【Mリーグ】32試合消化時点の全32選手の感想【2022】

Mリーグ2022も、早くもレギュラーシーズンの32試合が終わった
レギュラーシーズンの約1/3を消化した計算だ
選手一人あたり、まだ平均8試合しか戦っていないが、ここまでの全32選手への感想を書いてみました

【第1位】松ヶ瀬隆弥+233p(4-3-0-1)

【平均素点】34125点(2位)
【和了率】22.45%(12位)
【放銃率】6.12%(3位)
【立直率】24.49%(13位)
【立直成功率】41.67%(22位)
「繊細なる巨砲」の呼び名にピッタリの戦いぶり。リーチをかけてぶっとい腕でツモりあがる印象が強いが、松ヶ瀬の最大の武器は繊細な立ち回りにこそある。繊細な押し引きによる堅い守備(放銃率3位)はもちろんのこと、繊細な立ち回りによる流局時テンパイである。流局時収支は全Mリーガー断トツの+19500点。2位の内川が+13500点であることを見れば、どれだけ凄いことであるかわかるだろう。これだけで大きめの二着1回分の収支である。こういう細かい所が自身だけでなくチームの最終的な順位に影響するのは間違いない。
全32選手中、ガチで麻雀の実力でMリーガーになった男が、そうそう負けるわけがない。解説の土田プロ曰く「今期の松ヶ瀬は400や500ぐらい勝つ」と言ってた思うが、本当にそう思う。というか、チーム事情的に勝たざるをえない。二階堂姉妹というユニットをMリーグで存続させるには、松ヶ瀬が姉妹の負債分を稼ぎ続けないといけないわけだから、100や200のプラスじゃ全然足りない。ちなみに、松ヶ瀬はリーチして丸太のような腕でバッコンバッコンツモりまくるイメージだが、実はリーチ成功率(22位)はそんなに高くない。イメージ戦略って大事。

【第2位】勝又健志+211.6p(4-3-1-1)

【平均素点】32400点(4位)
【和了率】27.19%(1位)
【放銃率】8.77%(11位)
【立直率】21.93%(16位)
【立直成功率】60%(8位)
勝又は勝ち出すと手がつけられない。現在3連勝(7連帯)中。昨年も4連勝があったし、今の勝又は和了率1位。勝又の実力で和了がついてきたら、そりゃ勝つよ。しかも、自摸和了率がぶっちぎり1位の14%。勝又が半荘1回で平均2回近く自摸和了したら、そりゃ負けねーって。ハギーの10倍近く自摸和了してんだから、反則です。
勝又は本当に粘り強く打つ。そして、勝又の親はいつも長引く。視聴者殺しである。視聴者は麻雀プロと違って次の日も仕事があるんだから、さっさと終わらせてくれ~って思ったこと幾度。上手い勝又が今はツキがきてる。普通に勝って全く面白くない。私は「勝又、前世でどんだけ悪行をしたんや」ってぐらいの不ヅキを見たいのである。それにしてもMリーグはエンタメって言われてるけど、中年の、しかもあまり見栄えの良くないオッサンが1位2位なんだから、なんだかんだいって、Mリーグだってガチだよな。

【第3位】瑞原明奈+182.9p(3-2-0-1)

【平均素点】37150点(1位)
【和了率】25.37%(3位)
【放銃率】10.45%(18位)
【立直率】16.42%(29位)
【立直成功率】72.73%(1位)
昨年のMVPがフロックじゃないことを完全に証明してみせた。出場回数が少ない中、プラスを重ねての3位は見事の一言。順位点だけじゃなく、しっかり素点(平均素点1位)も稼いで、パイレーツの稼ぎ頭。高い和了率(3位)と高いリーチ成功率(1位)で、応援していて楽しい。やっぱり麻雀は和了しないと面白くないよね。
Mリーグの過去の各種タイトルホルダーの中で、実績と格が下の瑞原だが、昨年のMVPで完全に覚醒したね。見ていて危なげなところがまったくない。もう女流プロの中じゃトップクラスであることは間違いない。今期もプラス成績で終えるだろうことは疑いようもない。

【第4位】松本吉弘+173.4p(4-1-2-1)

