ろうと考えた結果こうなりました。私のGMで通過してくださったPLの皆さんに好評でとても嬉しいです。
彼は名探偵を産出する富豪一族の長男として誕生します。終里坂家はレネゲイド拡散前よりオーヴァードを算出する一族で、彼も例に漏れず誕生時からノイマンシンドロームを有していました。
早くに先代であり探偵である両親を事件に巻き込まれる形で亡くし、両親を殺害した犯人を推理してみせた実力をもって当時10歳という若さで当主を勝ち取っています。以降口にも態度にも出しませんが、名家の当主として血の滲むような努力と成果を日々上げ続け、名家の人間だからこそ受けざるを得ないしがらみや不自由を理解して受け入れています。
そんな彼は第一章にて小出玄(=マエストロ)に依頼され、行方不明となった村長捜索のために十八番村を訪れます。彼には探偵として活動をする上でもう一つ目的があり、それは十年前に行方不明となった仙石紬(=伊縫紬)の捜索でした。とはいえ初めから十八番村を疑っていたわけではなく、十八番村で記憶を失って村人として活動していた彼女を見つけたのは完全に偶然です。
村長捜索で大人達と村を出た彼はPC達が覚醒したタイミングでマエストロより不要とされた村の大人達がジャームとして理性を失い襲いかかってきたため命からがら逃げ出します(天命自身には戦闘能力がないため)。その後、仙石紬の身を案じ診療所に向かった彼は泣く赤子を連れた大人(=伊縫紬)を遠目に見かけます。悩んだ末に天命は診療所の中へ向かい、そこでミドル戦闘を終えたPC達と合流します。
天命は戦闘能力こそありませんが強力な支援能力があるため、もし診療所ではなく赤子を連れた伊縫紬の方へ向かっていればまだ余裕のあった伊縫紬の助太刀ができ、結果として伊縫紬が死ぬことはなかったでしょう。あの時点で誰にも正しい選択など判断できないし天命の責任では決してありませんが、彼はこの選択の誤りを誰よりも理解しており生涯悔い続けます。彼はこれ以降、人生における「大切な女性に対する二択を間違え続ける」呪いのようなものに苛まれ続けます。
第一章の事件後、PC達の生活の支援を行いつつマエストロの行方と事件を生涯をかけて追い続けます。その間すでに婚約が決まっていた名家の女性と結婚、4人の子宝に恵まれます。その一番上の子である浄蓮が20歳の時、妻を急病で亡くします。妻が病床に伏した際、妻からの言葉もあって仕事を優先させたため彼は妻の死に目に会えず、葬式にも立ち会えませんでした(これも「大切な女性に対する二択を間違え続ける」呪いの一つ)。このことで息子の浄蓮に相当恨まれ一度家を出て行かれています。ただ彼なりに家族のことは大事に思っているため妻と浄蓮の一件は滅茶苦茶反省していました。そのこともあって紆余曲折あって浄蓮とは和解、妻の墓には葬式後から第二章の時点でも毎週通っています。
老年になっても事件を追いかけ解決に導く手腕は健在で、そのために様々な組織や個人から感謝されたり恨まれたりしており、月に一度くらいの頻度で様々な組織や個人から誘拐されては浄蓮や仙石段蔵、第二章PC達に救助されています。
第二章では50年かけて追いかけていたマエストロに誘拐されるという形でようやく再会を果たします。その後はデスティニーとギフトの攻撃を受け一ヶ月近く昏睡状態に陥りますが、クライマックスにて目を覚まし病室を飛び出してPC達のために支援を送ります。この時かなりの無茶をしたため、その後後遺症として下半身不随となります。それでもめげない名探偵は車椅子を改造し現場に出ようとしては息子達に連れ戻される日々を送ります。第二章エンディングより10年後、彼は第二章事件の後遺症を主な理由に亡くなります。亡くなる寸前まで名探偵として家族として、PC達の味方であり続けたことでしょう。その意志は浄蓮を始めとする終里坂の子孫達に引き継がれます。
終章ではすでに故人となったため彼自身の出番はありませんが、彼の意志を継いだ終里坂一族は【不老不死】の「古代種:REnne」の効果解除のために尽力します。終章より100年前の厄災によって(終章【定命者】が一族の血筋でない限り)終里坂一族は他の人類と同様滅んでしまいますが、それでも残された意志によって終章【定命者】は生かされ、終章にてPC達に情報という道標を残します。
エンディングを迎えた後の正しい輪廻では第一章~第二章クライマックス前までは同様ですが、クライマックスではマエストロがジャーム化せずそのまま死亡したため、病院を飛び出して現場にたどり着いたら全てが終わっていて唖然とします。そのため無理に力を使うこともなく、後遺症に苛まれることもなく2週間後くらいには探偵として元気に復帰します。寿命も10年以上あることでしょう。
