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生き写しバトル【毎週ショートショートnote】

JR新宿駅の東口を出たらそこはあたしの庭歌舞伎町だ。
今年も歌舞伎町の女王を決めるコンテストの日がやってきた。

そんなことをやっても無駄なのに!
どうせ今年も私が選ばれるに決まっている。

物心ついたころから私の母が女王の座の常連だった。
ところがあたしが15の時女王は消えた。


コンテストも終盤を迎え波乱が起きた。

「待って!」
現われたのは私の母だった。突然舞い戻ってきた。

今度は私がもう一人現われた。
意味がわからず驚いていると母が叫んだ。

「あんたの双子の妹!里子に出してたの!」

と思っていたら母がもう一人現われた。

「あんたには黙ってたんだけど、私にも双子の妹がいたの!」

叔母がいた?

審査員は混乱した。まったく同じ顔が4人になった。

と思っていたら高身長の私と、セクシーな私が現われた。

一体どうなっている?

混乱していると今度は筋骨たくましい私が現われた。

「あっ女王なんで男性はちょっと……」
審査員がいうと

「オレは女だっ!」
と宣言した。

審査員が何か耳うちをされ、エントリーが認められた。
「承知しました。今年からOKです」

それにしてもどうなっている?
次々と私が現われ、会場は私だらけになってしまった。

私はその時知らなかったのだが、

3週間前に歌舞伎町に設置された
「顔自動販売機」のせいだった。

「歌舞伎町の女王」は1980円、1500円だった。


やっす……

(564文字)


今回も急いで書きましたが、皆様の投稿を確認しておりませんのでネタかぶりがありましたらご容赦願います。






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