【ネタバレあり】オンライン脱出ゲーム『Message in a Bottle』感想+考察
お久しぶりです。青空です。
表題通り、SCRAP様謹製オンライン脱出ゲーム『Message in a Bottle』の感想とちょっとした考察を書かせていただきます。
答えは書きませんが、ネタバレを大いに含みますので閲覧にはご注意ください!
一本のガラス瓶から始まる物語
謎解きグッズといえば大体紙や封筒、クリアファイルに入っていますが…
『Message in a Bottle』のキットは瓶です。本物のガラス瓶。
届いた時にはびっくりしました。なんか重いと思った……!
その分本当に海で拾ってきた感じというか、もうこの時点での没入感が素晴らしいです。かつて『どうぶつの森』のメッセージボトルにわくわくしていたあの感覚。
キットを開くと巻かれた紙が二つ。そしてコルクの蓋の青いバラのシール。
紙はインクが滲んでいてほぼ読めませんが"disappointment"とか"Please help me."などと不穏な文字…
この時の不穏さは思いもよらぬ方向へ転がり始めます。
ボトルメッセージの持ち主や、拾った人が投稿する掲示板や大学の交流版で検索するのが主な謎解きフェーズなのですが、やっていくうちに何やら気になる投稿が……
注意書きに「緊張を誘うような演出があります」と言うだけありました。BGMもすごい。
音出せないという方も、是非イヤホンつけてやっていただきたいです。あれは聞く価値がある。
ボトルの旅路
謎を解き明かすと、ボトルは長くも幸せな旅をしてきたことが分かります。
私事ですが、観光業に携わる仕事をしてることもあって、この辺りでは目頭が熱くなってしまいました。
コロナを経て、ようやくお客様がホテルへ戻ってきたのですが「旅行したくてもできない人」がいることにはっとさせられました。
飛行機とパスポートの代わりに、波に揺られて世界中を回る。そして行きたかった国へ辿り着いたのは、奇跡という他ありません。
『金髪のジェニー』歌いながら地図に丸つけたくなりました。
奇跡といえば、瓶のコルク蓋には青いバラのシールが貼ってありまして。
外のシールは劣化して剥がれていましたが、このシールは中身に貼られていたので綺麗なままだったんです。
青いバラの花言葉は「不可能」そして「夢叶う」「神の祝福」。
ストーリー中にはほぼ触れられていませんでしたが、その言葉通りになったなぁと感慨深いものがありました。
ポストカードまでが物語です
早期購入特典として、旅するポストカードがついてきます。
全てを解き明かしてこのポストカードを見るまでが物語です。完璧な作り。
1枚目のポストカードにあった"I miss you."でまたも涙腺決壊。何回泣かせるんだこの愛は。
最後の1枚で「いつか行きたいわ」と書かれていたのがまた……!
是非ともお迎えしたかったです。浅草で着物着て、スカイツリー観光して、富士山とか日光へ日帰りで行ってきてほしい。
個人的にはウィリアムから贈られたカードがあったらいいのにな、とは思いました。DMのやり取りだけとはいえ、一番濃密に関わったので……!
Mystery for Youを続けてる者ですが、持ち帰り謎はここまできたかと驚かされました。
体験する物語ProjectやInside THEATERシリーズでもそうですが、やっぱりSCRAPさんはこちらを主人公として物語に引き込む力がすごい。