【PCに対して】
・【不老不死】
第一章では物語の中で依頼人から庇護対象へと変化します。また第一章終了後はその身に受けたあまりにも重すぎる運命に同情し、生涯をかけて彼(彼女)の人生を救おうと尽力します。また、50年を共に生きていく中で家族の一員だとも思っており、【不老不死】の生き様によって時に寄り添い、時に遠くから見守ります。
REnne本編では【不老不死】の呪いを解放してあげることができなかったため、【不老不死】に対して大きな未練を残して亡くなることになります。
・第一章【定命者】
第一章では好奇心から突撃で会いに行き、診療所を追い出されます。そのこともあり一時的に親子が離れ離れになるシーンでは気が気ではありませんでしたし、特にクライマックスシーンでは率先的に第一章【定命者】の息子を守ろうとします。第一章【定命者】の息子は文字通り仙石紬が命をかけて守り抜いた存在だったため尚更でした。
第一章終了後は基本的にPCが天命より年上となる場合が多いため、人生の先輩として第一章【定命者】を慕うようになります。また後に彼自身も人の親となるため色々と相談することもあるでしょう。第一章【定命者】親子もまた天命にとって大切な家族の一員です。
第一章【定命者】の死因が急ではない病死や老衰などの場合、彼も病院にて最期を看取ります。
・第ニ章【定命者】
第一章【定命者】の孫ということもあり、おじいちゃんとしてそれはもう甘やかします。なまじ裕福な家庭(そしてその金を稼いだのはおおむね自分自身)のため、基本的に第ニ章【定命者】からねだられたものは買ってあげてます(九十九GMのセッションでは高級なお菓子やバイクを買ってあげることが多かったです)。
亡くなった第一章【定命者】の分まで第ニ章【定命者】の成長を見守ろうと考えています。
【他NPCに対して】
・マエストロ
人生における宿敵。ある意味仙石紬の仇でもありますが、天命は報復ではなくPC達の幸福と人生のためにマエストロを追います。
「古代種:REnne」の謎は天命によって解明されつつあったため、あと5年天命誘拐事件が先であればマエストロの真の目的(=自分が死にたがっていること)と「晶のスティレット(=紅きミセリコルデ)」の解放条件まで解き明かしてマエストロ(と【不老不死】)を楽にできていたかもしれません。
またマエストロの項目にも書きましたがマエストロと終里坂天命はうっすら血が繋がっています。資料には残していませんが、天命はマエストロの出身地や本名まで調べきっていたため、このことを唯一知っています。
・伊縫紬(=仙石紬)
親戚であり助手であり、姉のように慕っていた女性。特に両親を亡くしてからは彼女のサポートもあって立ち直り、両親殺害の犯人を推理し当主の座を勝ち取っています。また幼い頃の天命の初恋相手でもありました(が、仙石紬はすでに婚姻していたため叶わぬ恋でした)。
それ故に助手である仙石紬の名探偵として活躍することが当時の天命の目標であり夢でしたが、当主となった1年後に仙石紬は行方不明となってしまいます。以降古今東西さまざまな事件を解決しながらも「仙石紬行方不明事件」だけは10年間解決することができないままでいました。
第一章終了後、仙石紬死亡後は理由を伏せて仙石家に遺体を送り届けました。彼は自身が亡くなるまで仙石紬を忘れることはありませんでした。
・終里坂浄蓮
第一子であり終里坂家を引き継がせた長男。浄蓮のことは我ながら自分にそっくりだと思っています。そっくりだからこそ一番対立するし、喧嘩もする。そっくりだからこそ理解できる部分もあるし最も信頼している。
一度は自分が原因で家を出ていかれましたが、時間をかけてなんやかんやで和解することができました。息子の美を追求する故の女装には再会時こそ驚きましたが、今ではすっかり慣れてしまいました。自分自身が家に縛られた人生を納得の上で送っているため、あらゆる意味で自由に生きる浄蓮を眩しく思い、変わりつつある終里坂家の行く末を祝福しています。
今では誘拐された時の救助要因としてあらゆる意味でお世話になっています。
・仙石段蔵
紬さんの孫。髪と瞳の色は仙石紬と全く同じです。
