メガネ初恋【毎週ショートショートnote】
1955年、僕はシアトルに生まれた。
アッパーミドルで社交的で教育熱心な家庭に育った。
中学性の時に僕は黎明期のコンピューターと衝撃的な出会いを果たした。たちまちそれに取り憑かれた僕はBASICをマスターした。高校時代ですでにソフトの仕事を請け負うまでになっていた。この頃は今と比べて業界そのものが未開で原始的だった。
大学はビジネスに片足を突っ込みながらもハーバードだった。卒業はしていない。
そして巨人IBMにOSを売り込んだのが25歳の時だった。しかもそれはよそから購入して改良したものだった。
のちにジョブズからパクってウィンドウズを発表した30歳の時ではなく、まさにこの時こそ世界の長者番付1位を約束された瞬間だった。
僕は技術者というより徹頭徹尾ビジネスマンだった。
そしてつい最近離婚してしまったがメリンダと結婚したのは39歳の時。数年間の交際期間を経ての職場結婚だった。
僕の若い頃はお金だけはあったが恋愛に関しての記憶があまりない。知的好奇心だけが旺盛でコンピューターとビジネスだけに関心があるただのキモヲタだった。
思うに僕の初恋相手は黎明期のコンピューターだったかもしれない。
ところで僕のことを『メガネ!』の一言で片付けるはやめてくれないかな?
でもコオロギは食べてね!
(536文字)
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「初恋」がお題に登場した時点で私には無理だと思い、早々に実録ものに切り替えてしまいました。
やはり『メガネ!』といったらこの人!
最近ビル・ゲイツが登場しがちですが、別にファンだとか崇拝しているというわけではありません。ビル・ゲイツもスティーブ・ジョブズも技術者としても凄いかもしれませんがやっぱりビジネスセンスが...私がどうのこうの言えるレベルの人達ではありません。作品ではネタとして。
一応『夢は必ずかなう物語ビル・ゲイツ 中央公論新社』や映画『バトル・オブ・シリコンバレー』を参考にしました。
ちょっとした足し算や引き算がありますがおおむね事実に沿っているということで生温かい目でみてやって下さい。
と思っていたのですが、なんか間違いがありそうな気がします。サイレント修正致しますので、何か気になるところがありましたらご指摘頂けましたらありがたいです。