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RIZIN.45第2弾対戦カード~Desperado~

はじめに

皆様、こんにちは~
全カードが揃ってから書いていて、かなり急ピッチで記事を作っているので、恐らく投稿は一気に残り全部出すのかなと思いつつ、今ノートパソコンとにらめっこしています(笑)
今回は前回よりも量が少ないのではないかなと予想して書いていますが、前回同様にゆっくりできる状態で見ていただくと良いのかなと思います。
では、早速行きましょう!

①太田忍vs芦澤竜誠


https://jp.rizinff.com/_ct/17666522?inlinealbum=16819370%2C17079522

K-1からRIZIN、キックボクサーからMMAファイターへ、進化する問題児が大晦日MMAデビューを果たす。相手は同じく2020年大晦日にMMAデビューを果たしたオリンピックレスラー・太田忍。相対するような生き方の2人がリング上で交わる。

太田忍はリオデジャネイロオリンピック銀メダリストでレスリング世界選手権優勝と輝かしい実績を持つレスリングエリートのMMAファイターです。
全日本選手権大会の-67kg級に出場するも初戦負けを喫し、2020年の東京オリンピック代表になることができなかった中、以前よりオファーが来ていたRIZINに参戦する事を決め、2020年11月のRIZIN.25の会場で正式に総合格闘家に転向し、大晦日に開催するRIZIN.26への参戦を発表しました。
MMAデビューとなった2020年大晦日のRIZIN.26でDREAMバンタム級日本トーナメント優勝、逆境ファイター・所英男選手と対戦。レスリング技術以外でも良いところを見せるも2R腕ひしぎ十字固めで一本負けを喫します。
敗戦後に、パラエストラ柏に所属しMMAファイターとして練習を積みます。2021年9月のRIZIN.30で元K-1 WORLD GPウェルター級王者でMMAデビュー戦の久保優太と66kg契約で対戦し、試合開始直後に前蹴りを顔に貰うもその後は終始テイクダウンとグラウンドの展開で圧倒し、3-0の判定勝利を収めRIZIN・キャリア初勝利を飾ると、2021年大晦日のRIZIN.33で元修斗環太平洋バンタム級王者・祖根寿麻選手と対戦し、2Rにバックハンドブローを当てた後、グラウンドでの膝や踏み付けでTKO勝利を収め2連勝を飾ります。
しかし、2022年7月に元DEEP二階級制覇王者・元谷友貴選手と対戦し、0-3の判定負けを喫し、連勝とはなりませんでした。
2023年4月のRIZIN LANDMARK 4 in YOYOGIで同じレスリング・グレコローマン出身でレスリング選手時代は1勝2敗と負け越していた因縁の相手ともいえる投神・倉本一真選手と対戦し、1R27秒に右フックでまさかの打撃で瞬殺KOという観客を驚かす内容で勝利を収めると、約3ヶ月後の7月の超RIZIN.2で一撃必倒の空手王子・瀧澤謙太選手と対戦し、この試合でも1Rにスタンドバックの体勢からの連打で瀧澤選手が場外に出てレフェリーストップとなりTKO勝利を収め、2試合連続で打撃で勝利するというMMAファイターとして成長している所を見せつけました。
約3ヶ月後、10月のRIZIN LANDMARK 6でバンタム級トップファイターの呼び声も高い地獄のエンジェル・井上直樹選手との対戦が決定しますが、井上選手が右顎下腺唾石症を発症しドクターストップとなってしまいますが、代役として第10代修斗世界バンタム級王者でONE Championshipでは4勝2敗の好成績を残していた佐藤将光選手と対戦が決定します。試合は太田選手が積極的に仕掛けていきますが、佐藤選手の技術やケージや際の攻防の上手さが一枚上をいっており、1-2の判定負けを喫し、トップ戦線に割って入るための大事な一戦を落とします。
そして、今回UFCを目指す中でオファーを受けて、再起戦ながら名のあるキックボクサーのMMAデビューの相手となる一戦に挑みます。