仙石紬の娘の嫁ぎ先であり、段蔵の実家である四月一日(わたぬき)家の教育方針その他が良くない方向に進んでいることを早くに理解していたため、同い年の息子である浄蓮を介してなんとか救い出せないか陰ながら支援をしていました。その後浄蓮が家を出た際段蔵と共に探偵事務所を立ち上げた旨を知り、浄蓮と和解後も探偵事務所を陰ながら見守っています。
浄蓮と段蔵の二人に、昔の自分自身と仙石紬の面影を見ています。
デスティニー
シンドローム:バロール/ノイマン/ウロボロス
コードネーム:悪魔[デスティニー]/(第二章)運命[デスティニー](終章)
ワークス/カヴァー:FH レネゲイドビーイング/どこにでもいる人間(第二章)
レネゲイドビーイング/どこにでもいる人間(終章)
性別:なし 年齢:不明(人類が生まれてから最後の一人が滅びるまで)
身長:181cm 誕生日:なし(人類が生まれた日)
覚醒:生誕 衝動:解放
Dロイス:「潜伏者」「怪人」
一人称:僕
好きなもの:人間、人間の可能性、マエストロ(第二章)/人間、人間の可能性、終章【定命者】(終章)
嫌いなもの:なし(第二章)/ビアンコ(終章)
PCにとって第二章と終章で立場が大きく変わる、「人類の味方」であるキャラクターです。現在生きている人類によってその特性と性格は変化します。
彼はREnne本編である「歪んだ輪廻」でのみ存在する、「人類の可能性」をオリジンとしたレネゲイドビーイングです。本来レネゲイドビーイングとして出現しないほどあやふやな「概念」の存在でしかなかった彼は「歪んだ輪廻」で生じた世界線のズレにより誕生します。過去現在未来において存在し、誰かしらの人生に介入し、時に絶望に、時に希望となります。この時まだ人間の姿(≒ヒューマンズネイバー)はとっておらず、黒い靄のような見た目をしていました。
そんな彼は第一章より950年前、不老不死となったばかりのネロ(=マエストロ)に好奇心と同情心から接触します。以降1000年に渡りマエストロの人生に付き添うようになります。またこの時、絵画が得意だったマエストロが描いた絵を参考に今の人間の姿(≒ヒューマンズネイバー)を取るようになります。彼に性別はありませんが、一番身近にいたマエストロに合わせて普段は男として振る舞うことが多かったようです。ノイマンの特性とお喋り好きな性格故に彼は独特の早口で話します。
第一章ではマエストロからの依頼により50年ほどマエストロとの接触を避けて遠目からの観察に留めていました。十八番村崩壊後、マエストロに呼び戻され再び彼と行動を共にします。その後FHセル「シアター」設立後はFHレネゲイドビーイングとなってライアンやギフトをからかいながらしばらく楽しく過ごしていました。またライアンやギフト、「シアター」に所属する信者の大半がジャーム化していたため、この時のデスティニーも周囲の影響似合わせてEロイス「ファイトクラブ」によってジャームとなっていました。
第二章ではマエストロの側近としてPC達に立ちふさがります。ただし過去現在未来の全てを理解している彼はマエストロの末路を知っていたため、PC達に約束を持ちかける形でマエストロおよびFHセル「シアター」から離脱します。その後は1000年来の「腐れ縁」の最期を見届けますが、マエストロのジャーム化は彼の知る過去現在未来には存在しない想定外でした。それでもジャームとなったマエストロに打ち勝ったPC達を見届け、今度こそ姿を消します。
以降は約束通り人間に接触することなく遠くから人間社会を見守り続けました。「人類の可能性」そのものである彼は「人類の可能性」がなくなるまで、つまり人類がひとり残らずいなくなるまで消滅することはありません。
ちなみに私がGMを行う際の裁定ですが、もし第二章でPCのバックトラックが失敗しそうになった際、PLの許可を得れば遠くから見ていたデスティニーが《スティルネス》を使用することでPCを生還させる裁定をしています。彼はマエストロがジャーム化したことを、それを未然に阻止できなかったことを含めて不愉快に思っており、マエストロと同じ結末をPC達に迎えてほしくなかったのです。
終章では終章【定命者】=第一章【定命者】に接触します。実は彼の知る未来では終章【定命者】と【不老不死】は再会することなく【不老不死】は永遠に取り残され、第二のビアンコのような存在となってしまうところでした。それが、デスティニーにとってはどうしても気に食わなかった。2000年前にマエストロに接触した時のように、どうしても見ているだけではいられなかったのです。
