踊ってみた動画で楽しむ小室哲哉

2020/05/13


ダンス・ミュージックは僕が一際好きな音楽ジャンルだ。自らもバリバリ踊るわけではない。でも盛り上げ上手なDJがいれば、勿論僕も楽しく体は動かす。人様に披露して拍手がくるような動きはできないけれど。ちゃんと習ったら楽しいだろうなとは思うね。
 人前で披露する気マンマンの、日頃からダンス漬けの方のパフォーマンスを見物するのは大好き。なんだろう、スポーツ観戦に近い感覚かな。ボクシングやフィギュアスケートなど、自分じゃまず絶対やることないだろうけど、観覧してるだけでも気分がアガる、あの感じ。
 バリバリに踊ってるダンサー本人たちからは、そんな所で見てばかりいないで踊りなよ、と思われるかもしれない。いやいや、観覧が楽しいんだよね。スポーツにしても、いくら観戦を楽しんでいるからといって、リンクの上に自分まで引っ張り上げられたら、途端に困ってしまう人もいるだろう。
 もしかしたらカラオケにも同様のことがあるのかも知れない。自分では歌わないけれど、人の歌を聴くのはメッチャ楽しい!っていう。バリバリ歌っている方からすると、ちっとも歌わない人がいるのに気づくと、「退屈してやしないか」と気をつかうものの、当人はマイクを向けられると正直困る。でも、今しっかり楽しんでるから!…いるかもね〜。
 それがいつかは見物だけじゃあ、飽き足りなくなる時期が早かれ遅かれやってくる。ダンス人口もカラオケ人口もそうやって増えていくんじゃないだろうか。歌やダンスに限らずどんな分野にも言えるだろう。その見物客を繋ぎ止めておくためにも、熱いパフォーマンスを見せていくのが大事になる。
 
 今回はダンス鑑賞の傍ら、僕の好きなダンス・ミュージックを語ることにする。

TRF「EZ DO DANCE」
1993年発売シングル

 TRFはデビュー当時からキッチリ追いかけている。僕は最初、律儀に「TKレイヴファクトリー」と呼んでいて、録音したカセットテープのインデックスにアーティスト名を書くときも、長々とこのように綴っていた。この方が名前っぽい感じがしていたからだ。何より字面がカッコいい。どうも「trf」と書くのが本当らしいと気づくようになったのは、少し後のことだ。
 今やすっかりJ-POPにも浸透しきった感のあるラップだが、発売当時はラップを組み込んである楽曲なんてほとんどなかった。DJ KOO以外にラッパーを10人挙げよ!と言われたら、ほとんどのJ-POPリスナーは答えに窮していただろう。今となっては「10人しか知らないの!?」なんて言われても別に驚かないけど。音楽シーンも随分変わったなあ。
 この曲はイントロがとにかく印象的!イントロクイズに出したら、誰もが迷わず正解できる。動画のパフォーマンスはTRFのオリジナルをトレースする部分と、出演者自身の我を出す部分のバランスがうまい。これは楽しく見られるね。


投稿者・DStage1227
You Tubeチャンネル・avex future of musicに掲載。

安室奈美恵「You're my sunshine」
1996年発売シングル

 楽曲テンポが大胆に変化するのが印象的。Aメロの「YO!」はカラオケだとコール&レスポンスが楽しいポイントだろう。それより何より、僕がこの曲で一番好きなのは、図太い声のラップ・パート。安室奈美恵のボーカル・パートと同等以上に気に入っている。
 第一興商のDAMだと、カラオケの歌詞テロップにこのラップ・パートの詞もなんと表示される。初めて見たときは「ヘェ〜!」と驚きだったな。どこにも書いてないはずだけど。カラオケ制作スタッフによる耳コピで文字に起こしたのだろうか。他の曲でも、たまに「ここのラップ詞、どうやって用意したんだろ」ってのはある。これはイイ!歌がますます楽しくなるね。
 ちなみに、引退時にリリースしたアルバム「Finally」にもこの曲は収録されたが、再録にあたりラッパーが別人に交代している。僕は断然、初代ラッパーの方が好き。
 動画は出演者のスキルが高くて見応え抜群だが、収録時間が短過ぎてすぐに終わってしまう。もっと見ていたいけどねー!

You Tubeチャンネル・安室恵里香に掲載。

TM NETWORK「Get Wild - Dave Rodgers Remix」
アルバム「GET WILD SONG MAFIA」Disc 4に収録。2017年発売。

 90年代にTM NETWORKの英語詞カバーをリリースしたデイヴ・ロジャースが、楽曲発売30周年を機に、今度は宇都宮隆の日本語歌唱によるボーカル・トラックを用いてリミックスを制作。久々に聴いたときは「らしさ全開」という感触がした。リミックスといっても、元のバージョンと何が違うのか、パッと聴いただけではよく分からないほど変わりばえのしないものから、もはや原型をまったく留めていない、コレ普通に新曲やん!というものまで、千差万別だ。デイヴ・ロジャースはこの変える部分と変えない部分のサジ加減がうまい。多くのファンに親しまれるリミックスを作るミュージシャンだ。
 映像の方は、振り付けの節々に単調に見せない工夫が施してある。パラパラ以外のジャンルもできる方が踊ってみたパラパラかなという印象だ。
You Tubeチャンネル・a-chan mに掲載。

ユーログルーヴ「ドント・キープ・ミー・ハンギン・オン」
アルバム「EUROGROOVE#01」に収録。1994年発売。

 小室哲哉が90年代に手掛けた海外進出プロジェクトがEUROGROOVE。この「Don't Keep Me Hangin' On」も小室哲哉作曲だ。まさかこの楽曲の踊ってみた動画があるなんて。いや〜驚いた。なんでこの曲知ってるの?というところに、どうしても興味が行く。これは選曲がいいなあ。
 1994年にTMNがシングル「Nights of The Knife」を一区切りとし、一度活動を終了。その後も小室哲哉作曲のナンバーはリリースされ続けるが、数年もしないうちに作曲家としての活動も途絶えてしまうんじゃないかと、当時は心配だった。あの頃は小室哲哉印の作品には片っ端から飛びついていたものだ。このEUROGROOVEもそのうちの一つ。これが本格的に僕が洋楽を聴くきっかけになる。
 実際には活動が途絶えるどころか、日本の音楽がTK一色になってしまうほどの広がりをみせるわけだが。あんな状況は想像できなかったな。
 当ブログでも近いうちに、EUROGROOVEにフォーカスした記事を掲載する予定だ。

You Tubeチャンネル・TechPara Channelに掲載。