対する、芦澤竜誠選手は第3代INNOVATIONフェザー級王者、K-1 WORLD GP第2代フェザー級王座決定トーナメント第3位で実績以上にトラッシュトークやパフォーマンス、喧嘩っ早い性格でK-1から今や格闘技界で人気を集める選手です。
2016年にK-1初参戦を果たし、K-1時代は第2代Krushフェザー級王者・小澤海斗選手とSNSでバチバチの口論をしたり会見で乱闘するなど試合前から話題を集めると、試合では2度のダウンを奪い、大差の判定勝利を収めた一戦やK-1 WORLD GP 第2代フェザー級王座決定トーナメント1回戦でシルビュー・ヴィテズ選手と対戦し、下馬評を覆す1RKOを見せるなど注目を集めましたが、2019年6月に武尊選手の盟友・大岩龍矢選手に敗れ、公言通りに引退表明をします。しかし、2020年12月に現役復帰をし、島野浩太郎選手と対戦しKO勝利を収めます。次戦の元RISEバンタム級王者・元K-1 WORLD GPフェザー級王者・村越優汰選手との一戦には敗れたものの、2021年9月に第2代K-1 WORLD GPスーパーフェザー級王者・卜部弘嵩選手と対戦し判定勝利、2022年2月に西元也史選手と対戦し2RKO勝利と2連勝を飾ります。
2022年6月に行われた世紀の一戦・THE MATCH 2022でYA-MAN選手とオープンフィンガーグローブマッチで対戦し、KO負けを喫しますが、大会の雰囲気を一気に変えるような盛り上がりを見せました。
2022年12月2日でK-1との契約が満了し、大晦日のRIZIN.40に来場しリング上でK-1時代から因縁のある皇治選手と舌戦を繰り広げると、2023年4月に皇治選手とキックボクシングルールで対戦し、2-1の判定勝ちで因縁対決を勝利で収め、MMA転向を同時に発表しました。
そして、今回大晦日に格上相手にチャレンジングなMMAデビュー戦を迎えます。

この試合は、かなり挑戦的なカードで芦澤選手がゴリゴリにテイクダウンを仕掛けて、グラウンドで圧倒するレスラーの太田選手を相手にどういうMMAの戦い方をするのかが一番の注目ポイントになります。
芦澤選手はとにかくテイクダウンを切って打撃やカウンターで勝負する、ともに練習をする平本蓮選手のような戦い方をするのではないのかなと思います。
太田選手は、勝つ事は当然ながら圧倒して勝つ事が求められる一戦だと思うので、グラウンドの展開で圧倒するのは勿論、打撃でも勝負できるところを見せると面白いと思いますし、グラウンドで抑え込んでパウンド地獄をするのも面白いですし、とにかく色々な展開ができるので、この試合は比較的余裕を感じさせるような試合運びをしてほしいなと個人的には思います。

②スダリオ剛vs上田幹雄

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大晦日の格闘技と言えば、重量級ファイターの迫力満点の試合。
日本が誇るMMAヘビー級ファイター2人による国内最強決定戦。
世界を目指す怪物と極真の伝統を継ぐ侍、最強はどちらか。

