読み聞かせ
あるところに 元気のないおおかみがいました。
わけもなく いつもため息ばかりつき トボトボあるいていました。
その様子を心配した村長に「そんなに暇なら森の学校に通う子供たちに本を読んでやってくれ」とたのまれました。
とりあえず やることもないので 適当な本をもち しぶしぶ行くことに しました。
教室には たくさんの羊の子供たちがあそんでいました。
「てきとうに読んで帰ろう」
遊んでいる中 おおかみはひとりで読み始めました。
すると うるさかった子供たちは
静かになり おおかみのまえにあつまり お話をききはじめました。
一冊 読み終わると 子供たちに
「もっともっと!」とせがまれ もう一冊読みました。
「もっともっと!」また一冊読みました。
おおかみが適当に選んだ本なのに 子供たちは 笑ったり おおっとなったり 次はこうだ!と叫んだりとても楽しんでいました。
結局 朝から帰りの時間まで読みました。
疲れて声がもっとガラガラになったのに なぜかおおかみの気持ちは明るくなっていました。
次の日 おおかみは 子供たちが喜びそうな本を両手いっぱいに かかえて
学校に むかいました。
あとがき
読み聞かせは 子供たちに楽しい時間をと思い行くと
逆に こっちが楽しい時間と元気をもらえます。
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