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7人制ラグビー日本代表の映像を見たいのですが〜まず本物を知りたい〜

1.ある種の衝撃

娘の幼稚園の園長先生も、習い事の師匠もかつて同じことを口にした。

『子供には一流のもの、本物をまず見せなさい。子供はその素晴らしさを理解する事ができます』

夕方の情報番組を久々に母娘で見た。

女子7人制ラグビーの強豪大学の特集だ。

これはもともとオリンピックで女子7人制の結果が出たあと、それを受けて放映する予定だったのか。そんな気もする。

女子7人制ラグビーの世界でこの大学チームは1部との入れ替え戦に臨む、という立ち位置だった。

番組が進むにつれて、私も娘達も言葉少なになった。

長女は言った。

『女子7人制は本当にオリンピック種目なの。日本は出て平気なの?』

次女は言った。

『悪いけど、彼女達アスリートの動きじゃない。素人だよ。』

ここで断っておくが、この大学チームは日々鍛錬し不断の努力を続けている。その事は十分伝わってきて、私も娘達も彼女達の将来が明るい事を願っている。彼女達を批判するためにこの記事を書くのではない。

2.まず見るべきものは

私が改めて痛感したのは

一流選手達のレベルを知らないことには応援のしようがない

ということだ。

プロ野球や大リーグを日々見ているから、高校野球を見ても、個々の高校球児のレベルもわかる。それぞれ『さらなる高みを目指して頑張っている』ことを理解できる。プロを目指す子、高校3年で完全燃焼する子、どちらの球児のプレーにも感動できる。

サッカーに至ってはW杯があるから、高校生のプレーも、『代表、そしてプレミアリーグへの小さな一歩』と寛大な心で見る事ができる。『うーん、頑張ってるな』と素直に思える。15人制ラグビーも同様だ。

ところが、7人制ラグビーは、頂点の様子がわからないから、競技自体の魅力も凄さもわからない。先ほどの大学チームが、どんなプレイヤーに成長することを目指して奮闘しているのか、こちらには想像がつかないのだ。

こういう状況だと、ただ呆然とするばかりで

道のりは遠いけど、頑張れ!

と純粋に声援を送れなくなってしまう。逆に

この競技、オリンピック競技として成り立っているのか。どこかに無理はないのか

とその競技自体の存在意義まで疑ってしまう。

これはおかしい。というか、競技普及のあり方として問題がある。

3.日本代表のプレイが見たい

まずは、日本代表のプレイを積極的に発信してほしい。

男子から、でもいい。7人制独特のスピード感を視聴者に十分堪能させて、女子もこんなに走れます、とさらにアピールしてはどうか。

個人的には、最も俊足のキャノン松井選手と女子代表の1番俊足の方が、競技中どの様に走るのか、計測データも交えてその走りを放映してほしい、と思う。速度、走り方、走行距離など場合によっては15人制との違いもアピールしながら。

かつて人は、カールルイスの走りにも感動したがフローレンス・ジョイナーの走りにも同様に感動した。俊足、というのは性別を超えて人を感動させる力がある。

一流の7人制ラグビー選手の姿を目に焼き付けてこそ、今回のようなそれを目指す若者達の奮闘にも共感を寄せる事ができるのではないか。

4.桑水流選手にエールを送る

男子7人制代表だった桑水流選手の記事をnumberで読んだ。その複雑な胸の内は読んでいる私にも重く伝わってきた。

桑水流選手は15人制に戻ると同時に、女子7人制のヘッドコーチになられている。

あと一年もある。この競技の一流とはどんなプレイなのか、まずは代表のプレイを積極的に発信してほしい。

一流のプレイは性差を超えて人の心を掴む。

まずは『7人制ラグビーの極意』を私達に伝えて欲しい。それが各カテゴリーで頑張る選手への正しい理解と競技者の裾野の広がりを生むのではないだろうか。

7人制ラグビー、男女共にその活躍を応援します。


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