『ブランドと約束』
おはようございます。
さて。
今日は、「ホテル経営に於いて、どこにどう張るかって大事だよね。」という、割とどの業界でも共通する内容でお届けします。
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▼ 相場が決まっているところは狙わない
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今からお話しするのは「後付け」だったりするのですが、ただ、話をまとめる為だけの「後付け」ではなく、そこにはキチンとした根拠があります。
『京都』・『ホテル』・『自社のブランディング』という手札があるとして、
まず最初に、自分の手札を並べた時に、「安さ勝負」の世界に参入すると勝ち目がないと判断しました。
となってくると、「値段の説明がついてしまうサービス」を展開してはいけません。
「他所が似たサービスで○○円なのに、どうして、お前の店は○○円なんだ」というエネルギーが生まれてしまうからです。
「相場が決まっているサービスに参加した時点で、安さ勝負からは抜け出せない」という話です。
というわけで、「値段の説明がつかないもの」に先ず狙いを定めました。
そこで、最初に思いついたのが「歴史」です。
たとえば、どこにでもあるような「お茶碗」だと僕は300円でも買いませんが、
「100年前に作られたお茶碗=1万円」と言われたら、「まぁ、そのぐらいするのかな…」と納得してしまいます。
つまり、僕らは「歴史」の値段を計測する(相場を決める)ことができない。
なので、「買える歴史は買っておいた方がいいかも」というのが僕の考えです。
僕が狙って買った訳ではありませんが、今務めているホテルは京都の割と良い立地に構える事が出来、結果として、歴史的にも価値のある『京都の土地』を抑える事が出来ました。
#東京で例えると 『丸の内』だそうな
もちろん、立地だけで勝負が出来るほど甘くはなく、「上手く運営できなければ」、安さ競争に巻き込まれる可能性もありますが、ハイブランドホテル戦争への参加券は貰えた感じです。
もちろん、「上手く運営できれば」の話です。
次に、「ホテル」にも相場があると思いました。
「この広さで、この景色で、このサービスだと、大体、これぐらいの値段だろう」という。
皆さん、これまでに泊まったホテルと比べるわけですね。
なので、「比べられないようにしよう」と考えた阿部は、「『ホテル』ではなく(※ホテルなんだけども)、『泊まれるダイニング・バー』にしよう!」と言い出します。
理由は、「『宿泊できるダイニング・バー』の値段のつけかたをほとんどの人が知らないから」です。
『ハイブランドホテル戦争』から、『宿泊できるダイニング・バー戦争』に競技を変えようって魂胆です。
「面白そうだし、お酒好きだから、ダイニングバーにしようぜ!」というわけではないんですね。
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▼ とはいえ「ラグジュアリー」に
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