最近見つけた相手の自虐を封じる方法
1.自己紹介とあらすじ
私は千年鯨。
定食屋とラブホの清掃バイトをして暮らしている。
今回語るのはラブホの清掃バイトにいるとある人の話だ。
その人は耳が聞こえず、補聴器をしている。
その人は以前書いた記事、素直すぎてえこひいきしてるのか?という疑惑を持たれており、昼間の清掃の人に思いっきり嫌われている人だ。
普段は大声で会話をするのだが、接する内にだんだんと相手に嫌気がさしてきた。
何度も感謝されるのはありがたいのだが、すごく疲れてしまう。
どうしてこんなに疲れてしまうのかと思った私はもしかしてと思い当たる。
それは自虐が多いとのことだ。
というわけでこれから自虐さんと呼ぶことにしよう。
2.謙遜か? 自虐か?
自虐さんはよく自分は頭が悪い、バカだと語る。
どのくらいバカなのかというと、方向音痴でいまだにホテル内をウロウロするほどだ。
自虐さんが難聴を抱えていることから、今まで苦労したのかなと想像できる。
過去のことについてあらゆる話を聞いてないがなんとなくは想像できた。
自己肯定感が低いのか普段から何度もその話が出る。
私をほめる時も、
「○○さんすごいですね、私はバカだからそんなことできなくて」
と出てくるのだ。
一緒に働き始めたときは謙遜する人なんだなあと思ったが、だんだんと聞いているうちに自虐じゃねえかと思うようになった。
褒められている時も自分はバカだとかそういう話が出てくるため、イライラするようになったのもそれが原因かもしれない。
本当、自虐っていやなものだね。
何度も繰り返し聞いている内に自虐さんをいじめようかとか殴ろうかという衝動が出てくるようになった。
もしかしてこれがDVをする人の心理なのかもしれない。
そう思うくらい私の心はどす黒くなっていた。
3.イメージトレーニングをしてみる
もうこの人の自虐を二度と聞きたくない。
そう思った私はしばらくイメージトレーニングをしてみることにした。
私は人に嫌なことをいやと簡単に言えないタイプである。
そのため、はっきりと伝えるにはイメージトレーニングが必要だと思ったのだ。
その結果、こういう返しをしようと決める。
「私、バカなんだよね」
とその人が言い出したら、
「ああ、そうだね。馬鹿だね。あなたは同じ話をするしかできない馬鹿だねえ」
と。
さあ、実際に返答をしてみようとその日の業務に挑んだ。
4.あれ、自虐全く出てこない?
その日の業務は自虐さんと一緒にベッドメイク。
ああ、この人と一緒かとうんざりした私は無言で作業を進める。
自虐さんには何度も話しかけられたのだが、「ああそうだね」と塩対応を繰り返す。
それを繰り返していると、ふと気が付いた。
あれ、自虐さんの自虐、私はバカなんだよねという話が出てこない。
もし自虐が出てきたらビシっと自虐をやめてほしいと言うつもりだった。
何気ない行動が自虐を封じるなんて思わなかったのだ。
今度、一緒に働く時にも無言を突き通してみようと思う。
5.自虐はいいものか、悪いものか
自虐について思ったのは、何度も聞いていると呪いのように感じるということ。
ある意味、自分自身を縛っているのではと思う。
自虐さんの自虐はある意味自己紹介であるし、何度も語られるとこの人はいじめてもいいと思うようになった。
笑点のように笑いに昇華できたらそれはそれでいいけど。
まあ、これからは自虐を聞かずに平和にすごしたいものだ.