
DIALOGUE+ Zepp Tour 2023 「Superday ─Latitude─」の感想
DIALOGUE+ Zepp Tour 2023 「Superday ─Latitude─」お疲れさまでした。
と、気づけばあの素晴らしいツアーが幕を閉じてから半月以上が経ってしまっており、今更ライブ感想記事を投稿するの?と思われそうだが、こういうのは書くことに意味があると思うので書いてみた。
ということで、DIALOGUE+ Zepp Tour 2023 「Superday |Longitude + Latitude─」後半戦、「Latitude」のお話。
「ツアー前半戦「Longitude」は、2022年5月以降の色々なモノを取り戻していくライブだった」
ということを前回の記事で書いた。
内山悠里菜さんを推しているオタクとして、ありていに言えば「Longitude」は内山さんと内山さん推しのためのライブだった。と言いたいぐらいのモノだった。
まあ、これは流石に図々しい言い方だが。
今回のツアーは、Longitude(経度)は時間の経過を。Latitude(緯度)は熱量の上昇を表現した公演内容となり、ツアーを走り切った先でLongitude(経度)とLatitude(緯度)が交わり、「+」となり、そこが「ぼくたちの現在地」となる。ということがツアー前にDIALOGUE+BOXにて語られた。
「Longitude」は間違いなく2022年のDIALOGUE+の活動と、その中で取りこぼしたピースを埋めなおしていく、「時間」を取り戻していく公演だった。
では「Latitude」は。
声優アーティストユニットDIALOGUE+の「今」が姿を現す、DIALOGUE+ Zepp Tour 2023 「Superday ─Latitude─」は2月26日。名古屋から始まる。
と前回の「Longitude」感想記事の最後に書いたのだが、まさにその通りのライブだった。
DIALOGUE+ Zepp Tour 2023 「Superday ─Latitude─」
— DIALOGUE+公式 @6/21(水)9thシングル発売😺 (@DIALOGUE_staff) March 26, 2023
2023.3.26(Sun.)
@ KT Zepp Yokohama
Thank you for coming!!!!!!!!
セトリプレイリスト作りました📱🎧https://t.co/I5yGPnKC8r
▶️YouTubehttps://t.co/H2Li4dHK0d#ダイアローグ#ダイアローグゼップツアー pic.twitter.com/dObxLVDtxZ
公演の中のMCでも「熱量」という言葉で表現され、楽曲の熱。勢いで畳み掛けていくセットリストであった。
が、「熱量」という言葉の意味がそれだけで無かったのは明白だ。
内山さんがユニットに復帰し、緒方さんもライブに参加できるようになった。
8人全員が揃い、2ndアルバムも発売され、ユニットとして初の全国ツアーも折り返しを迎えた。3月には8thシングルが発売される。
どうかこのまま無事に、誰も欠けることなくツアーを完走できますように。
箱推しのオタクは当然そう思ったことだろうし、単推しのオタクは自分の推しが「そうならないように」と願ったことだと思う。
ステージに立つ彼女たちへの想いが、強くなっていくライブだった。
「Latitude」は、今、DIALOGUE+の8人がファンに観せるべきモノで溢れていた。
自分の居場所に戻ることを選んだ人。
2人が戻ってくる場所を守り続けた人。
自分の居場所を守り続けた人。
「Latitude」で披露された全ての曲に、彼女たち8人の決意表明が込められていたように感じた。
2022年。メンバーが欠けるステージが多かった中で、メンバーのSNSで嫌というほど繰り返された言葉がある。
「次は8人で!」
「気持ちは8人!」
ぶっちゃけ、休み続けていたメンバーを推している身としてはこの言葉がしんどさを加速させていく時もあったのだが、彼女たち自身があの言葉は本心であると、ライブを通して僕たちに見せつけていった。
激しい曲が続く中で、それとは対照的な曲が続いた「おもいでしりとり」から「夕空航路」の流れが特にそれを際立たせていたと思う。
DIALOGUE+に限らず、ライブというものの魅力は「熱量」だ。
「熱量」溢れる曲。
「熱量」溢れるパフォーマンス。
だが「熱量」というのはそれだけでは無い。
ファンのステージに立つ人間に対しての想い。これも「熱量」だ。
「Latitude」は、公演のテーマの通り「熱量」の上昇を強く感じたライブだったし、それは彼女たち8人が積み重ねてきた「時間」がたしかに存在するからだということを感じた。
本当に素晴らしいライブだったなあ~~~~。
ユニットに対する想いがとても強くなる感動的なライブであり、そして、ちゃんと楽しいライブだったのだ。
この、「感動」と「楽しい」をちゃんと両立させるということはとてもすごいことだと思う。
そして、内山さんが「Longitude」に続き、終始とても楽しそうにしていたのも良かった。
彼女がプロとしての仕事をちゃんと果たしていること。
彼女にとって、このユニットが良き場所であるということ。
彼女は今も音楽を楽しんでいるということ。
それらをしっかりと確認出来て良かった。
「うしみつあっパレイド」の時の内山さんの表情が本当に好きなので、今回のライブがBlu-ray化されたときに少しでも多く映っていたら嬉しい。
さて
DIALOGUE+のライブは、本編だけでも充分成立するように作る。
