チェンクロ課外活動24【セレステとC計画①】
先日の投票へのご参加ありがとうございました。
そんなわけで今回からセレステ篇の解説に入ります。
チェンクロ3セレステ篇をプレイしたけど彼女のことがいまいちよく分からなかった人向けなのでネタバレ全開であることをご了承ください。Ainとしては最初からC計画の核心だけ書いてもよかったですけど、まずは彼女を取り巻く人々を振り返ってみましょう。
1.セレステの目覚め
ある日世界樹に空から落ちてきた金属製の卵。
そこから生まれた鋼鉄の身体を持つ少女セレステ。
グリフォンのヴォルクリス庇護の元、森妖精の兄妹クーシャン、シーシャンと共に精霊島で生活を始める。
詳細は後述しますが、ユグド世界でのセレステの役割は世界再生をサポートすること。
本来世界が滅亡するまで目覚めることがない筈のセレステは何故目覚めてしまったのか。
クロニクルが砕けて欠片がセレステを選んだのが一因でしょうし有害因子も影響しているかもしれません。
ここでセレステの目覚めに触発されたのがナランハ。彼女はアゼロの指令により世界樹の処分を実行します。この事件ではヴォルクリスと多数の森妖精が死傷する惨事となりました。
この後自爆しかけたナランハを島から引き離そうと空に飛んだセレステは賢者の塔に墜落。
紆余曲折の末に島へ戻ったセレステですが、先の事件の影響から排斥派に狙われることとなります。
2.セレステ排斥派
一概にセレステ排斥派と言ってもその意図や目的は千差万別。ここでは過去にセレステ排斥に(部分的にも)関与した面々の現在について解説します。
元セレステ排斥派のリーダー。精霊島の秩序を重んじ、島の穢れを払う影の女王として役目を全うする。
それ故に少なからぬ森妖精から忌み嫌われながらも自身の仕事に誇りを持っていた。
元々人付き合いは苦手で眷属のネズミ達と共に生きることに何の不満もなかったが、紆余曲折の末に島の秩序の為にと追放しようとしたセレステがネズミ達と仲良くなってしまい、挙げ句ユグド以外で初めて彼女の仕事を真っ正面から評価してくれたのがセレステであるというのは何とも皮肉な話である。
自身の仕事を評価されたことがよほど嬉しかったのか、最近ではまるで別人のようにセレステとも打ち解けている。
正体不明のラウトの臣下。ラウトの命を受けてセレステを攻撃したものの特に私怨はない様子。
密猟者には狙われ、ナランハが起こした火災にも巻き込まれ、頑なまでに余所者を嫌悪する大樹の森妖精。
かつてはセレステ排斥派の急先鋒として前のめりになっていた。
頭ではセレステに害がないことを理解しつつも、深く刻まれたトラウマ故に未だ感情が追い付かない。
毒蛇の守護を持つ海風の森妖精。余所者嫌いではあるがセレステをそこまで毛嫌いしている訳でもない。
しかし親友サンデーロの平穏を守る為なら手段を選ばない点は終始一貫している。
精霊島一の筋力が悩みの海風の森妖精。サンデーロ達とよく行動を共にしているが、争いの火種としてのセレステを嫌がっていただけでそこまで敵視していた訳ではない。今も苦手意識はあるようだが争いがないことの方が彼女にとっては肝心なようだ。
氏族の平穏を重んじる黄果の森妖精。セレステを敵視している訳ではないが島の外に出した方が合理的という判断から排斥派に加担した。族長にエゴを嗜められて以降は辛辣ながらも排斥派とは距離をとる。
ビエンタを敵視していた千河の森妖精。元々千河の一族で積極的にセレステ排斥を訴える者はほとんどおらず、それはガロアも例外ではない。
排斥派と一時期組んだのもセレステと仲の良いビエンタへの対抗意識と言っていいだろう。
バリエナのライバルである唯我独尊な海風の森妖精。初期の頃は排斥派の中心にいたが、それはバリエナへの対抗心でもセレステが憎い訳でもなく金獅子の騎士なりのスパルタ教育の一貫だった模様。
感情表現が苦手な大樹の森妖精。火災で親友オルモを失ったことから事件の関係者であるセレステに強い殺意を抱いていた時期もあった。
今でも実行犯のナランハには思うところはあるものの島を守る為に苦渋の決断を飲み込んだ。
唯我独尊な大樹の森妖精。初対面でセレステに暴力を振るったものの、火災直後のセンシティブな時期だっただけで自身の体躯に尊敬の眼差しを向けるセレステを悪くは思っていない。
海蛇の加護を持つ海風の森妖精。ヒルダは自身の毒牙が効かないセレステに強い警戒心を抱いているものの直情的な行動は華麗さに欠けると認識しており無闇に手を出す機会は少ない。たまにクーシャンに魚を分けてくれる等、子供そのものは嫌いでもない模様。
