本当の働き方改革
「働き方改革」という言葉が出てくるようになってどのくらい経つのだろう。労働生産性の向上といいつつ、どんどん落ちてゆく日本企業の国際競争力。
今朝ほど、こんな記事を目にしてため息が出ました。
誰のために働くか
いろんな企業の宣伝文句を目にしますが「弊社はお客様第一主義です」なんてコピーはよく見ますよね。
もちろん、お金を払ってくれるのはお客様。売上がなくては従業員の給料も払えない。だから、一番大切なのはお客様。それは間違いないとは思います。
残業自慢
ということは、お客様が真夜中に電話をかけてきても応対する。ワガママに延々と付き合うということになるんじゃないか、いや、そこまで極端ではなくても「9:00~17:00まで働けば済むなんて甘っちょろい考え方だ」といえば納得する人は多いはずです。昔っから「終電で帰った」「徹夜した」ってのが勲章のような言い方をされていたし、自分の周りでもそういう人が多かったけどそんな自慢話に相づちを打ちつつ「そりゃ違うよなぁ」なんて心の中でいつも思っていました。
家族との時間を犠牲にしない!
実は、今日あるところで、事業の立ち上げのミーティングに行ってきました。これから事業に挑むのは女性4人のグループ。小学生以下のお子さんを抱えるママさんです。
私がミーティングの進行役だったのですが、グループのリーダーの方がいちばん大事にしたいコンセプトを発表したのですが、それが
「家族との時間を犠牲にしない」
でした。
男社会にどっぷり浸かった人からすれば、「甘い」と一蹴されそうですが、私は心の中で拍手を送りたいと正直に思いました。
最初の章で「誰のために働くか?」と投げかけましたけど、お客様のためって本当ですか?いや、職業によっては他の人のために身を挺して働くなんてことも求められるかも知れません。
でも、誰のために働くかというと自分のため、あるいは家族のためじゃないでしょうか。家族を餓死させてまでお客様に付き合う人がいるかというと、普通はいませんよね。
無理しない働き方、無理しないけど密度の濃い働き方。そちらへの流れは絶対に必要だと思います。それでも真夜中に自分のワガママを聞いてくれだとか、残業が必要な無理な納期を押しつけて来る人にはそれなりのフィーを要求できるようにならないのかなと。
でも現実は
でも現実は、お金がないから安くやってくれ。やってほしいけどお金がないなどと言われてタダ同然の仕事、割に合わない仕事を押しつけられるのが現実。ニッポンが貧乏になればますますそんな仕事が増えるはず。
それでも、メリハリのある理想の働き方ってできないものか、追求しなくちゃいけないと思います。
まずはいまできることから頑張るしかないかな。