アンコールはおまけ。
というのが総合プロデューサーのこだわりらしいのだが、「Latitude」のアンコールは「Longitude」同様、おまけと言うわりには大きなメッセージ性のあるセットリストになっていたと思う。
Longitude(経度)とLatitude(緯度)が交わり、「+」となり、そこが「ぼくたちの現在地」となる。
「現在地」を指し示すアンコール。
「Sincere Grace」
「シュガーロケット」
「ぼくらは素敵だ」
この3曲はDIALOGUE+のこれまでの活動の中で、特に大きな存在感を放ってきた曲だと思う。
DIALOGUE+は2019年に結成され、その活動のほとんどを新しい生活様式の世界で行ってきたユニットだ。
2020年。ライブを取り巻く環境が激変した世界で、「この声優ユニットはちょっとすごいのではないか?」と知らしめたのが「ぼくらは素敵だ」が初披露された「ぼくたちのかくめい!オンライン」。
2021年。3ヶ月連続定期公演として開催された「フラフラ」の、開幕を飾る曲として披露された「シュガーロケット」。
記念すべき1stフルアルバム「DIALOGUE+1」のオープニングトラックである「Sincere Grace」。
ライブを取り巻く環境が再び変わり始めた今、これまで積み重ねてきたものの証として披露するに相応しい3曲だった。
特に「ぼくらは素敵だ」はDIALOGUE+にとっての、この1年間にも大きな意味のある曲だ。
1年前の「現在地」
2022年1月23日に開催された「全力ライブ『ぼくたちの現在地2022」。そして「アコースティックライブ『moon-side』」。
同日に開催されたこのふたつのライブで、ともに最後を飾ったのが「ぼくらは素敵だ」だった。
どちらの「ぼくらは素敵だ」も感動的なものであったし、DIALOGUE+の明るい未来を感じさせるようなパフォーマンスだった。
が、その後にこのユニットを待っていたのは、これまで経験したことの無かった困難だった。
この時代においても、メンバー全員、8人揃ってライブを行うことがあたりまえのようになっていたこのユニットは、8人揃うことができない日々を多く重ねていくことになった。
そして2023年。
ようやく8人揃ってのライブを行えるようになった中での「ぼくらは素敵だ」は強く心に刺さった。
まるでこういう事態が起きることをを予想していたかのような歌詞だ。
「心を繋げ」
最近リリースされたいくつもの曲でも、似たようなフレーズが出てくる。
総合プロデューサーが口を酸っぱくして言い聞かせようとしている言葉なのだろう。
これまでも。そしてこれからだって、8人が常に一緒にいられることはあたりまえのことでは無い。
しかし、それでも「あたりまえ」にしなければいけないものがある。
これまで経験してこなかった困難を超え、「時間」を取り戻し、「熱量」を再確認し、旅の果てにたどり着いた「現在地」で、もう一度彼女たち8人と「約束」しなければいけなかったのだ。
「約束だよ いつまでも心を繋げ」
DIALOGUE+ Zepp Tour 2023 「Superday ─Latitude─」は、まさに今DIALOGUE+というユニットが、彼女たち8人のことが大好きなファンたちに観せるべきモノで溢れていたライブだった。
あまりにも完璧。
素晴らしいライブであり、アンコールだった。
だからこそ、千秋楽である横浜公演で、アンコール4曲目として披露された「はじめてのかくめい!2023」には心の底から驚かされた。
これから先もなんとかして披露してほしいけど、事情が事情だしそんな簡単な話じゃないよね~~~と思っていたら、なんとかして披露してしまったのだ。
いや、ここまでこぎつけるのには、裏ではとても大変なことが色々あったと思うが。
この「はじめてのかくめい!2023」が音源化されるのか。それとも、あくまでもライブでの「おまけ」になるのか。
それはまだわからないが、このツアーの千秋楽の最後に、この曲を披露したのはとてつもなく大きな意味があったと思う。
2023年3月26日
ここが、ぼくたちの現在地です
今まであった、たくさんのことを
全部全部持って、その先へ行こう
だって、まだ見たい未来があるから
走り続けるしかないよね
できれば君もついてきて来て欲しい
絶対に絶対に楽しいから
僕たちの革命は、まだまだ続きます!!!!!!!!
様々な困難に見舞われた2022年。
このユニットはどうなっていくのか。
ユニットに対して、未来を考えること自体に若干の不安を抱き始めてきた中で、「今」の証明と「未来」への宣言を行い、「これがDIALOGUE+なのだ」と見せつけるライブを最後の最後に作り上げた。
今回も本当に素晴らしいライブだった。
このユニットが、これからどうなっていくのか。
このユニットが、これからどこまでいけるのか。
正直言って、もうまったくわからない。
わからないけれど、それでもこのユニットの行く末をちゃんと見届けたいと思う。
このユニットは僕が思っていた以上に良いユニットで、僕は、僕が思っていた以上にこのユニットのことが大好きなようだからだ。
やらないんなら無いで苦しまないよ
だけどやんなきゃ未来は来やしないんだ
だから熟考⇒決定! 僕たちに期待してお任せござれ、
余裕!
ほらやるぞ!やるぞ!やるぞ!僕たち道なき道だって
歩いた途端すぐ道になる 革命はもう始まってる じゃじゃじゃじゃーん!
初の全国ツアーの最後に、色々と大変なことを経験してきた子たちにこんなこと言われちゃったらそういう風になっちゃうよね。というお話。