カメレオンの加護を受けた海風の森妖精。擬態を見破るセレステを恐れており、あわよくばセレステ達を追い出せればいいな感覚で排斥派と行動を共にしている。砂の薔薇の人形劇に瞳を輝かせていたのでそこまで余所者を嫌っている風でもない。
といった感じでラウトの豹変ぶりは極端かもしれませんが一度はセレステを敵視した面々もそこまで嫌ってはいない模様。尚【骸の島】で立ちはだかった族長達は、一人前の覚悟と決断を下せるかを量っただけで敵視していた訳ではないので割愛します。
3.セレステの家族
セレステには多くの家族がいます。セレステを生み出した博士。保護者だったヴォルクリス。義理の兄妹であるクーシャンとシーシャン。妹のビオレータとナランハ。
家族という程近しくない友人や恩師も色々いますね。
チューニ師匠のアイリ。先生と慕うアイザック。聖王国や鉄煙、森妖精に魔法兵団と云う義勇軍の仲間達。
もし彼らとの出会いがなければセレステは目覚めることもなく世界は滅亡してしまったでしょう。
ここではセレステの家族や仲間達が果たした重要な役割について解説します。
1.目覚めなかったセレステ
セレステにとって最も身近な家族はヴォルクリスとクーシーの兄妹になります。
1.ヴォルクリス
セレステを保護していた精霊島と 世界樹を守護する最後の幻獣。ユグド大陸のクロニクルが誕生した頃から生きていたと考えられる。黒の軍勢との戦いで亡くなった眷属の子供達を引き取り育て上げる。
2.クーシャン
代々鷲獅子に仕える海風の氏族の森妖精の兄。勉強嫌いで負けず嫌いな背伸びしたいお年頃ながら、妹達を守る為なら自分が出来る全力を尽くす努力家。
3.シーシャン
鷲獅子の眷属である海風の森妖精の妹。心優しく他人に対する気配りに長ける。何かと突っ走りがちな兄や無邪気で無垢な妹を見守るしっかり者。
クロニクルが何故セレステを選んだのか?
元管理者のフィーナは誰よりも強い願いを抱いていたから選ばれたのではないか。と推測する一方ナランハとビオレータは自分達にものを願う思考は存在しないと看破しています。
果たしてどちらが正しいのでしょうね。
それでも本来なら新世界再生まで起きることのないセレステは目覚めてしまいました。
彼女が金属の卵から生まれた時、鷲獅子はひどく警戒しています。(幼い兄妹を守る保護者としては当然の反応とも云えます)
それでも兄妹は警戒心よりも未知の相手にも救いの手を差し伸べようとし鷲獅子は己の浅薄さを反省。
三人目の眷属としてセレステを迎え入れます。
もしも兄妹がこの場に居合わせなかったら3部7章のようにセレステは打ち捨てられたまま放置されていたかもしれません。
逆に鷲獅子がいなければ兄妹は族長オルオレータの元に身を寄せることになるでしょう。兄妹は勿論のことかつてに比べて社交的になった族長と云えどセレステを庇うことは不可能です。
では始まりの森妖精ユグドならどうでしょう? セレステが落ちてきたのは世界樹の根元。ユグドの領域とも言えます。彼女ならセレステを邪見に扱うことはないでしょうが、力を持たないユグドにセレステを守りきることはできません。使徒であるカルネロとてユグドの護衛以上の仕事は担えません。
そうなると族長会議でしょうかね。下手をすれば自分達には分からないからと賢者の塔に送られていた可能性も…
そう考えるとセレステが精霊島に馴染むまでの間。全ての森妖精に強い影響力を持った鷲獅子に見守られたのはセレステにとって奇跡的な巡り合わせだったと言えます。
2.強襲機と要塞機
セレステの妹ビオレータとナランハはどうしてセレステと似つかわない性格なのでしょうか? これは三人の生まれた経緯に因る所が大きくなります。
1.博士
セレステを生み出した人工知能の研究者。
研究を凍結されていたが世界再生計画の一環として研究を再開。セレステ達を生み出した。
2.ビオレータ
三姉妹の次女。要塞機と呼ばれる拠点防衛型。性格は猜疑心が深くS気が強い。頭脳明晰冷静沈着にして淡々と任務を遂行する一方、姉セレステを溺愛するヤンデレでもある。
3.ナランハ
三姉妹の三女。強襲機と呼ばれる切り込みタイプ。性格は直情的で憤怒タイプ。任務に忠実で融通が効かない反面セレステに対する(本人は認めないだろうが)執着心が強いメンヘラ。
元々博士が作りたかったのはセレステなのですよね。しかし機関の上層部は人と遜色ない人工知能であるセレステの研究に待ったをかけました。