【平均素点】31675点(7位)
【和了率】24.75%(4位)
【放銃率】11.88%(23位)
【立直率】23.76%(14位)
【立直成功率】58.33%(10位)
今期好調のアベマズの登板志願兵。志願の場面はなかったが、現在目下最多勝(タイ)争い中。3連勝の後はパッとしない成績が続いていたが、直近の試合でトップを取って、好調のチームの中でも一番の稼ぎ頭。若手と言ってられる時期は過ぎたし、そろそろ世代交代の時期か?今期の松本ならワンチャンMVPがあってもおかしくない。
掴み芸で一世風靡した松本はどこへ行ったのかというぐらいの、今の松本の信頼感。高い和了率(4位)に加え、勝又に継ぐ高い自摸和了率(12.87%)は力強さを感じさせられずにはいられない。白鳥がアベマズの盾なら、松本はアベマズの矛。中二病風に言うと、「チームの優勝まで、その矛貫き通せるか、松本!」といったところか。

【第5位】白鳥翔+151.3p(3-3-3-0)

【平均素点】30144点(8位)
【和了率】26.89%(2位)
【放銃率】10.92%(20位)
【立直率】13.45%(32位)
【立直成功率】68.75%(2位)
脅威の25試合連続ラス回避。まさに安定感。安定感の塊。アベマズの盾。多井の後を継ぐ男。と思っていたら、どうやら継ぐのはコバゴーの後だったようで…。現在の麻雀で、リーチは最強の攻撃手段なんだけど、リーチ率最下位でもこんなに勝てるんです。今期のMリーグは全体的に仕掛ける場面が例年より多く、自摸れないリーチをかけるよりも仕掛けてサッとあがった方が強いのかもしれませんね。そういう意味では、今期の白鳥のスタンスは正しいのかもしれない。
今期の白鳥はツキ過ぎ。東場で点数持って、南場はガチガチで、見ていて楽しくない。白鳥には最高得点を更新してやろうという気概がまったくない。あと、白鳥は守備力が高いというイメージだが、実はそんなに守備力は高くない。放銃率は20位でMリーグ平均より下である。イメージ戦略って大事だよね。

【第6位】伊達朱里紗+136.8p(3-2-2-1)

【平均素点】32100点(5位)
【和了率】16.83%(22位)
【放銃率】3.96%(1位)
【立直率】13.86%(31位)
【立直成功率】42.86%(21位)
なんだかんだいって、ここまで出た役満は伊達の四暗刻のみ。間違いなく持ってます。今期はフォームチェンジを試みているのか、守りに入ってしまう場面が多々あり、歯がゆい思いをしています。それでも3勝は見事だし、何より守備力が素晴らしすぎる。放銃率3.96%(1位)は2半荘に約1回しか放銃しないという鉄壁ぶり。今期もプラスで終わるのは間違いない。
解説は良かったです。内容はともかく声が良いと得だわ。ただ日吉の日だけにした方がいいかな。それにしても、伊達の安定感はんぱねー。ずっと個人順位の上位をキープしていて、応援するほうも安心して見ていられる。唯一の心配な点は昨年の積極性が少し失われているところ。もっとバンバン攻めていいんだぜ、ケツは寿人と滝沢が持つんだから。

【第7位】日向藍子+114.7p(2-3-3-0)

【平均素点】31838点(6位)
【和了率】18.52%(19位)
【放銃率】7.41%(6位)
【立直率】19.75%(20位)
【立直成功率】56.25%(11位)
お前ら、「運ゴリ運ゴリ」って失礼だぞ。ただの「運ゴリ」じゃねーからな。結果を出せる「運ゴリ」だからな。それはもう実力だろ。日向はMリーガーで今期一番安定している。ラスを引いていないことからわかるように、とにかく安定している。素点の安定感はぶっちぎりで、全試合で素点をマイナス1万点してないのは日向だけ。これがどんだけ凄いことか。チームに一人いるだけで、チーム運営がどれだけ楽になるか。計算できる選手の存在は大きい。
高い素点力、高い守備力でチームに貢献する日向。リーダーの多井もまさか自分がチーム内最下位になるとは夢にも思っていなかっただろう。アベマズ初優勝の鍵は実は日向だと思っている。

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