高校がタダになる！？未来が広がる“高校無償化”について考えてみよう
みなさんは、「高校の授業料が無料になるかも」という話を聞いたことがありますか？
公立高校でも年間10万円以上かかることが多かった授業料が、ほぼゼロになる制度が広がっています。さらに、私立高校でも家の収入に関係なく授業料がタダになる地域が出てきました。
こうした動きによって、高校に行くときの選択肢が増えたり、新しい問題が起こったりしています。ここでは、中学生・高校生のみなさんに向けて、高校無償化のメリットや気をつけたいことをわかりやすく紹介します。
1. 高校がタダになる仕組み
1-1. 公立と私立の違いが小さくなる
公立高校はもともと学費が安めでしたが、無償化のおかげで授業料の負担がほぼなくなりました。私立高校でも、条件によっては学費が無料になることがあります。
公立高校： 年間10万円以上かかっていた授業料が無料に
私立高校： 地域によっては所得制限なしで無償化がスタート
これにより、費用であきらめていた高校に行ける可能性が高まります。
1-2. 進路を選びやすくなる
授業料の差が小さくなると、部活や学校の特色など、自分がやりたいことを優先して進路を考えやすくなります。
「お金の問題で行けないかも…」という不安が減る
中退が減り、大学や専門学校への進学が増える可能性
2. お金が浮いた分はどうなる？
2-1. 家庭に余裕ができるかも
高校の授業料がゼロになると、その分を塾や習い事に回そうと考える家庭が出てきます。たとえば、大学受験のために塾で勉強を強化する人も増えるでしょう。
塾代や習い事、語学留学などにお金を回せる
家計に余裕ができるとはいえ、家庭ごとの差は残る
2-2. 公立 vs 私立のバランス
私立高校が安くなると、私立に行く人が増えるかもしれません。そうなると、公立高校に行く人が少なくなってしまい、定員割れや統合、廃校につながる可能性もあります。
私立の人気が高まる → 特色ある学校が注目される
公立高校は生徒集めに苦労 → 新コース設置や部活強化などで対抗
3. 新しい問題もある
3-1. 塾や習い事は無料じゃない
高校の学費が無料になっても、塾代や習い事などにかかるお金は家庭が負担しなければなりません。家に十分なお金がない場合、学費がタダでも思うように塾に行けないこともあります。
家によっては教育費の格差が大きくなる
自治体が塾代を補助する制度がある地域も
3-2. 公立高校の減少
私立に行く人が増えると、公立高校が定員割れを起こして募集停止や廃校になるかもしれません。通える学校が減れば、近くに高校がない地域も出てくるかもしれません。
少子化も重なり、公立高校の数がさらに減る恐れ
遠くの学校に行くための交通費がかさむことも
4. 塾やオンライン学習はどうなる？
4-1. 塾へ行く人が増える
「学校はタダだから、塾にはお金をかけよう」という考えの家庭が増えると、塾の需要が上がります。個別指導やオンライン授業など、いろいろなタイプの塾がさらに増えるでしょう。
勉強だけでなく、進路相談やメンタルサポートを行う塾も
成績が一定以上なら奨学金や補助がもらえるケースも
4-2. オンライン学習の活用
部活やアルバイトで忙しい人には、オンライン学習が注目されています。いつでもどこでも勉強できるうえ、AIが苦手分野を分析してくれるサービスもあります。
スキマ時間で復習したい人におすすめ
都会と地方の学習環境の差を減らせる
5. 学校の現場でも変化が
5-1. 私立高校の魅力アピール
授業料が安くなることで生徒を集めやすくなる反面、私立高校同士の競争が激しくなります。学校のSNSやオープンキャンパスなどで、部活・留学プログラム・専門コースなどを積極的に紹介する動きが活発です。
英語特化コースや国際バカロレアなど
大学合格実績や部活の強さをPR
5-2. 公立高校の取り組み
公立高校も生徒集めのために、新しいコースやICT教育を導入するところが増えています。部活や文化祭に力を入れ、地域と連携したイベントを開く学校もあります。
地域の企業や大学とコラボした授業
オンラインを取り入れたハイブリッド授業
6. これからどうなる？
6-1. 進学率アップ
学費の心配が減ることで、高校や大学に進む人が増えるかもしれません。中退率の低下や、高校卒業後の進路が広がるメリットがあります。
高等教育（大学や専門学校）への進学も増えそう
社会全体でスキルアップが期待できる
6-2. 学校数の減少
無償化で私立が人気になり、公立高校が生徒を集められずに統合や廃校になる恐れもあります。少子化が加速している今、学校の数が減っていくことは大きな課題です。
地元の公立高校がなくなる
通学に時間や交通費がかかる
6-3. お金の使い道
授業料がタダなら、部活の合宿費や留学などにお金を回せる人も出てきます。「せっかく浮いた分で海外体験をしたい」「資格取得に挑戦したい」という声もあります。ただし、家庭ごとに状況はさまざまなので、行政や学校の支援が大切です。
7. まとめ
高校無償化は、中学生や高校生のみなさんにとって、学校選びの幅を広げる大きなチャンスです。学費を気にせずに通えるようになれば、やりたいことや将来の夢に合わせて学校を決めやすくなるでしょう。
ただし、公立高校が減ったり、家庭の収入差によって塾や留学を利用できる人・できない人の格差が広がったりする課題もあります。情報をしっかり集めて、自分に合った学び方や進路を考えることが重要です。
もし気になる学校があれば、説明会やオープンキャンパスに行ってみましょう。実際に校舎を見たり先生の話を聞いたりすれば、より具体的にイメージできるはずです。高校無償化の制度を上手に活かしながら、自分の未来を切り開いていってくださいね！