無心剣〇死人禅
こちらは「無心剣」についての記事となります。
(※本記事は無明庵の技法についての内容なので、武術で言う所の無心剣や、何かの物語やゲームに登場する必殺技の要件や出し方の記事ではありません。もしも、キーワード検索でここに来た方は申し訳ありません。)
復元作業を行う中、私自身が「無心」について大きな勘違いをしていたこと、関わり方を間違えていたことにある時気づいてからは、今は無心どころではないと心底思え、一旦は縁も興味も無くしたつもりでした。
しかし、もう懲り懲りだ必要ないと手放したものが、私の場合は復元過程とその後も含め明確な関係性を持っていたのも事実です。
それは今でも続いています。
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本記事で取り上げる「無心剣」とは、普段の意識状態では発生確率が非常に低い事象を思考を減らし意識を操作することで具現化する技法です。
発生確率が非常に低い事象とは、例えば弓道で先に的に刺さっていた矢の筈(後端の部品)に後から射った矢が当たる等の現象がそれにあたります。
偶然に起きたことを含めると、頻度の差はあれど似たようなことは誰しもがスポーツや創作活動の中で体験していると思います。
そして多くの場合、最初の事象を体験した後に再度事象を体験しようとすると非常に困難となります。
原因は技術不足や状況の変化等が関連すると推測しますが、多くの場合は「次もきっと成功するはず」や、「成功して欲しい」などの期待感や不安感を生み出す「心の作用」の影響ではないでしょうか。
「無心の技の秘法」DVDには無心剣を打つ為の方法が約50分の動画として収録されています。
他に必要なものとしては、死人禅で用いる技法の一部が無心剣の重要な構成要素となっており、死人禅行法の実践とある程度の理解が前提となっています。
この為、動画を観だけでは内容の全てを把握するのは難しいでしょう。
また、無心剣扱う際に媒体となる技術についても十分な練習を積んでおく必要があるのは言うまでもありません。
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無心剣の練習過程では主に心の作用の仕方、時には成功イメージさえも意識的に操作し、最初に自らが望んだ事象を具現化することが目的となります。
本来の無心剣は手裏剣を使い、数メートルから数十メートル離れた場所にある燃える蝋燭の芯を狙ったり、DVDの真ん中の穴を狙いますが、私の場合は環境の都合で別の飛び道具も利用しますので、手裏剣を用いない無心剣の練習では、無心剣の応用練習としています。
因みに、無心剣の技法を行うことで無心の境地が体験できたり、神秘体験ができたり、身体能力が上がったり、飛び道具スキルが急激に増加したりは、
「しません。」
私の場合は、
「楽しい。」
ただ、これだけです。
スローイングナイフの研究を行っているカスタムナイフメーカーの方より無心剣の練習用に棒手裏剣を作って頂きました。
素材と形状は「中級手裏剣術」内の教材用手裏剣の仕様を参考にしています。
先端形状の詳細な指定は省略し発注したのですが、無心剣に適した形状で納品されました。
偶然・・・・ではないような気がします。