🅿︎68。アニメーション「ＷakeＵp,Ｇirls！」2018年回の設定page19

🅿️16・🅿︎17〜🅿︎34・🅿︎47参照。
裏プロフィールを主軸に、公式プロフィールを補助として創作してます。

アイドル活動を続けられるだけで御機嫌な島田真夢ですが、未だにI-１clubとの関係を取り沙汰されている事に不満が溜まります。

ネットでの批評など興味がなかったので、一切閲覧する事が無かったのですが、割り切ってコメントを覗くと、白木徹との対立や関係を事細かく歪曲されていたのでした。
また、初代センターと３代目センター候補（新章で辞退してます）との対決で盛り上がり、更に二代目センターとの謂れのない東西対立まで煽り立てられています。
そしてやはり［出戻り志願］の記事が格好の的と成ったのか、I-１センターへの復帰を企む【偽りの動向】が拡散していたのです。

その想像逞しい文面に呆れて感心もするのですが【自らの欲望の為にＷＵＧを利用している】などと、捻じ曲げられた投稿に憤りを覚えたのでした。
…私は未だに I-１センター扱いなんだね…
皆（ＷＵＧ）もこのサイトを見ているのかと思うと【この世界を駆逐したい】衝動に駆られるのでした。

年が明けて（2018年）グリーンリーブズの仕事始めです。
改めて全員が事務所に揃ったところで、丹下順子が切り出します。

「去年話しが有ったアイドル交流の企画だけど、キー局での採用が決まったわよ！それも異例の二時間スペシャルなの。どう？やれば出来るでしょう」

皆一斉に歓喜し、松田耕平はまともに交渉をして来た丹下順子を褒めちぎるのですが、

「わぁ！どんな裏取引をして来たのですか？…」
と、痛いところを突いて来た片山実波の言葉に、一同静まり返るのでした。

「実波！大人の事情を詮索するんじゃないの！」
と本気で怒る丹下を、佐藤麗公がそっと宥めます。
その様子を見たＷＵＧの面々は、

…やっぱり、そう言うオチか…（シロクマ）
…全く進歩がないよね…（ワニ）
…子供のお使いですか？…（ワシ）

歓喜から一転、悲嘆に暮れる呟きが漂います。
「何言ってるのよ！地方の芸能事務所が、そう簡単に全国ネットを動かせる訳ないじゃない。それでも二時間枠を頂けたのよ、私に感謝しなさい」
堂々としたその物言いに、少しは信じる気持ちに成った面々ですが、

「それで、どのような企画に落ち着いたのでしょうか？」
間髪入れずに真夢が質問すると、
「まぁね。色々諸事情が有って、主役は『向こう』に譲ってＷＵＧは実を取る形に落ち着いたのだけどね…」
言葉を濁し始めた丹下を、疑心暗鬼の目で見つめるＷＵＧ達です。

「いい、あなた達。途中で話を遮らないで、最後まで聞くのよ！意見は私が指示してからになさい。分かった！」
ＲＧＲも含めて顔を覗き合い、これはダメだなと一通り目配せすると、一斉に丹下に注目し圧力を掛けます。

緊張した空気の中、ボートの前に丹下が立つと、ペンで書き表しながら説明しました。
「まず番組のタイトルだけど『I-１club プレゼンツ、ロコドル発信』と成ります。趣旨としては、I-１clubのアイドル達が全国のアイドルを訪問し、コミュニケーションを通して地方の名所や隠れた名店を訪問しながら、お互いの楽曲をライブ形式で演奏し、ロコドルの魅力をお届けする旅番組と成ります」

さあ、早くもＷＵＧらの顔色が怒りに満ち、握り拳に力が入ります。
ＲＧＲらは前回の企画作りに参加してないので、目の前に漂う殺気の意味が分からず困惑しています。

今にも猛獣のように吠え掛かろうとする目を無視して丹下は続けます。
「初回の訪問先は仙台市と、I-１club公認『サテライト・アイドル』ＷakeＵp,Ｇirls！との共演で、仙台市の台所『千臺朝市』の探索と、ＷＵＧが独自の目線でお薦めする仙台市の見所をご紹介します」

…サテライト・アイドルって⁈…
思わず口走るＷＵＧ達です。
各々が意味を理解して想像・解釈すると、衝撃を受けるのですが、

「ハイハイ！質疑応答は後にして！続けるわよ」

その注意喚起に、不満ながらも静かに注目するのでした。

「二回目以降のルールとして、訪問する人数は　I-１から二名、ＷＵＧから一名の計三名で旅をして交流を深めますが、次の回では『必ず』別のアイドルを出演させます。要は、連続して同じアイドルを出演させない方針です。また、交流ライブで使用する楽曲は、訪問先のアイドルとI-１clubの歌をメドレー形式で演奏し、親交を深めます」

話しが終わりボードへの記述を終えると、皆の不満一杯の顔を見渡しながら、
「以上で概略の説明を終わるけど、疑問が有る人は挙手して一人ずつ質問しなさいね」
胸を張って仕切る丹下です。

ＷＵＧらは我慢をして最後まで説明を受けた分、意外にも冷静であり、事を荒立てる者は居ませんでした。

…これ全部パクられたよね…（シロクマ）
…怒りを通り越して呆れたわよ…（オオカミ）
…ここまで奪われると、逆に清々しいよね…（ワニ）

落胆した空気の中、それこそ意外にも自分の構想を横取りされた真夢が冷静に質問します。
「そのサテライトの意味は、衛星・人工衛星・補助ターミナルなどで、所謂（いわゆる）本体から離れた小規模の物の意味ですから、メインとサブの関係ですよね。そうなると直訳すれば　I-１clubから分離したアイドルですので、意訳すれば I-１派生アイドル、若しくは　I-１協力アイドルでしょうか？それともストレートに　I-１衛星アイドルかな？良く出来ている言葉だと思いますが、社長のアイデアですか？」

ＷＵＧらは、
…いつから I-１clubの傘下にされたの？…
と憤り、ＲＧＲらは大いに驚くのですが【アッッ】一人“阿津木いつか”だけは喜び興奮しています。

不満一杯の呟きを耳にしながら、腕組みをして聞いていた丹下順子は、皆の想定内の言葉を口にします。

「白木さんよ、白木徹さん…」

だろうなと思ったＷＵＧらは、大きな溜め息を吐いて怒る気力が抜け、ＲＧＲらは更に驚きの悲鳴を上げ、島田真夢は大きく横に首を振るのでした。

page 20に続く。

白木徹、何を考えた？