そんな折先輩老人から一つの提案があります。
世界が滅亡してしまうので自分が現在携わる研究に協力してほしいと。その研究の一環としてなら凍結されたプロジェクトを再開できるという話。
世界滅亡は半信半疑ながら博士は先輩老人の提案に乗り世界再生計画に参加することとなります。
順調に進むかに見えた世界再生計画。しかし過激派のテロにより先輩老人は亡くなりプランAは頓挫。
博士は残った研究者達が続けるプランBに倣い、自身の研究をプランCと位置付けて研究を続けます。
この頃には先輩老人が忠告した世界滅亡は天変地異という形で世界を蝕みつつあり、博士の研究内容も人工知能開発から人類救済へとシフトしていきます。
世界再生が困難になった時点で博士はセレステ達を人類を導く救世主にと考えていました。
しかし誰よりも優しく慈悲深いセレステ一人では危機対応には不十分。だからこそ妹達には激しい怒りと猜疑心を持たせつつもセレステに忠実であれと作られました。これが後にユグド世界を導く三女神の原点となります。(結果相当なシスコンになってしまいましたけどね)
3.師匠と先生
目覚めたばかりで右も左も分からないセレステは、多くの人生の先輩から教えを請います。
精霊島での先生役を務めるユグド。何かと世話を焼いてくれる族長達と各氏族の面々。
そんな中でもセレステにとって最も重要な繋がりを持つこととなるのがアイリとアイザックになります。
1.アイリ
自身を魔王の転生体と称する鬼族の呪術師。
ミーハーな性格からセレステにチューニの挨拶を伝授したことで師匠と慕われる。
2.アイザック
魔法兵団の葬送士。生命の死を理解出来なかったセレステに限りある命の有り様を伝えたことで以後先生と慕われる。
ヴォルクリスの死を理解出来なかったセレステに生命の尊さを伝えたアイザック。セレステに未知の領域を伝授したアイリ。
大切なことを伝えたアイザックに比べればアイリは地味ながらもセレステの危機に何度も駆けつけています。(単純にアイリの仕事がフリーで融通が利きやすいのも理由かもしれませんけど)
4.セレステ破壊命令
先述した通りシスコンである二人ですが精霊島でのナランハや聖都でのビオレータは結構容赦なくセレステを攻撃していますね。
一つはアゼロの指令だからでしょう。そしてもう一つは、二人が取り戻したいものはセレステであってセレステではないからです。
1.壊せばいいと思う
セレステを構成するものは大きく分けると記憶(メモリー)と身体(ボディ)に大別されます。
二人が求める理想の姉はクロニクルを取り込む前のオリジナルセレステを取り戻すこと。
ナランハの場合はセレステを機能停止に追い込んでから母船の再生装置を使って記憶をリセットするつもりでした。ビオレータの場合はナノマシンを寄生させて記憶消去をする手筈。途中までは計画通りだったのですが、(ナノマシンは)ヘリオス(※1)の白い剣に焼かれてしまいました。この後は王都の白い柱事件(※2)の際にアゼロがセレステの要請を聞き入れたこともあり、二人は暫く静観を決めます。
(※1チェンクロ3の主人公の一人【王都の英雄】)
(※2チェンクロ3部7章)
2.アゼロの指令
アゼロの目的は終始一貫しています。
ユグドが輪廻世界だった頃は聖人に導かれて新世界に渡った人々をセレステ姉妹と共に導き世界滅亡の際には不要な全てを焼き払い世界樹の核を新世界に運び出す役割を担っていました。
白い柱事件の後にユグド大陸各地では世界を崩壊に導く事件(※)が頻発します。
アゼロは世界滅亡は確定的と判断。セレステに任せていたら人類は世界滅亡で全滅すると考え方舟計画を始動します。これが精霊島を砲撃した【セレステ篇】10章『精霊島炎上』となります。
(※)救済教団と御使いの双子、アドヴェルサス教授、ゼルザールと巨人アダート、シロガネとオロチ等
まとめ
正直な所この説明で伝わるのか不安なのですが要は、
セレステ排斥派はそこまで彼女を嫌っていない。
ヴォルクリスとクーシーがいなければセレステは目覚めなかった。
師匠と先生のおかげで世界を深く知ることが出来たセレステ。
ナランハとビオレータは結果的にシスコンとして生まれた。
アゼロは人類史存続の為なら犠牲は厭わない。
ということが伝われば幸いです。
次回はアゼロとセレステが生まれた経緯とC計画の全貌について解説したいと思います。
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