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週刊ユグド通信Vol.7『ユグド世界は矛盾に満ちている?(前編)』

 絆を繋ぐRPG『チェインクロニクル』も2023年で10周年を迎えますね。ここに至るまでのテキスト総量は優に文庫本100冊を越えるとも言われます。
ここまで長い物語を複数人のライターが執筆すると、まあ整合性の取れない話がちらほら出てくるわけなのですよ。そこで今回Ainはユグド世界の矛盾10選にツッコミを入れていく次第であります。

※運営をディスる意図は一切ありません。本筋に関わる話だけは軌道修正してほしいですけどね。

1.ピリカの喋り方

 ピリカの喋り方って第1部の頃と今では少し変化しているのですよね。特に第1部が躊躇で当時の本編やキャラクエのピリカは、かなりぶっきらぼうな喋り方をしています。まだキャラの方向性が固まる以前だったのでしょうね。

2.フィーナの騎士

伝承リヴェラ篇『闇へと手を伸ばす』では黒の王に追い詰められたセレンと騎士十傑達が遺跡を目指しています。一方第1部6章『とある王国の記憶』クロニクルの回想にて最後の拠点を舞台にフィーナを守る騎士達とエイレヌスとの戦いが繰り広げられています。
でも後者の騎士はセレンではありませんね。
細かい所ではフィーナ父や魔神エイレヌスでも微妙に違います。セレンの存在が後付けなので仕方ないと言えばそれまでなのですけど。

3.十七聖人が聖都を離れた時期

聖人シュレーミアの『True tear』では、黒の根源が倒れ混乱する大神殿を背にシュレーミアはヘリオス達の村を目指しました。
あれ、でもチェンスト『13.救世の聖女・ある少女の解答』では大神殿に残っている聖人は神殿長だけですよね。(時間軸は第1部終盤)
 いつの間に聖人達は神殿に戻ったのでしょう。それとも大神殿は離れたものの聖都には残っていたのでしょうか。しかし聖人エンブラントの荒れようを見る限り神殿を離れていたようには見えません。
それに黒の根源が倒れた拍子に自棄を起こした黒の軍勢がピンポイントにヘリオス達の村を襲うというのも偶然としては出来すぎています。
そもそも過去世界のトロメアが大神殿を目指すのは村が滅ぼされたからですよね。世界崩壊時にシュレーミアが単身助けに行くのも無理があります。
これが『黒の王』討伐直後の話なら何ら問題ないのに、何故『黒の根源』討伐後の話にしてしまったのでしょうね。

4.チェンクロの年表が大雑把

まずは下記の年表をご覧ください。これは伝承篇の頃に公式から公開された年表になります。

https://dengekionline.com/pr/chronicle/densho/

 まず古代魔法文明。これが崩壊した後ユグドは現在の六勢力(聖王国、賢者、迷宮、湖都、精霊、九領)に別れたとされていますが、ごっちゃごちゃ。詳細不明とはいえ王家(鉄煙文明の始祖)についても記述はなく。湖都の黄金文明も約5,000年前に栄えたと作中触れられているにも関わらず数千年前の扱い。
更にフィーナとリヴェラは年の離れた姉妹ですよね。
第2部7-13『さようなら思い出』によるとリヴェラが旅立ったのは14歳前後の頃。一方のフィーナはどうにかお手伝いが共に出来る年齢4,5歳前後。
十は離れていますが、年表は共に20年前の生まれと表記。他にも色々ありますが、ここでは割愛します。

5.行方不明って言ってたよね

聖血騎士団団長ベルヴィードと言えば、前聖王カドリウスの弟でユリアナの叔父。まずは彼のプロフをご覧ください。

 聖王国でも有数の古強者

1. 聖王選抜に敗れ(中略)行方を眩ませていた。
2.聖王戦死の報を受け(中略)"聖血"騎士団の団長として任を受けた。

以上から王位継承に敗れたベルヴィードは近年まで行方不明だったということ。聖血騎士団の団長に就任したのもごく最近であることが分かります。
ところが伝承ユリアナ伝第4話『軍旗はためく』では聖都の聖王家別邸に居ることが示唆され、第6話『聖騎士たちの王』では聖血騎士団を率いているように見えます。行方不明じゃなかったのですか?

6.エイレヌスとの出会い

 矛盾とは少し違う気もしますが、破壊の魔神エイレヌスを覚えていますか。彼女は第1部1章の頃からフィーナに付きまとっていた黒の王の右腕。
しかし出番の多さに比べて名前が判明するのはフィーナが記憶を取り戻した第1部6章『ある王国の歴史』になります。この時点では既にフィーナとエイレヌスの初邂逅はカットされています。しかし伝承リヴェラ伝でもエイレヌスは名前を名乗っていません。
いつの間にフィーナは名前を知ったのでしょうね。

7.リヴェラの武勇伝

 第2部3章『和解』では竜退治に海賊退治と数々の武勇伝がユルルガの口から語られますが、伝承リヴェラ伝ではリヴェラがケ者の大陸に留まった期間は極僅かに感じます。あの短期間にいつの間に武勇伝を築いたのか。それとピリカがカミサマ役として連れ去られた事件の遠因もリヴェラなのですが(※)、なんでピリカの存在を知っていたのでしょうね。

(※)第2部3章『カミの戦士』参照

8.フィーナが知らない大陸の話

第1部8章『御前試合決戦』にてフィーナはシュザに北の大陸で起きた人々の争いを語ります。
ところがフィーナは年代記の大陸を出たことがありません。あの大陸に住むのは『書架の一族』のみ。
他国との交流もたまに訪れる行商人だけの土地。
これは何処の国の話をしているのでしょうね。

9.枢機卿と神官長。どちらの役職が上?

 聖都の聖職者として高位に位置するのが枢機卿(※)。
しかしGS(※)『聖都篇』にて戴冠式に立ち合った神殿の代表は神官長。イメージ的には枢機卿の方が位が高い気がしますが、枢機卿は表舞台に立ち合わない役職なのですかね?

(※1)聖都・外伝『異端審問官』参照
(※2)グランドサーガ

10.二つの王都決戦

チェンクラーの皆様。王都決戦におけるユリアナ様のご活躍を覚えていますか?(ヘクセイタスと黒騎士伝は除きます)
何割かの人は分からないと答えるでしょうね。

黒の王と対峙するユリアナ様

実はユリアナ様は第1部2章で別れた後、第1部の本編には一切登場しません。
じゃあ上の画像はなんだってんだよ。
と含みを持たせて続きは次回の講釈で。

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