スダリオ剛は元大相撲力士で貴ノ富士という四股名で活動していましたが、2度に渡って暴行事件を起こし、自身も協会とのやり取りに疲れたこともあり自主引退を選び、2020年7月に総合格闘家に転向し、初代修斗ヘビー級王者で山本”KID”徳郁選手に総合格闘技を教えたこともあるエンセン井上の内弟子になってMMAの基礎や技術を磨きます。そして、9月のRIZIN.24でRIZIN初参戦を果たし、プロレスラーのディラン・ジェイムス選手と対戦し、1R終了時にドクターストップでTKO勝利を飾ると、2020年大晦日のRIZIN.26でDREAMスーパーハルクトーナメント優勝・ミノワマンと対戦し、カーフキックからのパウンドでTKO勝利、2021年3月のRIZIN.27でプロレスラー・宮本和志選手と対戦し1R8秒の瞬殺KO勝利を収め、3連勝を飾りますが、宮本戦では試合前の挑発やMMAファイターではない相手を対戦相手にしていたことに苛立ちがあった事でレフェリーの制止を無視してパウンドを打ち続けた事でセコンドを含めて試合後にリング上で乱闘が勃発し、後日スダリオ選手にファイトマネー25%相当の罰金のレッドカードが出され後味の悪い結果になりました。
2021年6月の東京ドームで行われたRIZIN.28でシビサイ頌真選手と対戦し、3Rまで試合を優位に進めていましたが、3R序盤にリアネイキットチョークでタップアウトで一本負けを喫し、キャリア初黒星となりました。
そして、これを機にアメリカ修行に行くようになり、打撃や寝技を強化し10月のRIZIN.31に再起戦として現役アメリカ兵士でDEEPでスダリオ剛選手との対戦を熱望していたSAINT選手と対戦し、右ボディからの左ストレートでKO勝利を収め、再起戦を無事勝利で飾ることができたとともに強烈なインパクトを与えることが出来ました。
2022年7月に自身に初黒星をつけたシビサイ選手から2021年大晦日に勝利した関根”シュレック”秀樹選手と対戦し、1R打撃を打ちに来た所にカウンター気味の左フックでダウンを奪い追撃のパウンドでTKO勝利と圧倒的な内容で国内対決を制すると、10月のRIZIN.39でヤノス・チューカス選手と対戦し、2R転倒して立ち上がろうとしたヤノス選手に右フックを当てダウンを奪い、追撃のパウンドと膝蹴りでTKO勝利を収め、3連勝を記録します。
対世界を見据えていた中で、2022大晦日のRIZIN.40でジュニア・タファ選手と対戦しますが、1RスタンドパンチでTKO負けを喫してしまい、更にこの試合でジュニア・タファ選手はその後UFCと契約をしており、UFCを目指すスダリオ選手にとって目標への大きなチャンスを逃してしまいます。
2023年4月のRIZIN LANDMARK 5 in YOYOGIで元UFCファイターで第6代DEEPメガトン級王者・ロッキー・マルティネス選手と対戦し、タックルでテイクダウンをしパウンドや肘で攻めるなど終始優勢に試合を運んで3-0の判定勝利で対世界に再度一歩近づきました。
そして、今回対日本人選手とは最後の試合としているスダリオ選手。
この試合で圧倒的な強さを世界に見せつけ、世界最高峰の舞台へと歩みを進められるか。

対する、上田幹雄選手は極真空手をバックボーンに持ち、空手家としては第12回全世界空手道選手権大会で16年振りに日本人世界王者になるほどの実力者でした。
2021年9月に総合格闘技への転向を表明し、10月にBRAVEに所属しMMAの練習を積み、2022年4月RIZIN.35で引退試合となったレジェンド・高坂剛選手と対戦しますが、1R右フックからのパウンドでTKO負けを喫し、初戦を勝利で飾ることはできませんでした。
2022年12月にGRACHANでソン・ムジェ選手と対戦し、1R左ハイキックでダウンを奪い、追撃のパウンドでKO勝利を収め、MMA初勝利を飾ります。
2023年4月のRIZIN LANDMARK 5 in YOYOGIでカルリ・ギブレイン選手との対戦が予定されていましたが、相手選手の出国手続きの不備により中止となりますが、その二か月後の6月に行われたRIZIN.43で自身の代替試合として関根”シュレック”秀樹選手と対戦し、1R序盤に膝蹴りとパンチで効かせると、最後は左ハイキックでTKO勝利を収め、RIZIN初勝利&2連勝を記録します。9月には、RIZIN側が快く了承した事でReBOOT~K-1 ReBIRTH~に出場し、Krushクルーザー級王者・前K-1クルーザー級王者のK-Jee選手を相手に人生初のキックボクシングの試合を行い、1Rから圧倒する内容を見せ、2Rに3度のダウンを奪い2RKO勝利を収め、キックボクシングでも強さを見せつけます。
そして、今回国内ヘビー級最強とも言えるスダリオ選手と国内ヘビー級最強決定戦とも言える一戦を迎えます。

