湯浅誠と山本太郎の相補性

湯浅誠は,政治からも大学からも遠ざかり,黙々と子ども食堂の普及活動をしています.

一方,山本太郎は,街頭記者会見で「子ども食堂についてどう思いますか?」と聞かれたときに,「子ども食堂の普及に尽力されている方には頭が下がります.でも,本来はそれは政治の役割ですよね?子どもを貧困から救うように政治を変えなければいけない」というようなことを言いました.

この2人は全く違うアプローチを取っていますが,どちらが正しいというのではなく,これらのアプローチは相補的です.湯浅誠だけがいる社会より,山本太郎だけがいる社会より,湯浅誠もいるし山本太郎も(さらには他の多様なアプローチを取る人々も)いる社会の方が,僕らは幸せではありませんか.

以下は蛇足になりますが…

湯浅誠と山本太郎が面と向かってどちらがより正しいか議論することを考えてみてください.それは人を幸せにするでしょうか.

一方,湯浅誠と山本太郎が手を取り合って,お互い頑張ってるよねと称えあったら美しいでしょうか.

自分としては,別々の考えの個人たちが(お互いの存在を微かに感じつつも)それぞれの領分で尽力し,それが自然と人々の間のゆるやかなつながりを拡げていく,そんな世界が次にやってくるはず,と感じています.

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