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『戦の海賊』を続けた者の戯れ言
海戦バトルRPG『戦の海賊』(以下センノカ)が2022/3/31にサービス終了(以下サ終)となり約六年半の歴史に終止符がうたれることとなりました。
リリース日から追いかけていたウチ(Ain)にとっても(ブラウザ系を除けば)サ終までの付き合いが最も長かったタイトル。相応に思い入れもあり可能性も感じていたセンノカの変遷と、何が駄目だったのかをユーザーの戯れ言として振り返りたいと思います。
1.センノカと出会った日
私がセンノカと出会ったのはチェインクロニクル(以下チェンクロ)を始めて二年たった頃でしょうか。きっかけは(※)SEGA APP研究所だったかと思われます。始めた理由は二つ。単純に面白そうだったのとチェンクロの石が欲しかったからと記憶しています。以下が第一部のあらすじ。
舞台は冥龍団と呼ばれる海賊達によって世界が分断されつつある時代。駆け出し船長の主人公はベテランのおっさんと幼なじみ少女を伴い自由を求めて大海原に漕ぎ出しました。そこで冥龍団に囚われた大国ゼーラの姫を救出。しかし兄王は冥龍団に取り込まれており、王国の実権を乗っ取るしかなくなった一行は王位継承者の証である伝説の海賊ゼスの大海賊旗を求めて大冒険に出発する。
というのが大まかな流れですね。
ゼスの足跡を辿って色々な種族が暮らす個性豊かな七つの海域を冒険します。
当時はワンピースの熱量が高いこともあり、リリース時期としてはベストなタイミングだったと思います。
このゲームはストーリーもなかなかでしたが、海戦もなかなかに面白みがありました。
プレイヤーは母船と緑、青、赤の三つ巴の相性を持つ海賊と船を組み合わせて敵船団を撃退します。(白(支援)というのもいます)
戦闘は基本オートですがスキルの発動と母船の援護射撃は任意で行える仕様なのでプレイヤーの介入する余地があるのもポイントでした。
緑は白兵や射撃、青は防御や回復、赤は砲撃がそれぞれ得意で、広範囲の海賊を攻撃可能ながら耐久性に劣るバリスタ船。射程は短いが船の破壊に特化したカタパルト船といった船を組み合わせて最強の船団を作るのですが、いかんせん年を追う毎に海賊がインフレしてしまうのです。
(※)当時やっていたSEGAのアプリゲーム総合番組
2.壊れゆくゲームバランス
初期の頃からバランスブレーカーは存在していたのですが、年を追う毎にインフレが加速するセンノカ。
海賊が強くなりすぎて次第に船がお飾りになってしまいます。母船の援護射撃は足止めにもならず、元々耐性の低いバリスタはすぐ折れる。カタパルトはインフレに耐えられず使う人が皆無に。特殊船ほど個性を発揮できない状況。
運営も初期の海賊を生かそうと超覚醒という要素を追加しましたが、ぶっちゃけ新海賊も超覚醒持ちなので格差は埋まらず周回作業だけが増える悪夢。(初期は超覚醒素材ドロップにも難儀しました)
船も強化上限が二倍になりましたが、素材の入手困難さに対してあまり強化の恩恵がないのですよね。
(特殊船なんて強化素材すら未実装)
インフレは更に加速し元々☆5だったキャラの上限は☆6の英傑、A級、Z級が順次追加され理解不能に。しかも☆6以上は同キャラ5枚集めないとアビリティが解放されず真価を発揮しない仕様。
それで新海賊の使い道は対人戦と高難度クエスト。
廃課金勢は札束でマウントを取り合う様相になりました。正直アビリティもスキルもごちゃごちゃし過ぎて誰と誰を組み合わせると強いかも分からない。(攻略サイトも過疎化してました)こうなってくると頼みの綱は本編とイベントクエストなのですが、ここにも問題が発生します。
3.遅延する本編とお茶を濁すイベント
詳細は忘れましたが初期の頃は定期的にストーリーが追加されていたように思います。
しかしユーザー数が伸び悩んだ2017年(※1)第二部後半に運営は移管され、センノカを率いてきた名物Dも降板になりました。移管前から予定されていたであろう第二部5章まではつつがなく更新されましたが、徐々に物語は遅延が続き第二部が終了したのは翌年の2018年。その後2020年に(※2)第三部も完結しましたが第四部への伏線を残す形となりました。
2021年第四部の序章となる(※3)3.5部が公開された後本編の更新はなく打ちきりが決定。(正直な所第四部に続く結末にしたのは未だに納得できません)
ストーリーが頓挫している間にもイベントは定期的に開催されましたが、近年は半分以上が復刻イベント(使い回し)で新作イベントもギャグテイストの強い茶番劇に終始していたことも追記しておきます。
以下は過去にセンノカとコラボしたタイトル一覧になりますが、偏りや世界観に関するツッコミは抜きにしてもどう思います?