デスティニーは「概念」が無理やり形を成した存在であるため、人類に干渉すればするほど、デスティニーの知る過去現在未来から外れた行動を取れば取るほど自身の力は弱まりレネゲイドが消失します。彼が第二章でPC達に倒される程度だったのは、あの時点でマエストロにものすごく肩入れしものすごく干渉していたからです。終章では終章【定命者】=第一章【定命者】に肩入れしたことで、その力はさらに弱まりつつあります。終章での彼が戦闘で支援エフェクトしか使用しなかったのはこのためです。
また【不老不死】が死亡することで世界線のズレが修正され「正しい輪廻」に戻るため彼はもとの「概念」となり存在が消える(=誰からも忘れられ消滅する)ことになります。
それでも彼はあの場で《ハートレスメモリー》を人類のために使い、最後の人類である終章【定命者】=第一章【定命者】と【不老不死】の幸福のために喜んで消えることを選択します。どのような立場であっても彼は「人類」を心から愛しています。
PCが終章のSロイスにデスティニーを選んだ場合、歪んだ輪廻のPCが生まれ変わった際の「奇妙な隣人」、寄生型のレネゲイドビーイングとして復活します。復活した彼は再び生まれてきた運命をそれはそれは面白おかしく笑い、PCの唯一人の「隣人」として生涯付き従うことでしょう。
エンディングを迎えた後の正しい輪廻では彼は存在しません。しかし、彼が誕生した痕跡として、人間としての肉体(≒ヒューマンズネイバー)が実はひっそりととある場所に残されています。
【PCに対して】
・【不老不死】
マエストロ、ひいてはビアンコのせいで永遠を文字通り生きる羽目になった可哀想な人類。
彼は第二章での約束もありマエストロ死亡後も終章まで【不老不死】に接触することはありませんが、それでもマエストロ同様永遠を生きる存在として遠くから見守ってはいました。永遠を生きようとも彼にとっては【不老不死】は愛すべき人類です。
・第ニ章【定命者】
愛すべき人類の一人。デスティニーは基本的に(第二章ではマエストロ、終章では【定命者】を除いて)人類を別け隔てなく愛していたので、第ニ章【定命者】もその中に入ります。
「人類の可能性」を体躯したような急成長ぶりに喜び、ライアンが好みそうだと助言(?)をします。
・終章【定命者】=第一章【定命者】
「歪んだ輪廻」を終わらせるために接触した人類最後の一人。数年の二人だけの旅によってマエストロ以上に肩入れすることになります。
第二章とは打って変わって最後の瞬間までPCの味方であり続けます。PCの味方であることは変わりませんが、終章【定命者】によって彼の立ち位置は変わります。時に友人のように、時に兄のように、時にはツッコミ役に回ったり。
彼は自分が消えることは運命でありいずれ記憶を失うPC達が気にすることはない、という考えのため、PCが自分のために別れを惜しんだり泣いてしまうと戸惑って普段の饒舌な口が回らない一面があります。終章【定命者】には笑ってほしいし、こんな残酷な世界でも最後まで幸せになってほしい。彼は文字通り命をかけて終章【定命者】にえこひいきをします。
もしもあの世というものが存在するならば、終章【定命者】が亡くなった時、(PCとの関係性にもよりますが)最初に迎えに行くのはデスティニーでしょう。彼は人類最後の一人である終章【定命者】が死ぬことでようやくその生涯を終えます。
【他NPCに対して】
・マエストロ
1000年共にした腐れ縁。彼の不老不死を押し付けられた人生に同情と好奇心を抱き接触します。デスティニーはマエストロをかなり気に入っており、彼に加担してテロ行為含めて悪いこともたくさんしてきたので二人は親友であり悪友のような関係性でした。
それ故に彼がジャーム化して理性のない化物となった時は不愉快だったし、それ以上にショックでした。デスティニーはマエストロの人間性を特に愛していたのです。
・ライアンとギフト
マエストロを仲介して知り合った愛すべき人類達。
ただ、ライアンとギフト双方のすれ違う感情やその末路を知っていたため、二人をからかいつつもその未来を同情していました。
・ビアンコ
基本どのようなものに対しても嫌悪や敵意を向けないデスティニーが唯一ネガティブ感情を向ける存在。人類の大半を滅ぼしたため大嫌いです。人間じゃないし。
デスティニーの知る過去現在未来にビアンコの不自然な復活と災厄はなかったため、デスティニーは予見も防ぐこともできませんでした。
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