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チェンクロ課外活動18【黒騎士カトストロフィー2】

 Ainは今回ユグド世界を救う英雄になれなかった勇者『黒騎士』の足跡を辿りながら、彼と主人公の運命を分けた分岐点を考察したいと思います。
前回同様今回もネタバレ必至なことはご了承下さい。

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1.黒騎士降臨

 黒騎士の出自そのものについては前回の課外活動17で言及しましたが、彼はいつから現行世界に居るかご存知ですか?
黒騎士と黒の王が出会った時期は定かではありませんが、少なくとも(※1)エイレヌスよりは後でしょうね。彼が初めてユグドの歴史の表舞台に姿を現したのは(※2)『第一次王都奪還戦』になります。

(※1)黒の王が最初にスカウトして腹心を務めた魔神。
(※2)1,300万DL記念第2話参照

・ エイレヌスと共にユグド連合軍と相対した。

 この戦いにおける黒騎士の戦果は定かではありませんが、彼が介入することでユグドの歴史は徐々に変化を刻み始めていたのかも知れません。

2.義勇軍結成

 次に黒騎士が表舞台に姿を現したのが義勇軍結成間もない時期なのですが、その前に義勇軍とピリカについても触れておきたいと思います。
義勇軍が結成されたのは第1次王都奪還戦が終結してから長くて一年以内。
一人の若者(主人公)が妖精を伴って副都を訪れます。
若者は戦士ギルド長シルヴァの提案で義勇軍を結成。
はじまりの村でカインが、副都でマリナ、ミシディアが、任務中に記憶喪失の少女フィーナとの出会いを経て現在の義勇軍が形作られていきました。

主人公とピリカの二人が義勇軍を結成したのは副都を訪れた後ですが、ピリカと出会ったのはいつでしょう? これも史実にはありませんが、ピリカのセリフから少なくとも聖王崩御前であることが窺えます。

・二人は義勇軍結成前から黒の軍勢と戦っていた模様。

それからまもなく義勇軍はフィーナとクロニクルを狙う黒騎士エイレヌスに襲われるのですが、その話をする前に少し時間を遡って年代記の大陸からフィーナが脱出するまでの話をしたいと思います。

3.脱出・年代記の大陸

 フィーナ父が狭間の大陸から黒のクロニクルを持ち帰った後、黒の軍勢の攻勢が激化。
フィーナ父は黒の根源への対抗手段研究を続けるが、ついに黒の王に体を乗っ取られてしまう。
フィーナは護衛騎士達と共に方舟を目指しますが、エイレヌスの執拗な追撃を受け方舟に辿り着く頃にはほとんどの騎士が倒れていきました。
エイレヌスに追い詰められたフィーナを助けたのは黒騎士と名乗る謎の男。
黒騎士はエイレヌスを退けるとフィーナを方舟に押し込みユグドへと転送します。(第1部6章参照)

ここが主人公と黒騎士にとっての最初の歴史分岐点になります。ここから急に情報量が増えるので要点を先にかいつまんでおきますね。

  1. フィーナ父が黒の王に屈伏して間もない時期

  2. エイレヌスの故郷は既に滅んでいる

  3. フィーナとエイレヌスは既に面識がある

  4. 黒騎士が初めて世界に介入した瞬間

  5. まもなく第一次王都奪還戦が始まる

1.エイレヌスの故郷は滅びている

 いきなりの前置きになりますが、年代記の大陸が滅亡した時点で既に黒の軍勢によるユグド侵略は開始されて魔神化したエイレヌスの故郷も滅亡しています。
ここで問題が一つ。
フィーナ父は黒の王化するまで大陸を離れていない筈なのに、いつの間にエイレヌスの故郷を滅ぼした?
これについては仮説の域を出ませんが、以下のような展開が考えられます。

 狭間の大陸から戻ったフィーナ父は意識を失う時間が増えながらも、娘に未来を託すための研究を自室で続けていました。
黒の根源は黒のクロニクルを通してフィーナ父を操り空間転移を行ってユグドやエイレヌスの祖国に攻撃を加えていたものと思われます。フィーナとエイレヌスに面識があるのも年代記の大陸を度々襲撃していたのかも知れません。

2.黒騎士との邂逅

エイレヌスに追い詰められたフィーナ。ここで年代記に記述されていない筈の黒騎士が現れます。
(元々この場所に助けは来ない筈なので、過去世界ではエイレヌスが追いつく前にフィーナは方舟を起動していたのかも知れません)
こうして世界は新たな領域へと足を踏み出しますが、この変化はまだ誤差の範囲内に過ぎません。
本当の歴史の分岐点は義勇軍が賢者の塔を訪れた後になるのですが、それはまだ先のお話。

(※)時系列的にはユグド大陸より先に年代記の大陸に現れた黒騎士ですが、同大陸の年代記は失われて久しいのでクロニクル以外に彼の記録は残っていないことから冒頭では王都奪還戦を初めての表舞台と表記しています。

4.黒騎士強襲

話は義勇軍にフィーナを迎えた頃に戻ります。
副都を偵察していたエイレヌスがフィーナを発見。
黒騎士と共に義勇軍に襲撃をかけますがクロニクルは暴走。エイレヌスは諦めがつかないようでしたが、黒騎士に促され二人は撤退します。

・黒騎士は深追いを諫めます。

黒騎士がいなければエイレヌスは無茶をしたかも知れませんが、ここはあまり歴史に影響を与えてはいないようです。
この後もエイレヌスは度々義勇軍を先回りするように各地で暗躍を繰り返しますがそこに黒騎士の姿はなく、精霊島で再会するまでの期間彼が何処で何をしていたのかは謎に包まれています。

5.あとがき

この後義勇軍は賢者の塔で歴史の大きな転換点(黒騎士は直接関係ないですけど)を迎えるのですが、その話を始めると少々長くなりそうなので今回は一旦終了。次回は賢者の塔から精霊島辺りの分岐点を中心にお話する予定です。




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