個人で中~大規模サイトを構築する考え方 ②サイト設計編

nukoです。ども。
こちらは前回の続きになります。1ヶ月近く間が空きましたけども、まぁ別に有料で配信してるものでもなんでもないので、そのあたりはご愛嬌を。

では続きをどうぞ。

サイト設計とは?

サイト設計ってなんぞや?って思うかもしれないですが、サイト運営における全てを想定することです。もちろん作りながら、運営しながらの方針転換や修正もすることになるわけですが、大きな部分での方向性はあらかじめ作っておくべきですし、作らないと普通に失敗します。(作ったって失敗することも珍しくないんですから)

たぶんどこか別のnoteかなにかで書いた気もしますが、サイト設計っていうのは要するに事業計画書です。

もしあなたが今から脱サラをして、ラーメン屋を開業しようとします。市場調査(その立地での集客能力や競合店舗調査)は当然にしなければならないでしょうし、肝心の商品開発はもとより、資金の調達から従業員の採用や教育、店舗設計(外装・内装)、宣伝方法、SNS運用など、あまりにも想定しないといけないことが多いのは分かると思います。

で、こんな当たり前のことをなぜサイト作りでやらないのか。意味分かりません。だから失敗するんです。当たり前に。

狙うジャンルの上位サイトがどのくらいのPVがあるのか。使用している広告は何なのか。それより収益性が見込める広告があるのか。後発で参入した際に、それらの上位サイトを超えるだけのサイトを構築できる見込みがあるのか。

あるいは全部でどのくらいの記事数が必要になるのか。その記事を揃えるまでにどのくらいの時間が掛かるのか。公開後もどのくらいのペースでの記事追加が必要になるのか。そしてそれは自分だけで可能なのか、あるいは外注するにしても外注費用はどうするか。

こんな当たり前のことはしなくてはいけないはずなのに、とりあえず雑記ブログ作ってみよう・・・みたいな人たちはもう目も当てられないです。まぁ失敗しようがなにしようが自分には関係ないんで正直どうでもいいんですけども。

サイト設計における市場調査(競合調査)

あくまで中規模~大規模サイト構築における競合サイトの調査に関してですが、細かいクエリ(検索ワード)の検索ボリューム、要するに月に何回くらい検索されているのかなんて調べる必要なんてありませんし、意味ありません。ロングテールとかも一切不要ですし、考慮するら必要ありません。

アフィサイトであればある程度調べたほうがいいのはもちろんです。ただ検索ボリュームは必要ない代わりに、そのジャンルの上位サイトが月にどくらいのPV数を稼いでいるのかを確認する必要があります。(他サイトのPV数の調べ方とかは、そのくらいは自分で調べましょ)

仮に1位サイトのPV数が月50万PVしか無かったとします。広告の話は後述しますが、PV単価を平均0.2円程度とした場合は月10万円程度しか稼げない、つまりこの時点で参入する意味が無いという判断が出来るわけです。

では別ジャンルで、1位が月700万PV、2位が500万PV、3位が300万PVだとした場合、これは参入するだけの価値があるという判断ができるわけです。理想的なのはせいぜい上位2~3サイト中心に検索結果が占められていて、かつあまり強いサイトが無いようなジャンルです。意外と2~3サイトが独占してて、他のサイトはほとんど更新もしていないようなジャンルというのは探せば見つかります。

まずはこれが最初の段階です。次に考えるべきなのは後発で勝てる見込みがあるかどうか。

こういったPV数の多いサイトのほとんどは多くのリピーターを抱えています。(ジャンルにもよりますが30-60%程度が再訪というのはわりと普通です)

後発になる以上、検索から来たユーザーをつなぎ留め、時間を掛けて徐々にリピーターを増やしていく必要があるわけですが、現状の上位サイトよりも優れたサイトを構築できるのかというのも判断基準になるわけです。

