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【4711シリーズ】 全作品あらすじ

4711シリーズとは、水木清香と織田修司を主人公にした恋愛小説です。
「4711 」は織田が使っているオーデコロンのブランド名です。




1.シトラスの暗号   53000字

水木清香さやかは私大附属のS高校に通う3年生。
理数系全般が得意で今まで定期テストの成績は常に学年10位以内に入っていた。
だが今回の中間テストはベスト20にも入っていない。
女生徒に人気の織田が担当する物理で55点を取ったせいだ。
あんなやつ大嫌い。清香は思う。
わたしを「優等生」の檻に閉じ込めようとする周りの大人もみんな嫌い。
でも、もっともっと一番嫌いなのは自分。

期末のあとの試験休み。
トラブルに巻き込まれた清香を助けてくれたのは、大嫌いなはずの織田だった。
彼の前ではなぜだか素直になれる自分に気付く清香。
そして、知ってしまった織田の秘密。

高校3年の夏から秋へ。
清香は織田との対話を通して、自分を、世界を愛する方法を知る。


2.放課後UNION (裏シトラス)  5600字

織田が主人公の『シトラスの暗号』裏バージョン。
清香を溺愛する謎キャラ、国語科遠山先生の衝撃発言に振り回される織田。


3.電話 ① She loves you   1400字

織田の恋愛相談室。


4.午前2時の円周率、午前5時のモーニングキス  10000字

18歳の誕生日を迎える1週間前。
清香は付き合って3ヶ月の恋人、堂本はじめからお揃いのストラップをプレゼントされ、キスをされる。
うれしいはずなのに、心の底の方で何か違う感情がざわめく。

誕生日前日。
物理の授業のあとで織田に呼び出され実験室に行くと、「18歳おめでとう」とプレゼントを渡される。
それは清香が大好きなテディベアのキーホルダーだった。

現実(恋人)とファンタジー(王子様)の間で揺れる乙女心。


5.214事件  4500字

バレンタインデー。
いつもは堂本とすれ違いがちだが、この日だけは朝一番にチョコレートを渡そうと張り切って登校する清香。
無事チョコレートは渡せたものの、織田へのプレゼントを用意できなかったのが心残り。
教室では女子全員の机にあるものが入れられる事件が発生する。


6.卒業文集  6000字

今日は卒業式。
卒業証書授与の順番を待つ間、暇を持て余した清香は自分を取り巻く世界について思いを巡らせる。

家族への違和感、便利屋扱いしてくるクラスメイト、価値観を押し付ける教師たち。
だが織田だけは違っていた。

式のあと織田から卒業祝いを渡され、明日からはもう教師と教え子ではなく、友達でいいと告げられる。


7.情熱の赤いバラ  13000字

織田修司19歳。
父親から大学進学を反対され、親の援助は受けないと家を出たはいいが、アルバイト掛け持ちの生活に疲弊していた。
次年度の授業料納入に窮していた織田はホストのアルバイトを始め、指名客の愛子と個人契約をする。

親からも世界からも拒絶されたと感じていた織田にとって、愛子だけが自分を受け入れてくれる存在だった。
彼女の庇護のもと、織田はたったひとつの大切なことを学んでゆく。