カラオケ伴奏の間違い修正
2020/01/03
カラオケを歌っていて、伴奏に「なんかコレじゃない」という違和感を抱いたことはないだろうか。ちょっと興味深いブログを最近見つけた。はてなブログの「いいうた」を執筆する、あっきーさんの記事だ。まずはこちらを見ていただきたい。
僕は第一興商のDAMともをよく利用しているのだが、やっぱり違和感を感じる伴奏はある。例えばTM NETWORK「All Right,All Night」の間奏でのブラス・セクションは、肝心なところで音程が外れていて、ちょっとズッコケ感がある。このせいで、どうもイマイチ乗り切れない。
もうひとつ、TM NETWORK「Get Wild 2015 -HUGE DATA-」。こちらはアウトロのリフで、拍頭に本来音のないはずの部分に余計な音符が入っている。おそらく、コピー&ペーストで演奏パートを埋める際に、音を削ぎ損ねたのではないか。まあでもこの曲に関しては、超絶長いイントロを尺を縮めることなく高度に再現していて、全体的には立派にできていると思う。それだけに惜しいなー。製作に気合が入り過ぎて、アウトロに辿り着く頃には気力を使い果たしてしまったのだろう。アウトロの一部分だけは引っかかるけど、そこまでの完成度の高さを鑑みると、責める気にはなれない。
あとは、歌詞テロップの間違いもある。TK PRESENTSこねっと「YOU ARE THE ONE」は、最後の最後にどう考えても違うだろ、という豪快なタイプミスが過去にあった。現在では修正されている。
TM NETWORK「Come on let's dance」は、公開曲を聴いていると、最後の最後でみんな同じように間違えているから不思議に思っていたけれど、後になって歌詞テロップが間違っていることがわかって、ようやく合点がついた。そんな中、この誤りに惑わされずに、最後の歌詞を「Wow wow」ではなく「Come on Let's dance」で締めている動画を観たことがあるが、「おお〜っ、さすがだなあ!」と、見終わった後スカッとしたのを覚えている。リスナーとして鑑賞する分にはもちろん「Come on Let's dance」で締めている方が気分良く聴ける。だが、検閲に通らなくなる事態を回避するために、間違いを承知の上で、あえて歌詞テロップ通りに「Wow wow」と歌っている方もいるだろう。締めを「Wow wow」にすることを否定はしない。
コレ、締めの「Come on Let's dance」は正式な歌詞じゃなくて、アドリブシャウト的なやつかなあ。B'zでよくある、歌詞カードに表記されてないフレーズが間奏やメロディーの隙間に差し込まれてある、アレ。例えば「Home」だったらテクマクマヤコン。そういうものかもと思って、ベスト盤の歌詞カードを改めて見返してみた。やっぱり歌詞テロップが間違ってる。コピー&ペーストで安易に入力するからこうなる。とか、製作現場を知らないくせに、偉そうな物言いをしてみたり。
アマチュアの音楽製作なら、好きなだけ時間をかけて納得いくまで作り直せばいいが、プロのコンテンツ製作ではそうはいかない。締め切りがある中で次々と仕事を消化していかなければならない上に、伴奏製作者にとって特に精通しているわけでもないジャンルを担当することもザラにあるだろう。故に、全曲細部に至るまで完璧に仕上げられるはずがない。そこは理解しているが、たまたま生まれた不良品が自分の好きなアーティストのところに入り込んでしまったら「あ〜、運悪いな」と、どうしても思ってしまう。
こういうユーザーの不満の声に応えて、間違いを修正しているのは嬉しいこと。利用するのは大半がアマチュアだ。コアなユーザーであればあるほど、それこそ同じ曲を納得いくまでいくらでも歌い直す。その度に演奏のハズレてる部分でチョッピリ気分が盛り下がるのも、なんだかねぇ。折角大好きな曲を思う存分歌おうかっていうのにだ。
そういう間違いを放置してない。アップデートを繰り返して、現状をより良くしようとする姿勢は支持する。今後も、過去に生まれてしまったイケてない伴奏のアップデートにも力を入れて欲しい。コメント欄の設置希望の声とかも各所で見かけるけど、それよりもこういう音楽面そのものを充実させるのが先だと思うんだよね。
この度、この記事を書くきっかけになった「いいうた」の筆者・あっきーさんは、DAM★ともでは☆AKKIE☆名義でユーザー登録して、楽曲も公開している。過去にこの方の歌う、TM NETWORK(TMN)「Nights of The Knife」を聴いて、すごく気に入ったのでコラボ録音したことがある。パッと見、TM NETWORKに特別詳しいようには見えない。むしろご自身のルーツは別なところにあるような気もするが、ファンの僕が聴いても違和感なく歌えている。仮に僕が自分自身のルーツではない音楽、例えばMr.Childrenを歌ったとして、こんなにうまく仕上げられるかと言えば…まず無理だろう。
あっきーさんは音楽だけで生計を立てているわけではないにせよ、ご自身の歌唱にギャラが発生したこともあるようだ。今頃知ったけど、すごいお方のところへコラボしに行ったんだな〜。録った当時は、そんな予備知識も全くなくて、単に良いテイクだなとしか思ってなかったけどね。