この試合は、ヘビー級ならではの迫力満点、KO必至の試合になると思います。スダリオ選手も上田選手も一発で失神されられるほどの打撃を持っていますし、テクニックもあります。しかし、同じストライカータイプの選手でもスダリオ選手はパンチ主体のカウンタータイプのストライカーなのに対して、上田選手は空手で培った蹴りで自分の距離やペースを作りつつ、意識を散らして蹴りやパンチで一発を当てる基本に忠実なストライカーと違いがあります。グラウンド技術に関しては、海外修行で磨いた技術やバックボーンの相撲で培った腰の強さがある点でスダリオ選手の方が上であるため、上田選手はグラウンドの展開も視野に入れて戦う必要があると思います。
ただ、お互いに望んでいる展開はやはり打撃で両者とも自信がある感じが発言等を見聞きして思うので、打撃で始まって打撃で終わる、そんな試合になると思いますし、個人的な意見としてもそうなってほしいです。

③安保瑠輝也vs木村”フィリップ”ミノル

(木村選手のドーピング検査が陽性だったため、試合中止。)

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同じK-1でチャンピオンになった実績のある両者だが、階級の違いから交わることがなかった中で、舞台が変わりRIZINでまさかの激突。
壊すか、壊されるか。破壊者同士の壊し合いが始まるのか?

安保瑠輝也選手は、幼少期から安保三兄弟として空手界でも有名で数多くの実績を持ち、キックボクサーになってからも第4代K-1 WORLD GPスーパーライト級世界王者、第2代K-1 WORLD GPウェルター級王座決定トーナメント準優勝とK-1で活躍する、デモリッションマンの通称を持つファイターです。
Krushを含めて様々な団体に出場し、2016年11月にK-1 WORLD GPに初出場すると、2019年6月にK-1 WORLD GPスーパーライト級タイトルマッチとして初代・第3代K-1 WORLD GPスーパーライト級世界王者のゲーオ・ウィラサクレック選手に挑戦し、3R一進一退の攻防を繰り広げ、延長戦に縺れる激闘の末に判定勝利を収め、第4代K-1 WORLD GPスーパーライト級世界王座獲得に成功します。12月に再びダイレクトリマッチ&タイトルマッチでゲーオ・ウィラサクレック選手を相手に初防衛戦に挑み、この試合も延長戦まで行きますが判定勝利を収め、初防衛に成功します。2020年の3月のK’FESTA.3で元RISEライト級王者の不可思選手を相手に2度目の防衛戦に挑み、減量苦から思うような動きが出来なかったものの1Rにダウンを奪い、3-0の判定勝利で2度目の防衛に成功します。しかし、3度目の防衛戦で元Krush-63kg・-65kg 2階級制覇王者・第5代K-1 WORLD GPスーパーライト級世界王者の山崎秀晃選手と対戦しますが、1Rにダウンを貰い立ち上がりますが、最後はカウンターの左フックを貰ってしまい、失神KO負けで王座陥落。
そこから約1年後の2021年7月のK-1でウェルター級に階級変更、幸輝選手を相手に三日月蹴りで1R53秒KO勝利という圧倒的な内容で復帰戦を勝利で飾ると、空位のウェルター級王座の獲得・二階級制覇を約束しました。
2021年9月に行われたK-1 WORLD GPウェルター級王座決定トーナメントに参戦、優勝候補と言われる中で1回戦でアラン・ソアレス選手と対戦し1R32秒左フックで瞬殺KO勝利を飾ると、準決勝で第9代Krushウェルター級王者・松岡力選手と対戦し、3R左ボディブローでKO勝利と連続KOで決勝まで進みます。しかし、決勝戦で同じく優勝候補で連続KOで勝ち上がってきた第2代K-1 WORLD GPスーパーライト級世界王者・現K-1 WORLD GPウェルター級世界王者の世界2階級制覇王者・野杁正明選手と対戦し、一進一退の攻防を見せますが、3R左ボディーで1度目のダウンを貰って立ち上がりますが、左の三日月蹴りで2度目・3度目のダウンを貰いKO負けを喫し、王座戴冠・2階級制覇とはなりませんでした。
その後、海斗選手、プライチュンポン・ソー.シーソムポン選手を相手に2連続1RKO勝利を収めると、2022年6月のTHE MATCH 2022に参戦することが決まり、第4代RISEスーパーライト級王者の山田洸誓選手と-67kg契約で対戦し、3-0の判定勝利を収めると、2023年2月にK-1との契約解除を正式発表し、去就が注目されていましたが、まさかのBREAKING DOWNに参戦。K-1 WORLD GP2001・02・03やDynamiteに出場した実績のあるシリル・アビディ選手と対戦し、3RKO勝利で現役の強さを見せつけます。
その後、RIZINに参戦し2023年5月のRIZIN.42でK-1 WORLD MAX 2004・2006世界王者のブアカーオ・バンチャメーク選手と対戦し、3R激しい打ち合いをしますが引き分けに終わり、RIZIN初勝利とはなりませんでした。9月にSNSで舌戦を繰り広げていた宇佐美正パトリック選手とキックボクシングルールで対戦し、パンチとボディーへの蹴りで2度のダウンを奪い、3-0の判定勝利を収め、RIZIN初勝利を飾ります。
そして、今回その宇佐美選手と親交があり、試合後に対戦表明をしていた木村”フィリップ”ミノル選手と壊し合いともいえる試合を迎えようとしています。

