推しが活動休止になったオタクの話
僕が応援している新人声優の内山悠里菜さんが活動休止を発表してから50日が経過したということで、色々考えることやしんどいことが増えて溜まってきた。
記録の意味も込めて今日までの50数日間の色々な話を書いていこうと思う。
声優に狂ったオタクの姿として面白がってもらってもいいし、同情してもらってもいい。「明日は我が身」として何かの参考にしてもらってもいいかもしれない。
たった50数日で何を騒いでいるのだと思う人もいるかもしれないがそこは大目に見てほしい。
ちなみに内山悠里菜さんについて以前書いた記事がこちら。
それでは。
2022年6月25日。内山さんの体調不良による活動休止が発表された。
同時に、6月25日以降に予定されていたレギュラー番組やイベントへの出演はキャンセルとなり、活動休止中はSNSの更新も停止となることが告知された。
この活動休止はひとまず9月末まで続くことが確定しているが、10月になったら復帰するのかどうかはまったくの未定となっている。
内山さんの出演回だけが「延期」という扱いになっているオンラインお話し会なんかもあるが、実際どうなるのかわかったものではない。
推し声優の活動休止というのはどんな場合であってもキツいものがあると思う。
心配しながら復帰を待つ、ということしかできない。
「待つ」という行為自体がそもそも結構キツいところもあるのだが、内山さんの場合、この「キツさ」が増すひとつの要因があった。
内山さんはユニット活動を行っているのだ。
声優アーティストユニット・DIALOGUE+。
次世代声優育成ゲーム「CUE!」の出演声優16人の中から選抜され、「今、最も勢いのある声優ユニット」とも評される、結成から3周年を迎えたばかりのこの8人組ユニット。
このユニットでの活動が、現在の内山さんの声優活動の主軸となっている。
活動休止にあたって、内山さんは「私がお休みしている間も活動は続けてほしいです」とメンバー、スタッフへ伝えたという。
その言葉を受けて、内山さんの休養中もDIALOGUE+は他の7人で活動を続けていくことを選んだ。
当然の選択だと思う。
活動休止は内山さん個人の話であるし、他のメンバーたちが何事もなく声優として活動しているのであればユニット活動を止める理由は無い。
他のメンバーにもそれぞれのファンがいるのだし、そのファンたちの楽しみや期待がひとりのメンバーの事情で奪われることはあってはならないと思う。
7人でも活動は続ける。これは当然の選択だと思う。
思う。
思うのだが、
これが想像以上にキツかった。
まあ、あーだこーだ考えてもしょうがないし、DIALOGUE+というユニット自体も好きであるので、内山さんが復帰するまで彼女がいない状態も受け入れて今のDIALOGUE+の活動を楽しもう。と思ったのだが、そんなに簡単なものじゃなかった。
パーソナリティを担当している「CUE!」のラジオ番組は毎週DIALOGUE+から代打が出され、DIALOGUE+の生配信やYouTube動画には内山さんは出てこない。
この1ヶ月での供給といえば、新曲のMVとCD特典の公開や、MV撮影オフショットがDIALOGUE+の公式インスタにアップされたことぐらい。そして、活動休止前に収録されていた、ユニット活動外で出演している作品のラジオが1本だけ配信されたのだが、本当にそれぐらいだ。
いちばんキツかったのは、7月16日。3連休の初日に開催された朗読劇イベントだった。
朗読劇。
新曲の披露。
新曲のアニメーションMVの制作発表。
全部、内山さん無しで進んでいく。
7人でもDIALOGUE+は成り立つ、というのをまざまざと見せつけられてしまった。
いや、「7人でもDIALOGUE+は成り立つ」なんていうことを、メンバー7人もスタッフも思ってはいないとは思うのだが(思っていないよな???)、客席から見たら7人でもなんとかなってしまってるのだ。
朗読劇の内容は7人で成り立つように調整されていただろう。
新曲の披露ではひとり分のスペースを空けてフォーメーションが組まれていた。
それでもちゃんと朗読劇は進むし、新曲の披露は大盛り上がりなのだ。
成り立っているのだ。
朗読劇は面白かったし、新曲もすごく良い曲だったし、アニメーションMVも楽しみだ。
それでも会場から帰る際、楽しそうにしている他担のオタクの姿を見ると自分が酷く惨めに感じてしまった。
