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チェンクロ課外活動19【黒騎士カトストロフィー3】

こんにちは自称年代記研究家のAinです。
黒騎士は何故世界を救えなかったのか? を検証する企画第3弾。前回は王都陥落から義勇軍結成までに発生した歴史の変化を考察してみましたが、今回は遂に世界の終局を覆す大転換が起こります。
事そのものは些細ですが、それを契機に二人の歩んだ道のりは大きく変化する重要な回になります。

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 歴史の大転換点

 本筋の話に入る前に主人公と黒騎士のこれまでの歩みを振り返ってみましょう。
※便宜上ここでは二人を隊長と呼びます。

  1. 隊長が義勇軍を結成。

  2. カイン、ミシディア、マリナ加入。

  3. 記憶喪失の少女フィーナとの出会い。

  4. 議長の依頼を受け聖都経由で賢者の塔を目指す。

ここまでが共通ルート。ここから二人の人生は大きく変化していきます。(黒騎士が介入している時点で変化は始まっていそうですけどね)

1.賢者との出会い

謎の本『チェインクロニクル』の謎を解き明かすべく三賢者の元を訪ねた義勇軍。
ここで三賢者のファティマから気になる一言。
ファティマ「驚いた……アタシ達のことも知らないでここに来たの?」(第3章2話『三賢者』参照)
一見すると「三賢者を訪ねるくらいだから下調べくらい済んでいるのが普通でしょう」とも受け取れますが、彼女は運命の賢者を引き継ぐ黄金の魔女。
過去世界の賢者の記憶を全て掌握している完全記憶能力者。となればこの言葉も過去世界との差異から生まれている変化の兆しとも受け取れます。

クロニクルは三賢者の調査に委ねられましたが直ぐに結果が判るわけでもなく義勇軍は迷宮山脈にお使いに行かされます。

・初対面から無茶振りの力の賢者様。

どうにか約束の魔石を持ち帰った義勇軍を突如塔から飛来した魔獣が襲います。どうにか魔獣を追い払い三賢者の元に帰ってきた義勇軍。残念ながら本の内容はファティマにも読めないそう。(バルタザーリ(※)は『迷宮外伝』で読んでいましたが、ファティマに口伝しなかったのか、読めないふりをしていたのかは不明)しかし古代魔術文明に本のルーツがあるのでは、ということで義勇軍は古の知識が収蔵された精霊島の図書館を目指します。

(※)【バルタザーリ】ファティマの育ての親で先代の運命の賢者。

2.黄金の魔女の乱心?

賢者の塔を後にしようとする義勇軍を呼び止めるファティマに促されるまま後を付いていくと突如魔獣をけしかけられます。
「何故ファティマが義勇軍を襲うのか?」
その理由を説明する前に世界が滅亡する要因を辿ってみましょう。

 詳細は追々説明しますが、初期の世界線ループには黒の王は存在しませんでした。
しかしそれではクロニクルとピリカを滅するのに支障が生じた為に、黒の根源は黒の王を生み出します。
黒の王が生まれる世界線以降、歴代の義勇軍や賢者達があらゆる手を尽くして黒の王に肉薄しようとも、どこかで綻びが生じ敗れる。その中心にいたのが最後のクロニクル継承者フィーナになります。
毎度彼女の意志とは限らないのでしょうが、それでも結果的に引き金になってしまう。

 ・ファティマの思考実験は全て同じ答えを導きだす。

仮にファティマをスパコンに例えるなら500万通りの思考実験の結果『フィーナを引き金に世界は滅亡する』という結果しか出なかったらどう思います?
どんなに足掻いても鬱な結果が瞬時に割り出されてしまう能力。故に義勇軍に八つ当たりをしたのです。
それが…

ファティマ「……憂さ晴らし」になります。

(※)黒騎士の世界線ではこの憂さ晴らしは発生していない可能性もあります。

3.拓かれた道

ファティマの憂さ晴らしは感情的なもので合理性は一切ありませんでしたが、ここでフィーナは主人公に背中を押されて一つの決意を宣言します。

フィーナ「私は生きて、未来を書く!」

 ここでの主人公の選択は「フィーナの背中を押す」か「フィーナの手を取る」の二通りがありますが、どちらを選んでもフィーナの決意にぶれはありません。
これは後の王都の戦いにも繋がってきますが、「信じること」「自己犠牲に逃げないこと」が未来への大前提だったのかも知れません。ここが一縷の可能性を切り開いた瞬間となります。

・ファティマにも想定外であることが窺えます。

それでも世界が滅びを脱したとは言い難い状況は続いており、ファティマはすぐさま次の布石を打ちます。

4.新たなる旅路

世界の運命が過去に存在しないパターンを刻み始めました。しかしそれは風前の灯火を携え薄氷を踏むが如し。ファティマに分かることは過去世界で達成出来なかった何かを成し遂げれば滅亡を回避できる可能性が残されていることのみ。
そこでファティマは義勇軍に湖都の女王に会うように促し、三賢者のディルマに紹介状を書かせます。
これらは黒騎士の世界線以前には選択されなかったルート。果たして黒騎士の世界線以前はどのような手段で精霊島を目指したのでしょうね。
有力なのは湖都か副都から船で渡るルートとなります。しかし副都を経由すればアシュリナ女王とのコネは得られないことになります。
それも過去の滅亡の一因かも知れませんね。

(※)黒騎士には湖都の仲間も居たので湖都は訪れている模様。

あとがき

 前回精霊島までカバーしたい旨を書きましたが、ちょっと長くなりそうなので今回は賢者の塔の話までになってしまいました。(申し訳ない)
最後は今回のトピックスで締めたいと思います。

  1. 過去世界では三賢者の下調べを済ませていた?

  2. ファティマは本当にクロニクルを読めない?

  3. フィーナは世界滅亡の要因になっていた。

  4. フィーナ失くして世界の存続は不可避。

  5. 過去の世界線ではアシュリナ女王への謁見時期に誤差がある。(もしくは会えなかった)

といった感じでしょうか。
湖都については時期の誤差はあるでしょうが、流行り病の件が解決している(若しくは発生していない)ので、黒騎士が彼の地を訪れた可能性は高そうです。
尚、湖都に関してはほとんど語ることがないので次回は精霊島の話が中心になりそうです。そして、野心に燃えるあの男が遂に姿を現します。


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