【2022】あの日あの時あの場所で、魚谷プロが九蓮宝燈を狙ったのは正解だと思います【0214】
本当に、今さらなんですけど、魚谷プロがMリーグ2021の2月14日第1試合の南1局で12000確定の両面テンパイを外して九蓮宝燈を狙いに行った件について、二ヶ月以上考えに考え抜いた私個人の見解を書きたいと思います
本当に今さら、です
圧倒的に魚谷プロの選択を不正解とする意見が多いのもわかっていますし、実際問題、6000オールを逃して7700をなんとか和了できたというのは、まぎれもない事実です
というか、その半荘でトップを取るにあたって、魚谷プロの選択が、損だったか得だったかという議論は出尽くしていますし、私個人としても損に決まっていると思っています
それでも何故、私が魚谷プロの選択を正解だと思うようになったか、気づいたかを書きたいと思います
私個人の妄想ですし、魚谷プロが対局中の短時間の思考で同じように考えたかはわかりませんが、おそらくは遠からずだと思っています
何度も言いますが、私個人の妄想ですので、そこのところをよろしくお願いいたします
まず、魚谷プロの気質です
魚谷プロは腰が低いことで知られていますが、その実、非常に我が強いです
そして、何故そういうふうな思考を持ち得るようになったのかは不思議で仕方ないのですが、ヒロイン気質といいますか、自分の事を特別だと思っている節があります
魚谷プロのこの2点の気質を押さえておくことが、今回の事象(選択)が起きた理由をわかりやすく受け入れられる近道です
次に、今回の件について、私がこれだと思った言葉を紹介します
それは『伝説効率』という言葉です
一見すると、何のこっちゃというふうに思ってしまう言葉ですが、これほどピッタリくる言葉もないなと気づきました
『期待値』という言葉の対義語のように使われていた『伝説効率』という言葉ですが、これすなわち、起こした事象がどれほどの伝説になりうるかという伝説度合いと、それをその時点でどのぐらいの確率で起こしうるかというバランスを取った言葉だと思います
まず、九蓮宝燈の価値です
この場合、放送対局での九蓮宝燈の価値になりますが、YouTubeで「九蓮宝燈」と検索してヒットする動画は4本
そのうち、小島武夫プロは鬼籍に入っているので除外するとして、現役のプロ雀士は、藤原隆弘プロ仲田加奈プロ岡田紗佳プロの三人
これをMリーグで魚谷プロが九蓮宝燈を和了したと仮定し、その価値を、三人の九蓮宝燈の価値と価値を比較します
まず、岡田プロの九蓮宝燈はバラエティー番組であること、対戦者が麻雀プロではなく芸能人であることから、魚谷プロが和了した時の価値と比べて、圧倒的に価値が低いです
次に藤原プロの九蓮宝燈は、対戦者が麻雀プロではあるものの、既に勝敗が決した後の優勝に影響がない和了であること、藤原プロが今後Mリーグに呼ばれる可能性が低いことから、これも魚谷プロが和了した場合より価値が低いと言えます
最後に仲田プロの九蓮宝燈ですが、対戦者が全員麻雀プロですし、仲田プロはMリーガー候補として名前がたびたび上がることからも、三人の中では一番価値の高い九蓮宝燈だと言えると思いますが、対戦者が全員女性プロなので、Mリーグという舞台、男女混合の試合ということを考慮した場合、魚谷プロが九蓮宝燈を上がった時の方が価値が高いと思います
ということを踏まえて、次に魚谷プロのリターンを考えてみます
みなさんご承知のように、魚谷プロはタイトルをいくつも獲っている、有名プロです
フツーに考えたら、何もしなくても、最低あと五年は安泰です
だがしかし、世はMリーグ全盛で、各団体のリーグ戦のタイトルを獲ってもMリーガーに指名されるとは限らない
誤解を怖れず言えば、Mリーガーにあらずんば、トップ麻雀プロにあらずとすら言える状況である
Mリーガーには、麻雀の技術以上に求められるものがある
それは知名度だったり、見た目だったり、職歴だったりと一概には言えませんが、一つ言えるのは、Mリーガーになるのは難しいが、なれたらオイシイということ
現Mリーガーそのオイシイ席をどきたくないし、Mリーガーを狙う麻雀プロは誰かをどかしてでも座りたい
現Mリーガーである魚谷プロとしては、その席からどかされないようなモノを積み上げたいのは当然のことである
これはなにも魚谷プロだけの話ではない
どかされない為には、何はともあれ個人成績が大事なのは言うまでもない
