NDA,and...
3日ほど前に、「東北新社が3Dに提示したNDAがきつい」と題したポストを書き、【ぜひ、東北新社からのコメントをIRで読みたいです。】と締めました。まさか東北新社さんがこのnote読まれているとは思っていませんが、本日3Dのコメントに対する東北新社さんのコメントが出ました。もしnote読まれていたら、この場を借りて深くお礼申し上げます。
精読させていただきまして、素人なりの感想としては「(少なくともこの案件においては)溝は埋まらないかな…」という感想でした。
一応このポストでも再度言いますが、私はプロの法律家じゃないです。単なる東北新社の万株ホルダーです。投資は自己判断でお願いします。
今回のIRとしては、3D側が提示した以下の論点
・3Dのみが守秘義務を負うことになっていた
・3Dの代表が当事者となり損害賠償の対象になっていた
・東北新社に立証責任はなく、3Dには反証責任がある
・裁判ではなく、東北新社が認定したら損害賠償が発動
・損害賠償の額が、実損額+10億円
・3Dの守秘義務期限が無期限
・NDA締結前の情報も含めて全部NDA対象
について、個別に東北新社側の反論が説明してあります。
元を辿ると9月24日に東北新社が出したIRが起点となってのやりとりですが、東北新社側の論拠はその時点から大きく変わっていない(当然ですが)もので、独立委員会の提言をもとに、DDを通じた損害賠償の迅速な回復が目的である、NDAの改変は一歩も引かない、という方針。
一方の3Dは、そもそも17%以上の株式持ってるんだから企業価値を損なうことはしないという前提で、提示されたNDA自体が極端すぎる、というのを論拠にしているように理解しました。
まあ、どちらも立場として正論を言っているようには聞こえるのですが、若干ずれているというか、落とし所を見つけるのが難しいというか。そもそも妥結点はあったのかというか。
ここしばらくは3Dの変更報告書も出ていないので、買い増しも売却もしてないようには見えますが、うーんどうなるんですかねこの先。
Yahooニュース(東京商工リサーチ)の記事にもなっていましたが、上場企業の早期退職が増えていて、ご存じのとおり、東北新社は今年3度目ですし、一部機能の子会社化と売却についてもIRがあった通りです。
直近ではリコー(募集人数1,000人)が大型の希望退職を実施し、構造改革に伴う固定費削減を目指している。
また、2023年は1社(ピクセラ)だった複数回の募集実施が、2024年は9月30日までに3社(東北新社、ワコールホールディングス、ソニーグループ)に増加している。特に、東北新社は9月に今年3度目の希望退職者の募集を発表している。
上場企業の「早期退職」募集46社 人数は前年同期の約4倍 複数回募集が増加、対象年齢は30歳以上など引き下げ傾向
言うて自分も単なる株主だろ、というご指摘はごもっともなので、あまり保有株式には感情移入しないほうがいいのかもしれません。
現在の株価でも配当利回り4%弱。日本の金利に先高感があるとはいえ、まだまだ米ドル一年定期と変わらないパフォーマンスを出してくれます。構造改革を通じて固定費が大きく削減されるようであれば、中期的に利益にも貢献されてくるでしょう。
というわけで、なんとなく反応したものの、結論のない締まりとなってしまいました。