『ちばあきおのすべて 「キャプテン」から「チャンプ」までの軌跡』(1994年)と、「美しき少年漫画の魂」に殉じた3人の漫画家。

【関連投稿】 江口寿史による回想「あきおさんとの 出会い」(1994年)。
https://note.com/9313460/n/n74c0c881b711

自ら命を絶たれた?ちばあきおの回想を寄稿してるのは他に、ちばてつや/
赤塚不二夫/水島新司/永井豪/本宮ひろ志/政岡としや/武論尊/秋元
治/武田鉄矢(歌手)/浜田剛史(プロボクサー)。編集者の谷口忠男と、ちば家
の四兄弟の四男であきお氏の協力者でもある漫画原作者・七三太朗も寄稿。

私が始めて読んだあきお氏の漫画は、「絶筆」となった未完作の特別編集版
『チャンプ』(1985年)で、とても楽しみながら最後まで読んではじめて著者
が既に亡くなってるのを知り、続きが読めないことに落胆した。個人的には
『あしたのジョー』を超える可能性を持った唯一のボクシング漫画が『チャ
ンプ』。↓「美しき少年漫画の魂」に殉じた三人を並べるのは不謹慎か。

★寺田ヒロオ(1931-1992) ※1950年代後半~60年代前半が人気のピーク?
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AF%BA%E7%94%B0%E3%83%92%E3%83%AD%E3%82%AA

★楠 勝平(1944-1974) ※1966年~1974年までが「脂の乗った」時期??
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A5%A0%E5%8B%9D%E5%B9%B3

★ちばあきお(1943-1984) ※野球漫画2本を連載の1972~79年が全盛期?
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%A1%E3%81%B0%E3%81%82%E3%81%8D%E3%81%8A

私は寺田ヒロオの漫画は未読。ちばあきおは代表作の野球漫画『キャプテ
ン』と『プレイボール』は未読、『チャンプ』の他には短篇漫画集2冊と
『ふしぎトーボくん』を2冊ぐらい既読。楠勝平は分類的には青年漫画か。

興味深いのは、『ちばあきおのすべて』に寄稿してる赤塚不二夫が、トキワ
荘時代を共に過ごした「寺田ヒロオ」と「ちばあきお」の類似性について書
いた以下の部分⇒《~私は、あくまで自分独自の作品を描いていたいという
気持ちから、他の漫画家の作品はほとんど読まないのだが、それでもあきお
ちゃんの作品には、何か親しみのようなものを感じていた。彼の作品はあだ
ち充氏の作品に似た面があったが、もっとあたたかさを感じさせるところ
があり、大先輩の寺田ヒロオ氏に通じるものがあった。~》

他の漫画家の文に《人には優しく自分に厳しい》《心のきれいな人》の評。

イチロー(1973-)は「ちばあきおの野球漫画」の大ファンらしいが未確認。


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