言うまでもないが、麻雀はそのゲームの性質上、運不運に左右される割合が大きい
いつ自分にとんでもない不運が長期的にふりかかってくるかはわかったものではないです
その為にも、自分の商品価値を高めるのに必要なモノは、いくつあっても困ることはないと思います
魚谷プロはMリーグ2年目に個人MVPを獲得しました
多くの麻雀好きが、女性でMVPはそうとう価値があると思っていたと思います
もしかしたら、今後女性のMVPが長くに渡って出現しないかもしれないとすら思っていた人も少なくないでしょう
おそらく魚谷プロもそう思ってたでしょう
自分はMリーグで唯一の女性MVPプレイヤーだと
自分にはオンリーワンの価値があるんだと
それがまさか2年後に女性のMVPが出そうだとは想定外だったと思います(当時はまだシーズン途中なので結果は出ていませんが)
女性MVPはしばらくは自分だけと思っていたでしょうから、そうとう焦ったと思います
なぜなら、魚谷プロはMリーグのレギュラーシーズンの成績が、MVPを獲った年以外はマイナス
通算でもマイナスだからです
つまり、成績が良くない
これは、状況によっては切られかねないことを意味しています
なぜなら、女性MVPは自分だけじゃないから
そこに絶対的な価値が無くなってしまったから
もしそこで、Mリーグ唯一の九蓮宝燈を和了したプロという称号があったら、だいぶ切られづらくなると思いませんか?
ただの役満ではなく、レア役満の九蓮宝燈ですから
出現率約22万分の1なんで、さすがにそうそう和了する人はいないでしょう
つまり、和了できた時のリターンが無茶苦茶デカイ
今、目の前に、Mリーグという大舞台で、九蓮宝燈を成就する可能性が、出現率に比べたら、圧倒的に高い(形が良い)手牌がある
12000点というケチな点棒を拾うか、今後長くに渡ってMリーガーの地位に居続けられる可能性を狙いに行くかと言ったら、魚谷プロは後者でしょう
なんせ、魚谷プロは自己肯定感が高いから
自分を特別だと思っているから
自分は和了できると思っているから
そして、間が悪いのか良いのか、日にちが悪かった
その日はバレンタインデーだった
もし仮に九蓮宝燈を和了したら、今後Mリーグでバレンタインデーに試合がある度に、「バレンタインデーと言えば魚谷プロの九蓮宝燈」と放送で名前が出ることは間違いない
何度も言うが、魚谷プロは自己のことを特別な人間だと間違いなく思っている
「バレンタインデーにMリーグの大舞台で九蓮宝燈を和了する私」が確実に頭をよぎったはずだ
それが魚谷侑未というプロだし、であるから今の地位にまで昇ってこれたのだと思う
第三者が確率的な見地から、局地的な場面のその選択を批判するのは簡単なことである
しかし、麻雀人生はその場だけで、その1年だけで終わるわけではない
魚谷侑未プロという麻雀プロの大河ドラマを考えたら、あの場面で九蓮宝燈を狙いに行くのは、決して間違いではないと思います
結論としては、魚谷プロは魚谷プロである以上、あそこで九蓮宝燈を狙いに行ったのは間違ってない、ということで
ちなみに、1月3日の魚谷プロのノーテンリーチは絶対に許せません
「人間だから、誰でもミスはある」と擁護する声が多数でしたが、私は絶対に許せません
とにもかくにも、やった状況が悪すぎます
発生したのは1月3日の第1試合ですが、第2試合のメンバーが『東城日向伊達岡田』という華やかな卓に対して、第1試合は『多井魚谷寿人堀』というMVP3人にMVP狙いを公言している堀という、超ガチ卓
しかも、2022年のMリーグ最初の試合で、三が日で普段Mリーグを見ない人をMリーグに引き込むチャンスの日
ガチ卓と華やか卓で、ドンキングがマッチメークしたかのような対戦カード
そのガチ卓の方で、「ノーテンリーチ発生」ですよ
普段麻雀対局を見ない人からしたら、「最高峰とか言っててノーテンリーチとかするのかよ」って思うでしょうし、
魚谷プロが女性プロであるが故に、「だから、女性プロは駄目なんだよ」と思われる可能性があるわけです
Mリーグ全体に対しても、女性プロ全体に対しても、どれだけ迷惑をかけたか計り知れません
可能性の低い九蓮宝燈を狙いにいったことよりも、ノーテンリーチの方を叩くべきだと思うのですが、実際は逆なんですよね
個人的にそこがわかんないんすよね~
本当に不思議で仕方ないっす