それは記事数なのか、UI/UXなのか、それともなんらかの機能なのか。後発の競合サイトが出てくるなか、上位サイトが上位サイトに居続けるだけの理由はなにかしらあるわけで、それを抜くためには抜けるだけの戦略が当然ながら必要になるわけです。

そもそも市場を独占するくらいの熱量を持ってやらないのであれば、ほぼ確実に失敗します。

上位サイトのPV数と参入余地を考慮すること。これが中~大規模サイトにおける市場調査です。

サイト設計における工数とコスト管理

月に数百万~数千万PV稼ぐサイトの場合、それが数十ページしかないような個人ブログなんてわけはありません。

*補足
少数ページでもアクセスを稼げる可能性は大企業の公式サイトであったり、なんらかのウェブサービス(例えば前回例に挙げたpeing(質問箱)のようなサービス)、ユーザー更新型のサイト(Wikiなど)みたいな感じであれば可能でありますが、それはそれでまた開発期間も掛かりますし、最初のユーザーを集めるというハードルもなかなか高いものがあります。

まず規模感の話になりますが、これはこれから参入しようとしている上位サイトを見るだけですぐ分かります。

数百ページなのか数千ページなのか。場合によっては数万、数十万ページのサイトなんかもあるでしょう。公開後も毎月何記事くらい入れないといけないのかといったことも考慮が必要です。

ここまでは記事数のお話ですが、もちろんサイト自体の構築も考慮しないといけません。2、3日で作れるのか、なにか開発も必要で数週間、あるいは一ヶ月以上掛かってしまう可能性があるのか。

アフィリエイターやブロガーが陥りがちですが、自分で作るんだから別に時間が掛かっても良いなんて考えは愚かです。時間はお金に換算して考えるべきです。

仮にサイト構築に100時間、必要な記事作成に1記事1時間×1000記事で合計1100時間掛かるとして、時給1000円でも110万円分ですからね。これが無駄になる可能性があるんであればファミマでバイトしてろって話ですし、その可能性を下げるためにどうすればいいか考えないといけないのは至極当然です。

上位の競合サイトを確認 → アクセス数やそのジャンルの将来性、参入難易度(企業系の強いドメインで独占されていないか)などで、まずは参入自体が可能かどうかを判断し、サイト規模を考えてどの程度のコスト(時間的/人的)が掛かるのか、収益性はどうかなどでさらに判断していくのが必要な訳です。

サイト設計における外注について

サイトボリュームをある程度想定できた段階で、記事を作成するのにどの程度の費用や時間が掛かるのかということは初期の段階で想定すべき問題です。

極端な話、1記事3000円で発注したら1000記事作るのに300万ですが、1記事100円なら1000記事でも10万です。別に300万使おうが1000万使おうが、回収できる見込みがあるなら構わないですが、確実な成功なんてありえません。

立ち上げの段階では出来る限りのリスクを減らすというのももちろん大事です。ではこの記事作成の部分に関してですが、あまりにもページ数が多い場合、1人で量産するというのは現実的ではありません。

何年も掛けて作り込んでいくのいもいいでしょうが、食べれるだけの収益がいつになるか見込みも立てられないまま運営するのは趣味でもなければできないでしょう。

外注費用の抑える方法はいくらでもあります。AIによる自動生成した記事をベースに外注ライターに修正・編集をしてもらう、スクレイピング等でデータを生成してある程度の部分を埋めてしまう、既存サイトをリライトする、データからCSVを作成してインポートし記事をまとめて投稿する、タイトルや見出しなどはすべてこちらで用意してライターには埋めてもらうだけでいいようにテンプレート化する…など。

少ない工数・時間で生成できるほど外注費用も抑えられます。自分のサイトの場合、サイトにもよりますが外注単価は@40円~300円程度です。これは1時間に投稿できる記事数から逆算して算出し、時給1000円を超える程度で設定しています。

