宇都宮隆がTBSラジオ「東京042~多摩もりあげ宣言~」に出演!
毎週土曜、TBSラジオでパーソナリティーに土屋怜央と林家つる子を立てて放送している番組が「東京042~多摩もりあげ宣言~」である。11月4日・11日には2週連続でゲストにTM NETWORKの宇都宮隆が出演した。
宇都宮隆、2023年のツアーを振り返る
今年はソロ活動「それゆけ歌酔曲!!ギア-レイワ5」を終えたのもつかの間、ほどなくTM NETWORKとしてのツアーが始まった宇都宮隆。ソロ活動とグループの違いを尋ねられると、両者の特徴を次のように話した。ソロは全部自分自身のアイデアで動くのに対して、TM NETWORKでは小室哲哉の考案に乗っかる形になるという。発案する側の小室哲哉からも宇都宮隆を頼って、質問がくることはよくあるそうだ。
一方で、木根尚登はどうしているのかと尋ねられると「木根はじっとみてる感じですね」と回答。スタジオにも笑いが巻き起こる。日の当たる2人と縁の下にいる側のコントラスト。そういえば、番組の冒頭で宇都宮隆を迎え入れる前、土屋怜央は「今日は緊張しております!」と、スターを前にして襟を正すような発言をしていた。この番組には過去に木根尚登が出演したのだが、まるで木根尚登のときはスターではないので緊張していなかったかのような物言い。このあたりも、微笑ましいエピソードのひとつとして、楽しんで聴いていられた。宇都宮隆は木根尚登について「あまりにも年数が長いので、きっとこんなことを思ってるんだろうなっていう感じですよね」と言っていた。
デビュー以前の宇都宮隆。TBS絡みの話もアリ!
宇都宮隆は振り返る。小学3年の進級時、調布から立川に引っ越してきたときに、木根と知り合った。もちろん、まだ音楽活動は始めていない。一緒に公園で遊んだ記憶が少しだけ残っているようだった。小学校卒業まで同じクラスだったという。
中学では別のクラスで、その間2人の交流はなかった。このときはオリンピックが盛り上がりをみせていた。宇都宮隆は小学時代に地域のバレーボール同好会に参加していたこともあって、中学でもバレーボール部に入部する。しかし先輩風を吹かされるのが苦手で、1年で退部してしまう。いまだにタテ社会は苦手なようだ。
宇都宮隆が音楽に目覚めたのはこの頃から。部活を辞めてからはギターを弾くようになる。もともと小学時代から音楽鑑賞は好きで、ラジオで日曜の音楽チャート番組をチェックしていた。
好んで聴いていたのはグループサウンズ。加山雄三の名を挙げて、自身のルーツを明かした。邦楽も洋楽も両方聴いており、近年の活動では「それゆけ歌酔曲!!」において、こちらが反映されている。ロッド・スチュワートの名は挙げなかったが、おそらくこのタイミングで聴き出したのだろう。
宇都宮隆にとっての人前で歌う原体験は、高校の学園祭。当時のクラスメイトのギター演奏を伴って、歌を披露。これを木根尚登が聴いていた。歌声が印象に残っていたのだろう。やがて、木根の音楽活動にボーカルとして誘われ、共に歩み出した。
高校時代の談話では、こんなことが明かされた。当時、TBSテレビで毎週木曜に放送されていた、アマチュアミュージシャンを紹介する企画に、木根尚登と共に出演したという。これがテレビ・デビューだと言っていた。これは出演者が合格すると、次への道が開けるというものだったが、宇都宮隆たちは一度、落選する。その後、本来の当選者が都合で出演できなくなり、二度目のチャンスが訪れたが、そこでも合格は勝ち取れなかった。ただ、ここで当選していたら活動の軸がTM NETWORKとつながらなくなってしまい、現在の自分はない。この結果に感謝しているようだ。土屋怜央は「TBS、落としてくれてグッジョブ!」という強引なまとめ方をしていた。これには思わず笑ってしまった。
TM NETWORK結成!TMの由来が多摩ってホント!?
