プライベート・ジョーク
名前を呼ばないのに(唯一呼びかけがあるとしたら「先生」だけ)5人の会話でストレスなく進むのが見事、キラキラ夢見た青春時代からだんだん「誰」かわかってきて現実はクソというやるせなさになっていくのがつらいね。
わたしは学者Eが誰かわからなくてなんかもっと漠然と昔の人だと思ってた キャラクター感があるから......映像監督と詩人もわからなかったといえばわからなかったけど。
ジョークって教養がないと通じないんだよねで殴られたけど、調べたら出てくる情報で、あ〜ってなっていくのが魅力的なお芝居。遅効性の毒だよこんなもん。
ピカソとアインシュタインが構造的なことを話していて、ダリとロルカとブニュエルは「夢と現実の矛盾した状態の肯定」を話してるんだなあと終わってから気づく。キュビズムからシュルレアリスムへ。
ダリが未来、ブニュエルが過去を観ていてロルカは現在で止まっていることからも「記憶の固執」がチラつくし、今現在が1番やるせないという気持ち。
ダリはアインシュタインの「一般相対性理論」の理論を作品に取り入れていると、多くの批評家に指摘されている。美術史家ドーン・エイズによれば《記憶の固執》は時空のひずみを象徴しており、さまざまな停止した状態の時間(現在の時間、過去の時間)を同時に描いているという。
【作品解説】サルバドール・ダリ「記憶の固執」 https://www.artpedia.asia/dali-the-persistence-of-memory/
ロルカのwikiに
ダリには詩集を捧げており、彼の妹とも親しかった。その一方で、作品の内容から彼は同性愛者であったと言われている。
って書いてあって(作品から性的指向をとやかく言われるのめちゃくちゃ余計なお世話だな...)作中の彼がどういう気持ちだったかわからないけど、彼の詩は過去と未来に向けていたという演出、ね〜。
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