また、よくやりがちなのが、スクレイピングで抜いたデータを多少整形だけして数万、数十万記事と上げてペナを受けるパターン。自動生成記事はほぼほぼ失敗するので、他のものと組み合わせるなりある程度工夫が必要なわけですが、このあたりは自分の飯の種のひとつでもあるので具体的なことは書きませんし、聞かれても答えません。やりたい方はまぁ頑張ってください。

サイト設計における広告管理

広告選択のお話。

この規模のサイトが数十ページ程度のボリュームであることは稀であるということは既に述べた通りで、一般的なアフィリエイトであればASPから広告を選んで記事ごとに貼りますが、そんな面倒なことは出来ませんし、やるべきではありません。

普通、アフィリエイトで思い浮かべるのは成果報酬型の広告ですが、ある程度規模の大きなサイトの場合、クリック報酬型広告をメインで使用するのが基本です。その代表的なものがアドセンスなわけです。最初のうちはとりあえずアドセンス一択でも問題はありません。

様々な広告を束ねて配信する会社をアドネットワーク会社と言ったり、SSPやDSPなどとも言ったり、正確な意味合いは若干異なるんですが、とりあえずアドネットワーク会社と呼ぶことにして、日本でも有名所だと忍者admax、imobile、nend、zacksなど。

ただ、おそらくアクセスの少ないうちは、非常に割りに合わない収益しか出ません。1クリック1円、あるいはそれを下回るような収益も珍しくありません。

多くのアドネットワークの場合、担当者を付けて、配信広告の比率であったりCPMやCPCを調整して貰うことで最適化をする必要が出てきます。十分に最適化されるとアドセンスよりも収益性が高くなる場合もありますし、そうでなくても同程度の水準程度までは調整できるとは思います。

ただし、月間数十万PV~数百万PV程度のアクセスが最低でも無いと、調整したところでそもそも収益が低いですし、調整以前の話になります。ただそのくらいのアクセスがあればおそらく、そういった会社から頻繁に営業が掛けられるので、まずはアクセスを増やすのが前提になります。

仮に月300万PVのサイトを運営していたとします。全く調整もしなければ良くて平均でPV単価0.05円、月15万程度の売り上げにしかなりませんが、これを調整することで、PV単価0.1~0.3円程度、月30~90万程度の売り上げに伸ばすことが出来ます。このくらいになればアドセンスとほぼ大差ない収益を得られるようになるわけです。

PVが少ない状態ではいくらPV単価が上がろうと雀の涙ですので、このnoteで中規模サイト以上(月間数百万PV以上)を作りましょうと言っているのはそのためです。

ちなみに担当の付け方ですが、ある程度のアクセスがあるようなサイトであれば、普通に営業してくると思います。登録済みのサイトであればあちらから担当させていただきますとメールが来るでしょうし、未登録のサイトならサイト内のお問い合わせから頻繁にうちの広告貼ってくれませんか?みたいな営業がくるかと思います。

直接「月間〇〇PVくらいのサイトを運営中です。単価調整や配信比率調整等のご相談をさせていただきたいので担当者を付けて貰えないですか」と問い合わせてもいいかもしません。

とりあえずまとめです。

長くなってきたのでとりあえずここまでで。
今回は中~大規模サイト構築前のサイト設計における①競合調査 ②工数管理 ③広告 についてまとめました。

続きがいつになるかは正直分からんのですが、実際に次の目次を適当に考えるだけでも

・長期的視点での運営と個人体制
・新規/中古ドメイン関連
・大量のPVを捌くためのサーバーやサイト側の設定
・アフィリエイトではなく、なぜ大規模サイト構築がいいのか
・サイト作りのアイディアの生み出し方

のような感じで、とりあえず書くことは色々あるわけですが、ここに書いてあることは本当に初歩の初歩の初歩です。細かい話を上げていけばキリがなく、今回5000文字程度の内容ですが本1冊くらい平気で書けるくらいには考えるべきことやノウハウなどがあるわけです。

ただ結局のところ実際に作って運営してみないことにはいくら書いたところで絵に描いた餅でしかないんですよね。

続きはまたそのうち。ではでは( ・ω・)ノシ

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