#漢字一字でラグビーチームを語る ことをしてみた(3)〜美学を貫く『粋』のサントリーVS不器用に『生き』る東芝〜
サントリーサンゴリアス。練習場が六本木にある、わけじゃない。社員寮が表参道にある、わけじゃない。選手採用で宝塚のように『容姿端麗』の項目がある、わけじゃない。それなのに、どういう訳か、ここの部員の皆様キラキラしています🌟🌟。ちゃらい、のではなく、スマートで垢抜けてる、というのも違う。独特の美しさ、雰囲気があって😊。やはり社風によるものでしょうか。サントリーって、ウイスキーのイメージが強いですよね。そのせいか酒販メーカーの中でもノーブルでお洒落な佇まいのイメージがあって。それに、ラガーマンとはいえ、鈍臭い雰囲気で銀座のワインバーに営業に行ったら、明らかに場違いですし💦入社すると自然に身につくもの、が彼らにはある気がします。
あえて言葉にすると、『人生の美学』でしょうか。よく言われるこのチームのコンセプト『アタッキング・ラグビー』という言葉は、浄土真宗の『南無阿弥陀仏』レベルに選手自身のプライドそのものを醸成している気がします😊
このチームは神鋼さんやパナさんと違ってどこか自由にプレイしている様にも見えるんです。もちろん、ここはチーム内の激しい競争に打ち勝った者だけが試合に出られる厳しい場所。『揺るぎない基礎に支えられた自由』なんだと思います。その意味で『大人のラグビー』ができるチーム、個人的にはそう思っています😊。
『不器用ですから』。懐かしい高倉健さんのCM、東芝のためにある様なもので🌟重いFWがゴリゴリ前進して勝利をもぎ取る無骨なスタイルは、熱狂的ファンも多い『ラグビーファンの聖地』みたいなチームですよね😊大野均さん、彼のプレーする姿に思わず涙したファンも多いはず。真っ直ぐな誠実さ、どこか人生の哀感をも感じさせるチーム、それが東芝だと思います。
よくそのスタイルは『泥臭い』と表現されますが国語辞典によると『言動や様子が洗練されていない様』という意味らしいんです。強豪として長年鳴らしてきたチームですし、プレースタイル自体は極めて洗練されてるに決まってるのですが😅、FWのジリジリ粘り強く前進を繰り返す様が、観客には不器用にも愚直にも見えて深く心を打たれる、そんな気がします。似た雰囲気のチーム、あえて探せば広島カープでしょうか。『いやー、やっぱりこのチーム好きだな』大分酔っているとはいえ💦こういう台詞が試合中に自然に聞こえる愛に溢れたチーム☺️。それは観客の眼に『人のありのままの美しさ』が映っているから、かもしれません。
この全くスタイルが異なるチームが激突するのが『府中ダービー』です。ところが、サッカーの『静岡ダービー』のように一方を熱狂的に応援、という訳ではない独特の雰囲気。観客は勝敗以上に『ラグビーそのもの』を楽しんでいる、そんな風に感じました。
『府中ダービーに想う』
何にも縛られず自由に。何度でも立ち上がり諦めずに。そんな生き方どちらも貫くのは難しい。『これが現実』とため息をつくだけで。『府中ダービー』は、時に峻烈に、しかし優しく芝の上に人生模様を映し出す。観客はそこに『今の私』を探し、選手に『明日の私』を託すのだ。きっと。
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