対する、木村”フィリップ”ミノル選手は第6代Krushウェルター級王者・第3代K-1 WORLD GPスーパーウェルター級王者で36勝の内の29勝はKO勝利と高いKO率を誇るハードパンチャーです。
Krush参戦後、2013年9月のKrush-63kg級王座挑戦者決定戦で武内裕二選手と対戦し、1RKOで挑戦権を獲得しますが、12月のタイトルマッチで後にK-1 WORLD GPスーパーライト級王者にもなる山崎秀晃選手と対戦しますが1R47秒の秒殺KO負けで王座戴冠とはならず、2014年11月のK-1 WORLD GP -65kg級初代王座決定トーナメントにも出場しますが、1回戦で左右田泰臣選手と対戦し膝蹴りでダウンを貰った後にパンチの連打で2RKO負けを喫します。しかし、2015年1月のK-1で初代・第3代K-1 WORLD GPスーパーライト級世界王者のゲーオ・ウィラサクレック選手を相手に3R左ストレートのカウンターでダウンを奪い、2-0の判定勝利で番狂わせを起こすと、4月に初代Krushスーパーライト級王者で第3代K-1 WORLD GPスーパーフェザー級世界王者・大雅選手を弟に持つHIROYA選手と対戦し、1R左フックでKO勝利、7月にマサロ・グランダー選手と延長Rまで縺れる激闘の末、3-0の判定勝利、9月に現在MMAファイターで高校一年生でK-1甲子園優勝するなど「新生K-1の申し子」と言われた平本蓮選手と対戦し、3-0の判定勝利と実力者相手に4連勝を飾ります。
その勢いのまま、11月にK-1 WORLD GPスーパーライト級タイトルマッチとして王者・ゲーオ・ウィラサクレック選手に挑戦しますが1RKO負けで王座戴冠とはならず、2016年3月のK-1 WORLD GP -65kg級(スーパーライト級)日本代表決定トーナメントに参戦しますが1回戦で後にK-1 WORLD GPスーパーライト級・ウェルター級世界2階級制覇王者になった野杁正明選手と対戦し、1Rに2ダウンでKO負けで2連敗を喫します。更に、その後にRIZIN初参戦で初のMMAデビューを果たし、特別ルールでチャールズ・”クレイジー・ホース”・ベネット選手と対戦しますが、1R7秒で瞬殺KO負けを喫します。
その後の4戦は勝ち負けを繰り返し、2017年11月のK-1で元Krush-70kg級王者・城戸康裕選手と対戦し、3度のダウンを奪い3-0の判定勝利を収めてから4連勝を記録し、Krushウェルター級王者に輝きますが、2018年11月のK-1で第4代Krushスーパーウェルター級王者で当時日本人負けなしのジョーダン・ピケオー選手と対戦し3RKO負けで連勝が止まります。しかし、2019年3月のK’FESTA.2で後に第4代K-1 WORLD GPスーパーウェルター級王者になった和島大海選手を相手に1R左フックでKO勝利を収めてからK-1 WORLD GP第3代スーパー・ウェルター級王座決定トーナメントを含めて10連続KO勝利を記録し、K-1 WORLD GP第3代スーパー・ウェルター級王者に輝きます。
この連勝している頃から、体の大きさや階級離れしたパワーに疑問を持ったファンや選手の間でドーピング疑惑が度々浮上するようになりました。
2021年12月に約1年振りにK-1参戦を果たしますが、この試合をK-1での最後の試合にすると会見で発表し、スーパーウェルター級タイトルマッチとして和島大海選手と3回目の対戦に挑み、試合後に明かしたアバラの負傷の影響もあったのかボディへの左ミドルキックでKO負けを喫し王座陥落。K-1との契約の関係で約1年間の沈黙があったが、2022年11月に正式に契約満了と離脱が発表されました。
2022年12月にINOKI BOM-BA-YE × 巌流島 in両国でMMAファイター・矢地雄介選手とミックスルール(1Rは3分キックボクシングルール、2Rは5分MMAルール)で対戦し、1Rキックボクシングルールで左フックでKO勝利を収めると、2023年3月にはKNOCH OUTに参戦し、KNOCH OUT-REDスーパーウェルター級王者のクンタップ・チャロンチャイ選手と対戦しますが、前日計量で1.7kgのオーバーで計量失敗をし、減点2のペナルティと10オンスグローブを使用するハンデで試合を実施することとなって、結果は試合早々に左フックで1R32秒のKO勝利を収めますが、試合後のリング上の発言なども問題となり、後味の悪い試合となりました。
その後は、ボクシング転向を考えていたが、条件面や制約の多さから不向きだと判断し、過去に参戦経験もあり様々な格闘技ルールを行いたいというのもあり、RIZIN参戦を目指します。
2023年6月のRIZIN.43で約7年ぶりのRIZIN参戦、キックボクシングルールでは初の試合となる初戦でロクク・ダリ選手と対戦し、1R失神KO勝ちを果たしますが、アメリカ機関で行われているドーピング検査で陽性反応が出たため失格・無効試合になる事に加えて、罰金処分と半年間のRIZIN出場停止を課します。この発表を受けてKNOCH OUTで行われたクンタップ選手との試合と巌流島で行われた矢地選手との試合に関しても各団体の方でノーコンテストに変更することが発表されました。
そして今回、大晦日のRIZINでドーピング検査で陰性となった場合という条件付きで同じK-1出身・元K-1王者で因縁のある安保瑠輝也選手との対戦が仮決定しました。

