復活の呪文!そして伝説へ〜くいたろうとめだかのハナシ③
またまた前回の続きです
前回のあらすじ
長年の憧れであっためだかを軽い気持ちで飼うことに踏み切った
くいたろう一家
出だしは順調なめだかLIFEであったが、
相次ぐ訃報に一家は混乱
新しい仲間も投入するが、ついにパーティーは全滅してしまい
現在失意のどん底である
復活の呪文
たった1ヶ月でパーティーが全滅してしまった…
何がいけなかったのだろうか
考えてもわからなかった。
このままめだかはもう諦めようか…
眼の前には二つの道がある
「あきらめる」か
「勇気を持ってリトライするか」だ
どうする?
「もっと丈夫そうなの選んであげるから、
せっかくだからもう1回育ててみれば?」
落ち込んでいる私に、
めだかを譲り
毎日のようにめだかの(ややしつこい)報告を聴いてくれた
心優しき同僚が言う
どうしようか…
また同じことの繰り返しになるのではないか
いや、今度こそ
大丈夫かもしれない
子どもに墓づくりばかりさせて
楽しい記憶は作れたのだろうか
諦めるな!がんばれ!
今度は決意新たに勇気を持って踏み出す(リトライする)ことにした
数日後
また新しいめだかを5匹譲ってもらった
今度は同僚のお子様がイチオシのめだか5のようだ
初期パーティーは復活しないが
新しいパーティーを組み、また冒険の旅にでることとした
今度はうまくいくだろうか…
まだこのパーティーは不安のほうが強い
家に帰り、自前の水槽に移す
1・2・3・4・5…あれ?
もう1匹すごくすごく小さなめだかもいる
『おまえもうちにやってきたのかい』
おまけの新しい小さな命、
なんとなく今度は大丈夫かもしれない
もらっためだかに
今度は名前をつけなかった
それからまた、試行錯誤の生活が始まった
水換えは行うことにして
水槽が小さいので週1回することにした
エビが水をきれいにしてくれると聞いていたが、
1週間分の水槽の水は、びっくりするくらい汚い
夏の間は毎週やろうかな
毎週日曜日の日課にした
水換えによるストレスも心配だったが
今回はやっぱりとても丈夫なめだかなのか
水換えの頻度がちょうどよかったのか
みんな元気に過ごしている
おまけについてきたちびっこめだかも
あまりの小ささに心配したが、
他のめだかよりガッツが溢れ
負けずに餌にくいつきどんどん大きくなっていった
水換えは面倒だけど、なんだか楽しくなってきた
気がつけば、夏が終わろうとしていた
サラダがあらわれた
冬を乗り越え、
また夏が来たくいたろう一家
めだかの飼育は今度は順調にいっていた。
小さな水槽から少し大きな水槽にも変えた。
一般的には繁殖力が高いといわれるめだか
我が家でもめだかは次々タマゴを産むが
卵の孵化について調べてみても
うまくできる気がしなかったし、
実際やってみてもうまくいかなかった
仕方ない。
うちは自然に任せて
強力な生命力と運を持つ
生き残りのめだかの出現を待とう
卵をみかけても
以降はあえて別の容器に移すことはしなかった
当然だがなかなか増えないめだか
もらっためだかの内
オスが4匹 メスが2匹
メスは毎日のように卵を産む
それが1匹最近
よーーーくみると
糞詰まりのように卵がつかえているように見える
これは…どうしたらいいの?
わからないことは、なんでもGoogle先生に聞く
『過抱卵』というらしい
なになに?
メスがオスを気に入らない場合産卵に至らない?
つまりうちには
イケてるメンズがいないってこと?
数日様子を見てみると、オスがガツガツメスのところに向かうが
メスはやや気に入らない様子。
お腹が苦しくてやや鬱陶しいのかもしれない
はたから見るとそんな様子に見える
ははぁん、なるほどね
わかるよ。気に入らないメンズにしつこくされるの鬱陶しいよね
なんかこう、
優しくスマートな振る舞いがうちのメンズめだかには欠けているようだ
どうしようか…
イケてるメンズか…
困ったときの同僚頼み
「イケメンのめだか譲ってください」
「なんかシュッとしてスマートそうなめだかで」
よくわかんないけど(そりゃそうだ)と言って、同僚は
イケてるめだか、イケめだかを譲ってくれた
他のめだかより体が長く、スリムなめだかだ
めだか界でいえばこれは高身長、スリム、尾びれもやや長い
モデルタイプだな
などと一人で分析してみる
うちのイケてないめだかが、ガツガツしていて
ウザ系(ごめん)だとしたら
イケめだかは、爽やか系?
名前は『サラダ』にしよう
『サラダ』が仲間に加わった!
さて、期待の新人サラダの活躍は…というと
…全くお気に召さなかったらしい
サラダは悪くない
優雅に泳ぎ、優しく寄り添う姿も見かけた
見立ては間違ってない
スマート男子だ
ただ、もう時期が遅かったのかもしれない
その後もメスは水換えや、綿棒の刺激でも
詰まった卵をどうすることもできず
旅立ちの日を迎えてしまった
肝心のサラダも、名前をつけたのが良くなかったのか
短命であり、もういない
そして伝説へ…
残りメス1匹
もうあとがない
季節はどんどん巡り
めだかを飼育し始めて3年目
残されたメスは
おまけで付いてきたあのめだかだけになった
おまけだっためだかも3歳いつまで生きていてくれるか…
不安はつきまとうが仕方ない
自然に任せると決めたのだから。
夏のある日仕事に行っているときに夫から連絡が来た。
「ちびっこがいじめられてるから、よけといたよ」と
!!!!!
仕事が終わり急いで家に帰宅する
いた!
小さい小さい赤ちゃんめだか!
針子の時を乗り越えて、あの水槽の中で無事に育ったんだね!!
初めての「くいたろう家生まれのめだか」爆誕である!
めだかの生命力を信じてよかった!!!
あの、おまけのめだかが、わが家生まれのめだか第1号のお母さんになったんだね!!!
感動もひとしおだ。
こうやって命はつながっていくんだ
人は困難に打ち勝ったときに、大いなる喜びを感じることができる。
私は勇気を持って踏み出す者になれただろうか?
これからも細々とでも、
我が家のめだかの歴史は続いていけるといい。
ここには書いていないメダカの物語がたくさんあるように、これから先もたくさんの物語をめだかと共に紡いでいきたい。
そして、こんなことがあったなぁ。
といつか懐かしく昔話を思い出すのだ
めでたしめでたし