翌日にDIALOGUE+が出演したフェスには行かなかった。
行かなかったイベントについて語ることほどダサいことは無いので、これについては語らない。
キッツいな~~~~~~~~~~~~。
「どうせしんどい気持ちになるのはわかりきっていたんだから、そもそも朗読イベントに行かなければ良かったのでは?」と言われるかもしれない。
たぶん、それが一番賢い選択だったのかもしれない。
僕が朗読イベントに参加したのは、要は「意地」だ。
「7人のDIALOGUE+」を嫌いになりたくなかったからだ。
「推しがいないからイベントを干した」とか思われたら癪だからだ。
「内山のオタクは推しがいなかったらイベントに来ない」とか思われたらムカつくからだ。
ともあれ、結局僕は勝手な意地を張って「7人のDIALOGUE+」と向き合い、失った物を数え続ける日々に突入したのだ。
内山さんのいなかった朗読劇イベントはそのうち何かのCDの初回限定盤にBlu-rayで収録されるんだろうし、内山さんが出演しなかった朗読劇を原作としたアニメーションMVは公式YouTubeで公開されて、これも何かのCDに収録されるんだろうな。
アニメーションMVを元にしたグッズとかも出るかもしれない。
失った物を数え続ける日々。
不毛。
不毛すぎる。
あまりにも健康に良くない。
事実、失った物を数え続けてのたうち回った結果、7月後半に胃腸炎になってしまった。
自分の健康な身体まで失ってどうする。
そんな不毛でキツい毎日の中でなんとか精神を支えたのは、ある人の言葉だった。
心の中でその人の言葉を思い出し続けることで僕は何度も救われ、正気を保ち続けた。
海賊「麦わらの一味」操舵手 元王下七武海海賊 ❝海侠のジンベエ❞
ここから少しワンピースの話をします。
奇しくも内山さんの休業と時を同じくして、日本を代表する超人気漫画「ワンピース」が1ヶ月間の休載に入った。
連載再開後は「最終章」へ突入するのだが、それに向けて原作単行本92巻までが無料公開された。
全てでは無いが、僕もこの機会にこの無料公開を読んだ。家に単行本が全巻あるのに。
超人気漫画には超人気漫画になるだけの理由があり、ワンピースには素晴らしいストーリーと共に、胸に刺さる数々の名台詞がある。
その中でも、❝海侠のジンベエ❞のとある台詞がタイミング的に強く刺さった。
敗北に打ちひしがれ、自暴自棄になる主人公・ルフィに投げかける言葉だ。
今は辛かろうが ルフィ…‼
それらを押し殺せ!!!
失った物ばかり数えるな!!!
無いものは無い!!!
確認せい!!お前にまだ
残っておるものは何じゃ!!!
同担がいる"よ!!!!
やはりワンピースには人生において大切なことが全部書いてある。
しんどい日々を送っているのは自分だけでは無いのだ。
同担も同じようにのたうち回っているし具合も悪くしてるしゲーゲー苦しんでいる。推すようになって1年ちょっとの自分がこんだけしんどいのだから、それより前から推してる人なんかはこの比じゃないだろう。考えると悲しくなってしまうのであまり考えすぎないようにしてるが。
(勝手な仲間意識を持って申し訳ない)
「失った物ばかり数えるな」というジンベエの言葉は、推しの活動休止によって様々なものを失ったと頭を抱える僕に強く刺さったのだ。
失った物を数えるたびに、ジンベエのこの言葉を思い出し、なんとか前を向こうとする。
尾田栄一郎先生も、まさか自分の書いた言葉が少年読者のみならず、ワンピースと何の関係もない新人女性声優を推してるアラフォーに片足を突っ込んでる声優オタクの心までをも救っているとは思わないだろうな。
ありがとう、尾田っち。ワンピース最終章楽しみにしています。
8月に公開された映画もめちゃくちゃ良かった。あれは映画館で観るべき映画だ。
ものすごく「今っぽいテーマ」の話だったし、そういうテーマをやって、ちゃんと「ワンピース」という作品になっているのはすごいことだと思う。
ここまで少しワンピースの話をしました。
まあ、それはそれとして、やっぱり失った物は数えてしまうんですけども。
くっそ~~~~~~~~~~~、
負けてたまるかよ~~~~~~~~~~
ちなみに、7月23日には「CUE!」のゲームのサービス終了と、内山さんの復帰を待たずしてのラジオの終了。11月の4thライブをもって「CUE!」の活動は終了するということがいっぺんに発表された。
くっそ~~~~~~~~~~~!!!!