この試合は結局、木村”フィリップ”ミノル選手のドーピング検査で再び陽性反応が出たため、中止となってしまいました。
今回の木村選手の一件で個人的に思う事は2つありました。
1つ目は、ドーピングによる罰則について。
今回の件での罰則は罰金と半年間のRIZIN出場停止でした。正直、この罰則はかなり緩い方だと思われますし、ドーピングの効果持続期間を考えても短すぎると思いました。UFCの事例を見ても、元UFCバンタム級王者・T.J.ディラショー選手は2年間の出場停止処分、ジョン・ジョーンズ選手は1年間と1回目の陽性反応でも最低1~2年の出場停止期間が設けられている中で、RIZINは半年間だけという短さ。日本国内最大の団体でもあるRIZINがこの程度の判断を下したのは、個人的にかなり危惧していますし、ドーピングしても半年間の出場停止や罰金、試合がなくなるだけで済むと思われて、団体としても権威や安全性というのも疑問に思われてしまうのではないのかなと思いました。選手の安全性を確保するため、競技としての価値の消失や社会的信用を失わないようにプロフェッショナル団体としてここは厳しく罰則するべきで、今回の処分は正直目先の利益で判断したようにも見えたため、日本の総合格闘技界に疑問を持ったとともに不安を感じました。
更に、個人的には所属ジムの処分やマネジメントに関しても言葉を選ばずに言うのであれば、格闘技の質と格を落としているから今すぐに撤回して、プロとして厳格な処分を下してほしいなと思いますし、毎日のように接していたはずなのに選手管理が出来ていないというマネジメントに対する疑問を持っています。
ハッキリ言って、「無期限の試合出場」という訳の分からない処分もその理由である「戦い続ける事こそが皆さまへの償いだと考えるからです」という部分が世間の考えや同じ事例の一般的な処分方法とかけ離れていて、理解できないですね(笑)
マネジメントの強化やプロとしての自覚・仕事をもっと責任もってほしいなと思います。