その後、楽器店主催のイベントで小室哲哉と出会ってから、SPEEDWAYを経てTM NETWORKを結成するまでの経緯も語られた。
「なんでドラムがいないの?ちゃんと歌えるのかな?」と、当初の心境を語る。不安は抱きつつも、「どうなっていくんだろう?」という面白さも感じていたようだ。
長年のファンなら承知事項だろうが、グループ名の由来が「多摩ネットワーク」から来ているという話は、MCの2人には半信半疑なようだった。
過去に木根尚登が出演したときも、この話になったそうだ。だが、木根尚登から聞いても冗談にしか思えないような、鵜呑みにはしにくいエピソードである。今回は真相を確かめるような感じで話を進めた番組MC。宇都宮隆まで同じことを言っているんだから間違いないと、腑に落ちたようだ。多摩とTM NETWORKの結びつきに確信が得られたことで、番組的にも非常に嬉しそうなリアクションをしていた。
デビュー当初はユニット名の由来が「多摩」にあることは伏せられて、「タイムマシン」という言葉が代用されていた。今振り返ってみて正直どうなのかと訊かれると、宇都宮隆も、多摩よりもタイムマシンの方がコンセプトがつけやすいから、それでよかったという。
ソロ30周年記念CD発売、年末は木根尚登とジョイントライブも開催
番組内で、宇都宮隆の新譜・「U30 Contract」 TAKASHI UTSUNOMIYA ANTHOLOGY 1992-2023も紹介された。宇都宮隆のソロ・デビューから30年間、T.UTU・BOYO-BOZO・宇都宮隆・U_WAVE・U-Mixというように、さまざまな名義で活動してきた軌跡を凝縮した内容になっているそうだ。11月15日にリリースされる。
番組内で、自身が出演する12月15日開催のライブ『EX THEATER ROPPONGI 10th ANNIVERSARY 年忘れ!! 2023 歌酔曲&Kフォーク 師走だョ!全員集合』も告知される。これの過去の内容を説明するくだりは面白かった。ライブでは宇都宮隆の手元にサンプラーが置いてあり、気分次第でいろいろな効果音を出して遊んでいる。その中には「おい!鬼太郎!」という声も入っている。土屋怜央は、なんとも理解しがたいというようすで「それ、ライブに必要ですか?」と尋ねると、宇都宮隆は真面目な声のトーンで「必要です」と回答。傍から見ていた林家つる子は、この日一番の大きな声で爆笑していた。落語家なだけに、余計にこのやりとりがツボだったのだろう。筆者も、もしこれまでに「それゆけ歌酔曲!!」をまったく見たことがなかったら、なにがなんだかわけが分からなかったと思う。この場面は聞いていて面白かった。
サンプラーの使い方がだんだん派手になっていく中で、ついにこの人物のの声がサンプリング・ボイスのデータとしてインプットされることになる。「シティーハンター」の主人公・冴羽獠役の声優・神谷明の声だ。宇都宮隆が神谷明と知り合って、だんだんと親交が深まるうちに、ここまでの話になったそうだ。ちょっとした軽はずみな遊び心が、一大トピックに発展した。
番組では、宇都宮隆の楽曲から、4日に『JINGI・愛してもらいます』、11日に『Promise In Your Hand』がオンエアされた。
林家つる子の声の調子が明らかに急変していて、舞い上がっているのが手に取るように分かった。元々、オーバーリアクションなのか、大物ゲストなだけに冷静ではいられなかったのか、どちらだろう。
ツアー中にもかかわらず、宇都宮隆はこの他のラジオ局にも出演している。リスナーとしては声を届けてくれて、ご本人へはありがたい気持ちでいっぱい。と同時に、出演交渉を図ってくれたラジオ局にも拍手を送りたい。「今、忙しそうだし、無理じゃね?」とはならずに、メンバーを手繰り寄せてくれた番組制作陣には感謝しかない。
TM NETWORKはこの後も各地でツアーが組まれている。北海道のSTVラジオは、3人揃っての生出演の交渉に成功。こんな贅沢は言わないが、埼玉・山口・新潟・兵庫など、TM NETWORKが訪れる地域のラジオ局は、メンバーのうち誰か1人でいいから出演交渉にこぎつけて、声を届けて欲しいところだ。
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TBSラジオ公式サイトより、番組の内容を紹介。