見出し画像

夢野久作の『瓶詰(びんづめ)の地獄』と極私的〈短篇小説ランキング〉ベスト5

◆『瓶詰びんづめの地獄』(1928年)  夢野ゆめの久作きゅうさく(1889-1936)  ※初出誌『猟奇

小説を読むのが苦手なので、10作選ぶのも無理なぐらいの数しか短篇小説も読んでいません。『瓶詰の地獄』は、古本屋で買った『夢野久作全集』(三一書房)の端本はほんで読みました。他にもいくつかの短篇が収録されていましたが、極端に短いこの小説だけしか読んでいません。短いけど凄く衝撃的だった。私は基本的に再読しないので、現在の評価ではなく当時(10代後半?)の評価。

↓「青空文庫」で無料で読めます。


他に読んだ記憶があり、多少話の筋を覚えてる短篇小説は下記4作ぐらい。↓ホラーSF。ミステリー/SF/ホラーには詳しくなりたかったけど……。
--------------------------------------------------------------------------------------
◆『ミッドナイト・ミートトレイン』 クライヴ・バーカー
      ※短篇集『ミッドナイト・ミートトレイン』(集英社文庫/1987年)収録
◆『ナイト・フライヤー』 スティーヴン・キング
      ※アンソロジー『ナイト・フライヤー』(新潮文庫/1989年)収録
◆『記憶屋ジョニィ』 ウィリアム・ギブスン
      
※短篇集『クローム襲撃』(ハヤカワ文庫/1987年)収録
◆『追憶売ります フィリップ・K・ディック
      ※短篇集『模造記憶』(新潮文庫/1989年)収録
--------------------------------------------------------------------------------------

新刊で読んだ↑4作に『瓶詰~』を足して、ギリギリ「短篇小説BEST5」。
私的ランクは『瓶詰』>『ミッド』>『追憶』>『ナイト』>『記憶屋』。
中学校の教科書に載っていて好きだった星 新一ショートショートは別物?『ミッドナイト~』に収録の『丘に、町が』もザワつかせる怪作。海外の4作品は全て映画化されてますが、『追憶~』以外は映画化よりも前に既読。
寺沢武一ぶいちの漫画『コブラ』の連載1回目は『追憶~』オマージュ?で有名。

短篇小説の快楽』(角川文庫/1991年)というガイド本に収録の荒俣 宏金井美恵子中沢新一の年の近い3人の「短篇小説」についての鼎談ていだん、金井氏の毒舌批評に対し男2人が引き気味で、話題をそらしたりする様子がいい。



三一書房版『夢野久作全集』(1976~1980年)全7巻の「箱無し」の書影。

https://order.mandarake.co.jp/order/detailPage/item?itemCode=1218579192

私が所有している第1巻(1976年?)に掲載の「評論家」と「作家」の賛辞。

https://order.mandarake.co.jp/order/detailPage/item?itemCode=1218579192

第1~7巻表紙の惹句。まだ〈政治の季節〉の残り香を感じるアジビラ調?

幻想と戦慄に満ちた精神の地獄絵 狂気の美が彩る残酷なロマン

土着の深淵に迫る大衆の原像 魂のあやなす乱調の美学
錯乱と狂気へ誘う魂の幻魔術 世界文学の巨峰 ドグラ・マグラ
現代の混迷と虚妄を抉る饒舌の文学 擬制の民衆像を打破る『犬神博士』
反世界の衝動に震えるデーモンの全貌 脆弱な現代文学を突き破る『少女
 地獄』

激動の彼岸に開花する文学の精華 久作宇宙を構築してついに完結!

大衆の原像」は吉本隆明用語? 糸井重里(1948-)氏や鹿島 茂(1949-)氏は吉本信者らしいが。


夢野久作の代表作は、やはり『ドグラ・マグラ』(1935年=昭和10年)。小説は最初だけ読んで挫折しましたが、実写映画はビデオで観ました。評論家のくれ 智英ともふさ氏のペンネームは、本作の主人公「くれ 市郎」の影響もあるとの事。

https://product.rakuten.co.jp/product/-/f04332b2452ddf482b15d22834ce71dd/


◆映画『ミッドナイト・ミートトレイン』(2008/米/未公開)の原作収録。

サブタイトルが「真夜中の人肉列車」! 収録作「ミッドナイト・ミートトレイン」「下級悪魔とジャック」「豚の血のブルース」「セックスと死と星あかり」「丘に、町が」
https://order.mandarake.co.jp/order/detailPage/item?itemCode=1266069271

かすれた声…深夜の地下鉄には、世にも恐ろしい悪魔が棲んでいる。吊り皮につるされた死体、床にあふれる血の臭い!話題の新鋭が描く恐怖と戦慄の第1弾。世界幻想文学大賞・英国幻想文学賞受賞


◆映画『ナイトフライヤー』(1997/米)の原作収録。ビデオは■未DVD化

スカイマスター337。アメリカの地方小空港を転々とするそのセスナ機は、飛び立ったあとに必ず死体を残してゆく――一滴残らず血を抜かれた死体を。スティーヴン・キングが現代の吸血鬼テーマに挑む表題作。
https://skydog.theshop.jp/items/86462921
映画の個人的な評価は△佳作。悪くない出来の小品だと思います。
https://order.mandarake.co.jp/order/detailPage/item?itemCode=1143914303
https://order.mandarake.co.jp/order/detailPage/item?itemCode=1143914303


◆私は未見の映画『JM Johnny Mnemonic』(1995/加+米)の原作を収録。

映画は未見なのでわかりませんが、この本はいわゆる「サイバーパンク」SFの短篇小説集です。
https://www.amazon.co.jp/dp/4150107173


◆映画『トータル・リコール』の原作収録。「1990年版」と「2012年版」。

https://order.mandarake.co.jp/order/detailPage/item?itemCode=1245787997


安原 顯ヤスケンが関わる『短篇小説の快楽』(角川文庫/1991年)の「帯付き」書影

https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/61BmxKWuj9L._AC_UF1000,1000_QL80_.jpg


未読のサキ(1870-1916)の短篇小説が原作の漫画は読んでいて好きな作品。


アイキャッチ用に加工した画像で、最後までどちらにしようか迷った2案。

自分は↑の方が好きだが、↓の方が悪趣味な感じがして結局コッチにした


*****関連投稿*****


#夢野久作 #短篇小説 #短編小説 #映画化された小説 #小説が原作の映画 #スティーヴン・キング #クライヴ・バーカー #ウィリアム・ギブスン #フィリップ・K・ディック

いいなと思ったら応援しよう!