もう1つはドーピングの本当の危険性とドーピング防止の対策について。
ドーピングには様々な効果があり、アナボリック・ステロイドのような筋肉の中でたんぱく質の合成を高め、筋肉づくりを促進させて筋肉量を増やすものがあれば、木村選手が陽性反応となったクレンブテロールのように代謝率をあげたりして脂肪燃焼効果を高めるようなものなど様々ありますが、元々は薬であって病気等によって失われた成分や機能の回復や補填をするもの。
健康な状態で定期的な使用をすれば、副作用も生じるわけで、ステロイドに関して言えば特に危険で定期的なドーピングによって腎臓がステロイドホルモンの生成機能を低下させてしまい、使用を中止した場合、体内のステロイドホルモンの不足が生じ、様々な症状を引き起こしたり、最悪命に関わる場合もあったりします。このように自分がドーピングすることでルールを守った上で戦っている相手に大きなダメージを残してしまうだけでなく、ドーピングをした自分自身も使用中から辞めた後の長い期間、身体に悪影響を与えるという誰も幸せにならない事になります。
ただ、ドーピングに関しては意図的に摂取してしまうケースの他にも、特に海外のサプリメントを飲用している選手は特に自分の使用しているサプリメント類の中に禁止薬物の成分が入っていたり、現UFCバンタム級王者のショーン・オマリー選手のようにサプリメントが汚染されていた事でドーピングに引っかかるケースもあるので、個人的な意見として、RIZINのみならず各国内プロ格闘技団体は選手に禁止成分や禁止薬物のリストやチェック表を配布して、薬の処方の際や診察の際に医者等に見せて禁止薬物を誤って取らないようにするなどの対策はすべきではないのかなと思います。
身体が資本の格闘家において、ドーピングはまさに諸刃の剣。
ドーピングの本当の危険性をもっと業界として認知していくとともに、ドーピングをしない・可能性を回避するための対策を取っていくべきだと思います。

最後に

今回は、3カード紹介しましたが1カードだけなくなってしまったため、少し書くのが面倒になってしまいました(笑)
個人的な意見として、この1~3年がRIZINとしてかなり勝負になる期間になると思っていて、その理由として世界のMMA団体でNo.2であったBellatorがPFLに買収されたことで業界での立ち位置の変わり目に差し掛かっているのです。ここで話題性は勿論、プロとしてのレベルの高さやワールドワイドな活動が出来るかどうかで世界からの注目度も大きく変わってくると思っています。そのためにも、ドーピングであったり1試合のレベルの高さという部分をもっと意識高くやることは必要になってくるのかなと感じます。
日本の総合格闘技の歴史や影響力というのは、長く強いものでかつてPRIDEで世界を盛り上げて数多くの選手に影響を与え、中には日本で戦う事に憧れを持つファイターもいます。世界中のファイターがもう一度日本の舞台で戦いたい、日本で活躍したいと思えるような団体としての活動をしていってほしいなと思います。
さて、真面目な話はここまでで結局年末ギリギリの投稿になってしまいました(笑)
今回のサブタイトルはDesperado。日本語で「ならず者」という意味です。
今回はSNSや様々な場で暴れまくったり、物議を醸すことがあったり、喧嘩をしている人が多かったので、このようなサブタイトルにしました!
皆さんは、年末はどう過ごされますか?
自分はもつ鍋と酒を楽しみながら格闘技を見て、最後まで格闘技にどっぷり漬かりたいなと思います!
では、また次の記事で…

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