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Scrum Fest Niseko 2024 参加しました

11/1, 2 開催のスクラムフェスニセコ2024の感想です。

イベントの概要

1泊2日、ホテル宿泊型で開催。
両日ともに キーノート→OST の流れ。
初日キーノートは永瀬さんによる commitment についてのお話。
二日目キーノートは神崎さんによる RDRAとLLMのお話。

宿泊型なので、夕食時間、夕食後寝るまで談義を楽しめるのもいいところ。

キーノート1: コミットメントについて考えてみよう

初日のキーノートは永瀬美穂さん。

全体のテーマとして「コミットメントを他人に求めるっていうけど、そういうものじゃないよ」というお話として受け取りました。
コミットメントをはじめとして、英語と日本語で対応する言葉がないまま使われてる用語はいくつもあり。
この辺の話は、ことあるごとに考えて、用語に対する自分の理解を深めたい。

「コミットメントとは、責任ある自己の選択」という説明、持ち帰った後に周りの人に説明して共感得られることが多かったです。

自己の選択であって、人に強要するものじゃない。
「平等感」という名の「自分が頑張ってるから他人にも頑張って欲しい」気持ちとか、「期待」という名の「ここまでできるだろう、できるよね?できなきゃ困る」というお為ごかしな押し付けとか、こういうのは無意識に人が持ちがちな動きだと思うっているので気をつけたい。

キーノート2: RDRAとLLM

二日目のキーノートは、神崎善司さん。
RDRA自体の説明から、LLMを用いた紹介まで。
印象として「ツールの力(RDRA自体も、RDRA用ツールも)で、要件定義フェーズの世界観が変わりそうな未来が見えてきそう」と感じていました。

要件定義をモデル化する手法のRDRA、絵になることでチーム内で会話しやすいし、なんでこの機能いるんだっけ?にすぐ立ち戻れるのが魅力。
なのですが一方でモデルが多く、ついモデルが更新されなくなってしまうのでは?というのが不安材料でした。

今回「繰り返し開発」というのをテーマにお話しされたのち、生成AIを用いてRDRAのモデル作成に必要な情報に拡張して、手直ししたものからモデルにするツール「RDRA ZeroOne」を紹介いただきました。
箇条書きレベルで書いた要件から、モデルが次々と生成されていく!しかも「図にして話してみて、やっぱここ分類カットおかしかった」となっても、もう一度LLMを実行すればいい!
どうしても人が作ると発生してしまう「せっかく作ったし」という気持ちに対し、何度でもリトライしようと思えるのがいいところ。

もう一つの魅力は、モデルの「叩き台」を作るまでが短時間で終わるところ。
最初、モデル作るときってどうしても「ここはどこまで書いたらいいんだっけ?」とか「全体の粒度感見て」とかで悩んで、どうしても時間がかかってしまう。これを、まず叩き台を作ってくれる。

リトライの速さ、叩き台の作成ともに会話の土台を作る時間を極小化して、議論の時間をとりやすくしてくれる。
「綺麗なドキュメント作成より、プロダクトのための対話を」
という、要件定義フェーズでやりたいことに集中させてくれそうな雰囲気です。

RDRAの説明はこちらのページに。RDRAツールに今のツールが、きっと近日中にZeroOneもリリースされる??

余談ですが、Blogs ページに自分が過去に書いたQiitaのRDRA記事も紹介いただいてるのがありがたい。記事書いててよかった!

OST感想

いくつかピックアップ。

チーム内の言葉の認識ズレ

初日は「チーム内の言葉の認識ズレ」というテーマを一つ挙げてみました。
そもそもお互いの信頼や思いやりを持とうというのは前提。
その上で、愚直に書き出す習慣をみんなで持とうとか、お互いの得意な思考のアウトプット方法を理解しようという習慣の話も。

相手が理解できないことを理解できなくて、どんどん説明を足して泥沼化するのも多いという話も。
説明に説明を重ねてもこういう時はダメなので、一回リセットする切り替えが必要そう。
本人同士で一旦立ち戻れればいいけれど大抵難しいので、三人目が声がけできるようにしたり、ポモドーロのような仕掛けで立ち返れる仕掛けを用意したり。

「日本語ってハイコンテキストカルチャーだから特に意識しないとね、よく主語省略するし」というのは、チームにこれが課題なのだと伝えやすくできる言葉。

ご紹介いただいた情報。

「努力は仕組み化できる」
努力、って言葉一つとってもみんな理解が違う。わかりやすい例。

「あの同僚と微妙に話が噛み合わないのはなぜか? - 安斎勇樹の冒険のヒント #196」
タイムリーに、イベント2日前に放送されていた安斎勇樹さんのvoicy.
OST終了後に、貼り出した付箋を見て紹介いただきました。
このシリーズは聴きはじめていたものの、頭から聞いていたので未到達回だった!
イベント終わってから聞きました。#201と合わせて聞くと、この理解のずれは必然で、かつチームの創発性を生み出すチャンスでもあるんだなぁというのを感じられました。

Local LLM

@makotookano にテーマアップしていただいた話。
OSTというか、ついつい聞き入って教えていただいた形になりました。
こちらのツールを使えば、GPU積んでるか、M1以上のMacならクローズドネットワークでもLLMを使えてしまう。

家に帰って、自分のゲーム用PC(ミニPC、最低限のGPUだけ積んでる)で試してみましたが、Llama3.1 Elyzaダウンロードしたらすいすい日本語対話もできる環境が準備できてしまった。

職場で紹介してみても、これも好評。クローズドネットワークで作業するチームもいるので、上手い使い方出てきそう。

レゴワークショップ

@KohsakuSaito がOSTの1枠で開催してくださったので、参加。
レゴワークショップは方々で聞くけれど、未体験だったので嬉しいお話しでした。30分でできてしまうのか!
レゴを通して、自分の行動の意味を理解したり、人の行動を深堀したりする練習ができるのが魅力でした。

全体通して

去年参加した人が楽しそうだったのをみて今年参加しましたが、会話する時間がたくさんあって満足でした。

Commitmentの話は、チーム内の対話に悩んでる人たちに響いたみたいでした。
この考え方、自分の中にそう簡単に根付くものではないんですが、自分の中に怪しさ覚えた時に見返していきたい。Commitmentに限らず、スクラム5つの価値基準はどれも理解を深めていきたい話。

RDRAは、最近業務上使う機会なかったんですが、ZeroOneが出ると人にもお勧めしやすくなりそう。学習コストが圧倒的に下がりますね。

一つ油断していたのが、札幌からの移動。
空港から電車で行けばなんとかなる?と思っていたけれど、途中のバスの都合とかあって、まともに当日の朝の飛行機で行ったら間に合わないんですよね。(住んでる場所にもよりますが)
幸い、当日レンタカー乗り合い受け入れてもらったおかげで到着できました。ありがたかった!

最後に。北海道、函館しか行ったことなかったので、今回自身の国内最北記録を更新できました!



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