NTLのスモール・アイランド
なんとなくタイムリーだなぁと思いながら観に行ったけど、'今タイムリーな話題'ではなくてずっと昔から現在に至るまで内包してる話なんだよねって反省した。
啓蒙的に差別だめ絶対ではなく「こういう時代にこういう人たちがこういう人生を歩んでいた」という事実(話自体は創作だけども)をある意味、淡々と描いている。ひとつひとつの体験が価値観になって人生になる様子って当たり前だけど、体験も価値観もひとりひとり違う。舞台上でも登場人物全員違う体験をして違う価値観で違う人生を歩んでいるのがモノローグもないのにわかるし入ってくるのがとてもすごかった。それぞれ違う個々の気持ちがとてもよくわかるしちょっとずつ、みんなに共感さえしてくる。それだけ役者さんたちの気持ちがね、しぐさや間や表情や空気感やらいるだけで津田割ってくるみたいな…。それでいて人物像を丁寧に追ってるのに、誰にも肩入れをせず悪い人がおらず淡々と出来事を描いてるようにもみえるし不思議だった。
ラストこの後どうなるの?ってなるところが、『正解は現実で』って感じだし、最後の「保証はできない」というセリフがわりとショッキングで痛快だった。面白かった。とても。
でも、客席の笑い声がわからなくて。えっここで笑うの?笑うとこなの?これ笑っちゃダメじゃないの?って思うとこ満載で無知ゆえの意図の読み取れなさかなとは思うけど、いちいち、ん?って止まっちゃった。解説とか感想とかたくさん知りたいな。
NTLはリーマントリロジーを初めて観てめちゃくちゃに衝撃で演劇を映画として魅せられる技量に感動したんだけど、さすがにそれよりは舞台って感じだった(もちろんただのライビュ配信ではない映像美はあるんだけど)。これは生で見てたくさんいる人間の圧みたいなのを感じた方が楽しいだろうな〜と思いました。劇場行きたいねえ。
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