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Magicセルフライナー Pt2
キリンの方々お待たせしました。
前回アルバムが1日の流れに沿って時間軸が動いてると書きましたが、今回は朝から夕方くらいまでの曲達を解説します。
1.Magic
アルバムのタイトルにもなってますので1番力入れて作りました。
ゲームを起動すると企業ロゴが流れた後にゲームのオープニングが流れる事が多いと思いますがそこをイメージしてます。
最後の曲とこの曲は制作過程の最後に同時進行で作ったんですけど、このアルバムを象徴するような曲にしつつも最後の曲からこの曲に戻ってきた時は1日が始まったと感じさせる雰囲気を作るのがとても大変でした。
1日の始まりの曲でもあるので朝起きてカーテンバサァしたら衫衫さんに描いてもらったアートワークの世界が目の前に広がってるイメージです。
いろんな楽器がやんわりとしたメロディーを代わり代わり奏でてますが、各曲達の象徴的な音を詰め込めるだけ詰め込んでます。
象徴的ってなんやねんって話ですがこの解説の1番最後に書きたいと思います。
これは上でも書いた通りカーテンバサァするとアートワークの世界が広がっているのでそれを表現しようとしたのと、この後控えてる曲達ジャンルもバラバラですし一曲目で後の曲達の音を先に提示する事でアルバム全体の雰囲気をまとめつつも世界観も掴みやすくなるのではないかという狙いの元やってみました。どうでしたか?
2.Rishadan Port
港町の曲です。時間帯だと10〜12時くらいになります。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/77148848/picture_pc_a67071186e8cd107659533c35335d835.png?width=1200)
元ネタのイラストとかスーパーマリオサンシャインのドルピックタウンみたいなイメージです。ヴェネツィアみたいな感じ。行ってみたい。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/77149134/picture_pc_f6e807679afb449e5ec801100f7c7a3c.png?width=1200)
街自体は活気に溢れていて船から運ばれてきた果物とか売ってたり海辺にいい感じのレストランがあったりするんじゃないでしょうか。
ゲームでいうとステージ1みたいな立ち位置なのではじまったワクワク感とか、ヴェネツィアみたいな水の都って細い水路が街全体に張り巡らされているイメージがあるのでそこを探索する楽しみがあったり、そんな街のイメージを連想させる為に明るくて元気のある曲にしました。
この曲はざっくりギターがカッティングしてるパートとしてないパートに分かれてるんですが
カッティングパートは上であげた街の中を探索しながら水路に沿って建物ひしめく細めの路地をあっちこっち動き回ってるイメージです。
それで曲時間の1:34から展開がガラッと変わるところは、建物がひしめいてた細い路地を抜けたら目の前に海がバッと広がり一気に視界が開けて心地よい海の風が吹いてくる開放感をイメージしてます。カモメとか鳴いちゃってたり。
Pt1でも書いた通り体験してもらうのがコンセプトなので、聴いてる人がそこに実際に居るかのように感じさせるにはどうしたらいいのだろうかと色々と考えて作ってました。
3.Underground sea
聴いたら伝わると思いますが海の曲です。
元々はkingsrhymeさん主催の「スーパーファミコンの音だけで作った曲」がテーマのコンピ「S.N.E.S」の為に作った曲。なのですが初めからMagicに入れるつもりで作ってました。海の曲が欲しかったので…
も像さんのアートワークが最高ですね。
無事にMagicの雰囲気に合いそうな仕上がりになったので、サウンドをアルバムの雰囲気に合うようにリアレンジしてます。
さっきの港から海にダイブして海中を探索しながら底へ底へ向かってるイメージです。気軽に海に身投げできるのはゲームの特権。
アートワークに描かれている真ん中の点人間になった気持ちで作ってました。
優雅さはありつつも海は危険な部分や未解明で少し不気味な雰囲気もあるので、人によっては部分的に気持ち悪く感じるような音をぶち込んだりしてます。
油断しては、いけない。
4.Academy Ruins
なんと海の底には別の街がありました!大発見だ!
元ネタは崩壊してますけど細かいこたぁ気にしない。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/77162389/picture_pc_378e6043537decc4e5fb5815ae97044d.png?width=1200)
曲というよりはSkitです。箸休め的な立ち位置。
上からぼんやりとした夕陽が降り注いでいる中海底にある都市を目指して深く深くへ潜っていくイメージで制作してます。
一定のリズムにしたくなかったので最初にピアノをテンポ無視して録音してそれに水の音を被せたシンプルな作りになってます。10〜20分くらいでさっとできました。
ちなみに水の音はサンプリングですか?と聞かれたことがあったのですがLogicにプリセットで入ってるシンセの音をそのまま使ってます。良きタイミングで鍵盤押さえる位置変えてパシャパシャさせてます。
5.Scapeshift
このアルバムの世界観を決めるきっかけになった重要な曲で世界の昼夜が逆転する曲になります。次の曲から夜パートになっていきます。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/77336523/picture_pc_9f41eaa10809e8123be32a7e8342083e.png?width=1200)
森の中をお魚が泳いでますね。
カード名の日本語訳は「風景の変容」なのですが、文字とイラストの通り海だった所が森になります。
説明しますと海の中に森林や都市があって、夜になると海の水が引いていってそれらが地表に出てくるといった感じになってます。地球でいうところの月みたいな、潮汐力が半端ない衛星がある世界なんでしょうね。
この曲は海がなくなっていく様子を表現しています。
曲時間の2:06辺りからストリングスが鳴り出すんですけど、このアルバムのストリングスの音は森を表現する音と設定しています。
3曲目のUnderground seaでもストリングスの音が入っていますが海の底には森が見えてるので入れているといった感じに全てにではないですがある程度の音には役割を与えてあります。
例えばこの曲だと他にも0:40辺りからたまに鳴り出すポワンポワンした音はお魚が泳いでいる姿を音で表現してたりします。
なんでそうしたかというと、そうした方が自分が曲を作りやすいというのが1番の大きな理由ですが、アルバム全体通してコンセプトに書いた時間の流れを映像として見せやすいのかなと思ってこの曲とBayouを作った段階で色々と設定していこうと考えました。
以上を踏まえて再度説明しますと曲の途中から森が見え始めて、最後には海が消えて辺り一面が森になってお魚達が海と共に消えていくっていう感じです。
今回はここまで。
次回は夜パートの解説です。
では〜