神0話「女神と魔王」① #2
神の国、天空界に魔界の魔王サタンが攻めてきた!。
その魔王は······
女神に心奪われ、 恋に落ちてしまった…..。
それから、 4年後の神の国(天空界)
(人間界では、400年後)
神の国、天空界の中心部にある、1番大きなオリンポスの王宮。 そこのとても広い大広間では、白髪に白い髭を生やし、大きな体をした、神の総士様ゼウスが王の椅子に座っていた。ゼウスの娘であるアテネ、ピンクの瞳をした美しい女神がその前でひざまづき、総士様と、対話をしている。
「どうか、 彼との結婚をお許しください! お父様!」
神の女神である、アテネが決意を固く決めた表情で言った。
神の総士様でもあり、アテネの父であるゼウスは、
「ダメだ! 許せるわけがないだろ! 魔王だぞ!?わかっているのか?」
と眉間に皺を寄せ、問う。
頭を下げながら、頼んでいたアテネは、表を上げて、父であるゼウスに面と向かって言った。
「ええ! わかってる! でも! とても優しい方なの!!
私はとても彼を愛してるの!」
父であるゼウスは、悪魔で魔王と結婚するというアテネが、不安で不安で仕方がない表情になる。
「信用できん! 魔王が優しい方だと?! …。頼むから、目を覚ましてくれ、アテネ!!」
アテネは、〈魔王〉や、〈悪魔〉というだけで、悪いと決めつけて言っている父に腹がたった。
そして、父であるゼウスに抵抗する。
「嫌よ! お父様!!
魔王だからって、 彼をそんな風に・・・」
続きを言おうとしたが、辞め、真面目な表情をし、
「…分かったわ! お父様がダメというなら、私は! 魔界へ行きます ! !」
と言う。
ゼウスは、目が飛び出す程、びっくりした。
「なっなにを言っている?!」
そのあまりのびっくりした感情で、室内に、雨雲を創り、雨を降らせてしまった。
アテネは、雨に負けずに言う。
「本気よ! お父様!!」
そこへ、ガッチリとした大きな体と、吸い込まれそうなほど真っ黒な瞳が特徴的なサタン (魔王)が、大広間の出入口の扉の前に現れた。
何か、猛獣にでも襲われたかのようなボロボロの姿だった。
サタンは、ボソッと呟いたつもりが、 大声で言ってしまった…。
「それは困るよ!」
ゼウス(アテネの父)は、その声に気がづき、出入口の方へ振り返る。そして、魔王の姿を目に止め言った。
「なにをしにきた?!」
魔王が来たという感情から、さらに雨が増す!。
アテネも、サタンに気づき、ボロボロな姿が気になった。
「あら! サタン~ 。大丈夫? どうしたの?!」
サタンは、雨に打たれながら、アテネの横で、ゼウスの前に立ち、言った。
「君のお父様に俺の決意を証明したくてね!」
サタンは、優しくアテネに微笑み、キリッと真面目な顔をゼウスに向けた。
「お父様! どうか聞いてください!」
「魔王が!。 気安く… !!!!。 そなたのお父様になった記憶はない!!」
ゼウスは、嫌悪し、雷も創り出した。
サタンは、負けず、仁王立ちから、ひざまづき、 真剣な顔で。
「申し上げます。 私は、先程、 魔界へ戻り、 魔 王を辞めてきました!
魔王を辞めたい!! と一言いっただけで、大変、魔界では、 怒鳴られ、 戦いになり、このような姿になってしまいましたが…。戦いには勝って参りました! なので、申し上げます!!
アテネ。ゼウス様の娘を私にください!
一生をかけ、守ると誓います!!」
魔界には、敬語がないため、サタンの敬語は、少し拙い。
アテネは、そんなサタンを横で見て、キュンとし、惚れているご様子。
「あら~、 サタン!!」
そして、アテネも、真面目な表情を父に向け、言った。
「お父様! 私からもお願いします!!
サタンとの結婚をお許しください!」
ゼウスは、そんなアテネの姿を見て、表情を一気に曇らせた。魔王を嫌がった。
「何をゆうか!!ふざけるでない!!
私は許さんぞ!!魔王など!」
と激怒すると、雷がなり、室内は、嵐のようになってしまった。
サタン (元魔王)は、嵐に負けず、真剣な表情で、ゼウスに決意を示す。
「もう魔王は、辞めました!」
ゼウスの顔は、さらに険しくなり、間もなく、雷がサタンに落ちてきそうな音になった。
「そういう問題ではない!!」
雷と雨の音で声が消されるため、しだいに声が大きくなっていく。
アテネは、少し、反発した。
「じゃあ、どういう問題ですの? I」
ゼウスも、大声で訳を話そうとした。
「魔王は……」
その一言に堪忍袋の緒が切れ、ゼウスの言葉を奪うように、アテネは、言った。
「魔王を辞めるってどんな事なのか分かっていらっしゃるの?!」
ゼウスは、アテネが、魔王の味方をしたかのように思え、アテネに分かってもらおうと言う。
「魔王を辞めただと? 嘘かもしれん!!
それに、辞めたとしても、 いつ悪さをするかもわからんだろ!」
まだ、雷と雨と風の嵐は終わらない。
そこへ!サタンが加わる。
「もう、致しません。魔界の方では、掟を作って参りました!!」
ゼウスは、あまり信用していない、バカにしたようにサタンに聞く。
「はぁ~? どういう掟だ?」
サタンは真剣に話す。
「もう、神へは、悪さをしない、 戦をもちかけないという掟です!」
ゼウスは、また、サタンをバカにした。
「ふんっ!そんなの信用できんな!」
サタンは、その掟が出来た訳を説明した。
「この掟を魔界に私は、持ちかけると、悪魔や、魔王族達に勝負して勝てたらいいと言われ、見事! 全員に勝利して参りました。」
ゼウスは、それを聞いた途端、さっきと一転、怯えた表情を見せ言った。
「そーんなの……怖い…。ってことは、……お主が強いということか?」
嵐が一瞬、おさまったように感じた。
サタンは、その言葉で、自分が強い事を証明できたかのように思え、喜んで、言った。
「はい!なので、アテネ様を守れます!!」
ゼウスは、サタンに少し恐れを感じたとしても、強いと分かっても、アテネを魔王だったサタンに渡すなど許せなかった。
だから、怒鳴った!!。
「そんなことはきいていない!!」
その勢いで、とうとう、雷がサタンに落ちる。
サタンは、その雷を受けながら、必死に、許しを求め言う。
「神の国の危機がきましたら、 全力でお守りもします!!」
ゼウスは、それを聞き、食いついた。
「お? それは誠か?」
サタンは、そのゼウスの反応を逃すまいと、元気よく、「はい!」と返事をした。
ゼウスは、疑う。
「裏切らないだろうな?」
サタンは、真剣な表情で、雷に耐えながら、答える。
「はい! 裏切りません!。」
ゼウスは、それを聞いても、雷を止めようとしない。威力(電力)が増すばかり。
サタンは、決意を伝えたい、だが、まだ伝わっていないと感じ、ゼウスに言う。
「もしそのようなことがあれば、私をお殺しになってください!!」
ゼウスは、サタンを打ち続ける、雷を止めた。
【続く】