(活動終了はあくまでも「CUE!」の話であって、DIALOGUE+の方は今後も続いていく、らしい、のでその点には注意されたい)
それでも、この日々は失った物ばかりではなかった。
やはり頼りになるのはオタク仲間なのだなぁ、とあらためて感じた。
僕にそもそも「CUE!」とDIALOGUE+を布教してきた友人(DIALOGUE+では緒方佑奈さん推し)と会う機会があり、そんなに長くない時間ではあるが色々な話をした。
ほんの少しではあるが気が晴れた。
ありがとう。
ありがとう、緒方佑奈さん。
あなたのオタクはとても良いオタクなのでこれからも良くしてやってください。
そして、少し昔のアニメにも手を出してみたりもした。
2013年に放送されたP.A.WORKS制作の「凪のあすから」という作品だ。
内山さんはこの作品を大好きなアニメとしてたびたび紹介しており、「P.A.WORKSのアニメに出演するのが夢」とも語っている。
実は僕は放送当時「凪のあすから」をほぼ見ていない。
所謂3話切りだったのか1話切りだったのか。それすらも曖昧なぐらいで、つまりは「刺さらなかった」のだが、この作品の評判の良さは知っていたし、内山さんがこの作品を大好きだと語っているのは何度も聴いたり見たりしていたので、この機会にもう一度手を出してみることにした。
入っていて良かったDisney+。
この話についてはまた別の記事を書いたので良かったらどうぞ。
それから、これが結構大きかったことなのだが、DIALOGUE+の音楽プロデューサーである田淵智也氏が所属しているバンド、THE KEBABSの24時間番組を見たり、UNISON SQUARE GARDENのツアーに参加したりした。
特にユニゾンのツアーはDIALOGUE+の「源流」に触れることができた気がする。
そして、内山さんがDIALOGUE+の活動を通して気づいたという「音楽は楽しい」ということを再確認することもできた。
失った物も多いが、その分得たものも色々あった。
これも「意地」のようなものだろうか。
ただただ不毛な日々を過ごしてたまるか、という「抵抗」のようなものか。
随分長くなってしまったので今回はこの辺で。
でもどうなんだろうなあ。
内山さんは復帰するのかどうか。
なんとも言えないというのが正直なところだ。
もう、「彼女が無事に日常生活を送れていたらそれでいいや」みたいなところまで来ている。
また失った物ばかり数えそうになっているな。
1ヶ月後、2ヶ月後にどうなっているか。あまり考えたくないし、どうなっているかわからない。
人間と人間のやりとりなのでそれはもう仕方ないのだが。
それでも、内山悠里菜さんという声優はここで終わるような声優じゃないと思っている気持ちは間違いなくある。
というか、ようやく始まったばかりだろ~という気持ちであるし。
とりあえずは、9月に大阪で開催されるDIALOGUE+ワンマンライブだ。
内山さんがいないということで、結局8月にDIALOGUE+が出演するフェス系イベントは全部干したわけだが、ワンマンライブはやはり参加したいので参加する。内山さんはいないけども。
今は9月に向けてモチベーションを上げてる真っ最中なのだが、はたしてモチベーションは上がるのか。
もう1ヶ月切っているが。
まあ、大阪観光もしたいし、1泊して京都まで足を伸ばして久しぶりにうちの墓参りもしたい。というかそのために有休は取ってあるので。
モチベーションは色々な形で上げていくのだ。
楽しいライブになりますように。
ライブを楽しめますように。
ひとまず今回はここまで。
そのうち続編を書くかもしれないが、そのころには良いお知らせが届いていたらいいなあ。
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