キャプテン・ハーロック、蒼き鋼のアルペジオ、七つの大罪、宇宙戦艦ヤマト2199、モーレツ宇宙海賊、ディスガイアD2、ヤッターマン。
このコラボには問題がある。
最初に起きたのは有料ガチャチケット事件。
移管後初のコラボ先であるモーレツ宇宙海賊なのですが、コラボガチャが有料チケット(¥500)限定だったのですよね。有料ですよ。
有料キャラは時折見かけますが、確率も4%以下で天井無しの闇鍋仕様だったように記憶しています。
かなり悪評で引退者を続出させたようです。(以後有料チケット販売は無くなりました)
次に起きた事件が最後のコラボとなるヤッターマン。
これ何が問題かというと昭和版なのですよね。
平成版もあるにも関わらず、筆者が生まれる前に放送されていた昭和版。
幾ら再放送やリメイク等で名前を知っていても、ガチ世代は50代以上。明らかにユーザー層とかけ離れています。案の定(失笑以外)話題にもならず以後コラボは行われなくなりました。
(※1)第一部の後日。霧に覆われた封鎖海域を越えてきた帝国。彼らが振り撒いた毒を解毒する旅が描かれる。難点はありますが面白かったですよ。
(※2)第二部の後日。未開海域探索を続ける中で、徐々に現在の世界が古代遺失文明のやらかしに起源があることが表面化してくる。消化不良な終わりかたに不満はありましたが、前半は面白かったです。
(※3)第三部から続く物語。未知の海域『遥かなる航路』を舞台に『双頭の蛇』と呼ばれる過去最凶の海賊団との戦いが繰り広げられる筈だった。
4.結局何がダメだったのか
酷評していますが正直本編は好きでしたよ。
元々危うかった雲行きを移管後も支えて第三部完結に導いたスタッフが悪かったとは思いたくないです。
それでも第一部のラスボスが実装された辺り(当時は移管前)から迷走の兆しはありましたけど。
意味不明な実装もそうですが、ぶっちゃけキャラの使い方が下手だったのは確実でしょう。
初期は勿論のこと追加されたキャラも一部を除くと使い捨て状態でしたからね。
これが旅路なら過去キャラの再登場が限られるのも理解できますが、アジトを中心に活動範囲が広がる一方で使いやすいキャラ同士の掛け合いに終始したせいかネタが尽きた感はありました。
ストーリーの更新も滞っていましたが、ストーリー関連の扱いも下手に思います。
キーキャラは実装されても強くないのは勿論のこと、人気が出そうなキャラが実装されないのもしばしば。
三部以降はストーリーに絡むキャラはほとんど出番がなくなり、マップも4章以降は過去マップの流用というエコ仕様(?)。
結局キャラの扱いが下手。バトルがインフレ。イベントがマンネリ。本編更新の余力も不足。この辺が終了に繋がったのでしょうかね。それでも6年半かけて350万DLに留まった作品を維持してきた運営に謝意を込めてこの話を終わりたいと思います。お疲れ様でした。