🅿︎98。アニメーション「ＷakeＵp,Ｇirls！」2018年回の設定page49

🅿️16。🅿︎17〜34。🅿︎47参照。
裏プロフィールを主軸に、公式プロフィールを補助として創作してます。

林田藍里の求めに応じてパフォーマンスを披露した島田真夢は、その反応を確かめようと藍里と七瀬佳乃に視線を向けるのですが、意外にも無反応であり、他のメンバーも顔が強張った状態で押し黙ったままでした。

…アレ？伝わらなかったのかな？…（ライオン）

静まり返る空間に不安を感じていると、

「“まゆしぃ”さん凄いです。話し方と言い、気を引くような仕草と言い、まさにアイドルです」（はやまる）

速志歩が興奮状態で伝えると、

「“あっちゃん”見た見た？“あっちゃん”に絶対足りないのはコレだよ！」（もっちー）

守島音芽が顔を覗き込むように“阿津木いつか”に圧力を掛けてます。

「私レポート無理、トークも無理、“まゆしぃ”さんの表情は、もっと無理」（あっちゃん）

迷惑そうに音芽を片手で押し返す“いつか”です。

ＲＧＲの三人が盛り上がるところを見つめた菊間夏夜が、

「イヤ〜『凄いなぁ』って事は分かるんだけど、私とは次元が違い過ぎてリアクションの取りようがないんだよね。皆んなはどう？」（ワニ）

無言の頷きで同意を確かめ合いました。

続いて腕組みした佳乃が、

「アイドルスマイルへのスイッチも驚きだけど、直後のプライベートフェイスへのチェンジの方が『ドキッ』とするよね」（シロクマ）

その言葉を岡本未夕が捕捉します。

「“まゆしぃ”の色気は爽やかですね〜、コスチュームを着てたら、私でも悩殺されちゃいますね」（ワシ）

三人は、しみじみと呟くのでした。

続いて夏夜は、共に間近で見ていた藍里に声を掛けます。

「ねぇ“あいちゃん”特等席で見た感想はどうだった？・・・“あいちゃん”⁈・・アレ？」（ワニ）

真夢を見つめたまま微動だにしない顔を、心配そうに覗き込むのですが、瞬き一つしません。

「“あいちゃん”動かないね、息はしているの？」（トラ）

「気絶でもしてるんじゃないの」（オオカミ）

素っ気ない片山実波と久海菜々美の言葉で心配になった真夢は、藍里に向けて左腕を伸ばすと、右頬を指先で軽く触れてみました。

刹那、接触された感覚で我に返った藍里は後ろに身体を逸らし、そのままバランスを崩して傾き、堪えようと無意識に右手で真夢の手を掴み、左手は畳に押し当てるのですが身体を支える事が出来ません。

この動きを予想していなかった真夢ですが、持ち前の反射神経で藍里の二の腕を自身の右手で握り支えます。

藍里の隣に座っていた“阿津木いつか”は何かを察していたのか、正座していた足を崩して構えていたので、倒れて来る藍里の身体を抱え込むように支える事が出来ました。

ほんの一瞬の出来事ですから、他の者は反応が出来ません。

…ちょっと大丈夫？…

と声を掛けるのが精一杯でした。

身体を引き上げた真夢は“いつか”に礼を言うと、背中を支えながら楽に座らせ、身なりを整える手伝いをしました。

その面倒見が良く手際がよい姿を見た速志歩と守島音芽は、顔を赤らめながら見つめています。

二人が何を感じたのか察した夏夜が、

「コラコラそこの少女達、この二人は親友であって、小百合ちゃん（百合）じゃないからね」（ワニ）

「分かってますけど、ビジュアルが凄く可愛いいんです。ねぇー」（はやまる）

歩が音芽に同意を求めると、

「本当、毛繕いを見ている見たいです。ねぇー」（もっちー）

同調するのでした。

二人の掛け合いに、
…夢見る乙女だね…
と感じた佳乃は、

「猫じゃないんだからね・・・でも　似たようなものかな」（シロクマ）

彼女達の空想を打ち消しながらも納得するのでした。

「皆んな何言ってるの。“いじられる”事はしてないよ」（ライオン）

真夢は全く意に介さないのですが、藍里は強く意識したようで、
…もういい大丈夫…（サメ）
と、両手で軽く真夢を押し返すのでした。

「“あいちゃん”どうしたのですか？」（ワシ）

落ち着いたであろう藍里に未夕が訊ねると、

「凄い、可愛い、ヤバいって興奮したら、急に・・・アレ？私どうしたんだろう」（サメ）

恥ずかしそうに説明する藍里でした。

その言葉に反応したのは実波で、

「“あいちゃん”は器用に気絶していたんだよ。危うく冥土に送られるところだったね……うん？違うかな」（トラ）

最後の言葉に疑問を持ちながら話すと菜々美が訂正します。

「昇天してたのだから、楽園に手をかけたのよ、冥土に落としちゃ成仏出来ないでしょう」（オオカミ）

二人の話しを聞いた藍里は、恥ずかしさのあまりに顔が赤く染まります。

そんな中、未夕が真夢に訊ねました。

「どうして“まゆしぃ”は、そのスマイルをＷＵＧでは見せないのですか」（ワシ）

すると驚いた表情の真夢は、

「『どうして』って、司会もファンとのコミュニケーションも“みゅーちゃん・みにゃみ・ななみん”が相応しいからだけど・・・私もプレゼンスに加わった方が良いのかな？」（ライオン）

すると菜々美が未夕を諭します。

「このスマイルで“まゆしぃ”が本気を出したら、私達はステージでアンサンブルキャスト化するけどいいの？」（オオカミ）

「えっと、なんですか？そのアンサン何とかと言うのは。カッコいい名前ですね」（ワシ）

と興味津々の未夕でしたが、

「エキストラの事だけど、モブキャラの方が理解出来る？」（オオカミ）

その解説に声を失い、一瞬固まった未夕は深く考え込むと、

「モブはイヤです！アンサン何とかの方がいいです！」（ワシ）

思いっきり駄々をこねる仕草をして訴え掛けました。
そんな未夕の言動に対して、
…コイツ理解しているのか？…（オオカミ）
と眉をひそめる菜々美です。

その時、二人の［コント？］を眺めていた夏夜が溜め息を吐き、

「未夕、今あなた“まゆしぃ”に対抗してワザと『可愛い』をアピールしたでしょう」（ワニ）

問い詰めるような口調で質問すると、右手を頬に当てた未夕が、

「あら“かやたん”には、分かっちゃいました」（ワシ）

アッサリと認める岡本未夕でした。

page50に続く。