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クハ15的「男はつらいよ」愉しみ方

桜の季節である。とはいえもう散り始めている。そういえばあの国民的映画もこんなナレーションで始まった。

桜が咲いております。懐かしい葛飾の桜が今年も咲いております。

これはモノローグの形ではあるが、生まれも育ちも葛飾柴又のフーテンの寅こと車寅次郎の映画における記念すべき最初の台詞である。

2月14日の投稿のラストを読んだ方はご存知かもしれないが、私は寅さんファンの一人だ。新作含め全作品視聴済でどの作品も大まかなスジが思い出せるぐらいにはファンである。男はつらいよシリーズの概要は調べれば色々出てくると思うので知らない人は各自調べてもらいたいが、今回は自分が何故ファンなのか、そしておすすめの作品を軽く紹介したい。

このシリーズはよく「日本人の心」など言われているが、それもそのはず映画が公開された当時の日本の風景や風俗が描かれている。これは当時の日本の世相を知るうえで、そして今日の社会の背景にあるものの様々なヒントになるだろう。その中に鉄道のシーンがよく登場する。私のハンドルネームからなんとなく察しがつく方も多いかもしれないが私は鉄道ファン、いわゆる「鉄ちゃん」である。だから鉄道ファンとしても見ていて楽しい。これは原作の山田監督が鉄ちゃんである事も大いに関係するらしい。

で、48作+特別編2本もある大作を「どの作品から見ればいい?」ってところだが何本かお勧めする。「第一作から順番に観ていけばいいじゃん」って思うかもしれないが、長い作品故、やはり当たり外れもれもある上、初期の作品はご存じな方はご存じだと思うが「寅さんがヤバい奴」であり、それを観て「寅さん嫌い」になって欲しくないのがファンの本心である。という訳で初めて見るならこの辺かな~って作品を3つ。

第8作 寅次郎恋歌 第11作 寅次郎忘れな草 第17作 寅次郎夕焼け小焼け

この辺の作品は基本的なひな形に乗っ取って作品ができている上、登場人物の予備知識がなくてもすんなり入っていけそうな内容である。色々な意味で「バランス」が取れており、初めての人でも「寅さんってこういうもんか~」ってなると思う。

次回は少し詳しく解説したいと思う。



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